「put one’s affairs in order」の意味と使い方|『メンタリスト』S03E07で学ぶ英会話

「put one's affairs in order」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

長い出張や引っ越しを控えて、書類や支払いをひとつずつ片づけてから出発する。そんな時間の使い方をする場面があります。

その「片づけておく」を表すのが「put one’s affairs in order」で、身辺整理をする、という意味です。『メンタリスト』シーズン3第7話の冒頭、ヘリコプター製造会社に呼ばれたリズボンとジェーンが、警備責任者から脅迫電話の内容を聞かされる場面に登場します。どのように使われているのか、一緒に見ていきましょう。

目次

「put one’s affairs in order」の意味とニュアンス

put one’s affairs in order
意味:身辺整理をする、身の回りのことを片づけておく

affairs はここでは恋愛の話ではなく、個人的または業務上の事柄を指します。財産や書類は対象になり得ますが、それだけに限らず、未処理の用事や手配も含む広い語です。それらを in order、つまり整った状態に置く、というのがこの表現の形です。

死が近いときや長く不在にするときによく使われるため、重い含みを帯びることがあります。一方、仕事や生活上の事柄を整える一般的な文脈でも使え、常に死や長期不在を前提にするわけではありません。

そのため、脅迫の文句として使われると強い意味を持ちます。片づけておけ、という言い方そのものが、お前はもう長くない、という宣告になるからです。

日常では、もっと軽く身辺を整えておく、の意味でも使えます。have one’s affairs in order の形にすると、整った状態を保っている、という中立的な描写になります。

【ここがポイント!】

  • affairs は恋愛ではなく、片づけるべき用事や財産のこと
  • 死や長期不在の文脈で重く響くことがあるが、一般的な整理にも使える
  • 脅迫の文句として使われると、宣告そのものになる重さを持つ一言

『メンタリスト』S03E07のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

遺体も規制線もない現場に呼び出されて、リズボンとジェーンは戸惑っています。案内に立ったのは、ヘリコプター製造会社の警備責任者ドラッカー。彼が語ったのは殺人事件ではなく、深夜にかかってきた一本の電話でした。機械音声が伝えた二つの内容、その前半にこのフレーズが置かれています。

Drucker: Our C.E.O. Yuri Bajoran received a call just after midnight. It was a computerized voice telling him to put his affairs in order and that he’d be killed in the next 24 hours.
(CEOのユーリ・バジョランに、深夜0時過ぎに電話がありました。機械音声で、身辺整理をしておけ、24時間以内に殺す、と)

Lisbon: Hang on. Wait. A death threat?
(待って。殺害予告なの?)

Jane: Usually we only get the case once there’s actually been, uh, a death, so your boss, Mr. Bajoran, has obviously pulled some strings to get us here.
(普通は実際に死人が出てから僕らの出番なんです。つまりバジョランさんは、相当な手を回して僕らをここに呼んだ)

Drucker: No. No. Mr. Bajoran didn’t want the police. He was adamant.
(いいえ。バジョランさんは警察を呼びたがりませんでした。断固として)

Jane: Well, someone asked for Agent Lisbon and me specifically, and that someone must be very powerful, probably very rich.
(でも誰かがリズボン捜査官と僕を名指しした。その誰かは相当な権力者で、おそらく相当な金持ちだ)

The Mentalist Season3 Episode7(Red Hot)

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シーン解説と心理考察

ドラッカーの報告は、事務的な口調で組み立てられています。時刻、手段、内容の順に並べ、感情を差し挟みません。それでも脅迫の文句だけは、機械音声が言ったとおりの形で引用されている。この引用の仕方に、彼が受け取った不穏さがにじみます。

続く二つの文の並びも見どころです。身辺整理をしておけ、そして24時間以内に殺す。順番が逆であれば、単なる殺害予告で終わりました。先に片づける時間を与える文面にしたことで、脅迫者は相手に猶予を意識させています。恐怖は、期限があるときに最も強く働きます。

一方ジェーンの関心は、脅迫の中身から早々に離れます。警察を嫌う富豪の会社に、なぜCBIの、しかも名指しの二人が呼ばれたのか。事件の本当の輪郭は別のところにある、という彼の勘が、この時点ですでに働いていることが表れています。

『メンタリスト』流・覚え方のコツ

覚え方として、机の上に散らばった予定、契約、連絡事項を一つずつ整えていく様子を思い浮かべると、この表現の形が残ります。affairs は書類だけでなく、自分が処理すべき事柄のまとまりです。

劇中では、その片づけを24時間でやれと告げられた人物がいました。そして実際には、片づける時間すら与えられないまま会議室は吹き飛びます。片づけておけと言われた側が、片づけられなかった。この落差ごと覚えておくと、このフレーズが持つ重さのほうまで一緒に思い出せます。

例文で覚える「put one’s affairs in order」

重い場面にも、日常の区切りにも使えます。温度の違う三つの例文で見ていきましょう。

My grandfather spent his last summer putting his affairs in order.
(祖父は最後の夏を、身辺整理をして過ごした)
家族の最期を振り返って話す場面です。このフレーズが最も自然に響く使い方で、直接的な言葉を避けながら状況を伝えられます。

Before he stepped down as CEO, he wanted to put his affairs in order.
(退任前に、彼は身の回りを整理しておきたがった)
役職を離れる人について話す場面です。死に限らず、区切りをつけて誰かに引き継ぐときにも使えます。

A: You’re moving to Canada for good?
B: Yeah. I’ve got a month to put my affairs in order.
(A:カナダに永住するの?)
(B:うん。身の回りを片づけるのに1か月ある)
長期の移住を控えた会話です。期限とセットにすると、何をいつまでにという段取りの話に落とし込めます。

あわせて覚えたい関連表現

get one’s affairs in order
(身辺整理をする)
put が片づける動作を指すのに対し、get は整った状態に至ることを指します。意味はほぼ同じで、get のほうが少し口語寄りです。

tie up loose ends
(やり残しを片づける)
未処理のまま垂れ下がった糸の端を結ぶ絵の表現で、仕事や案件の残務によく使われます。put one’s affairs in order は身の回り全体へ範囲が広がりやすく、死や不在の文脈ではより重く響きます。

settle one’s affairs
(後始末をつける)
財産や債務の清算に寄った硬い言い方です。法的な手続きの場面で使われ、日常会話にはあまり登場しません。

Note|affairs が指す「自分の事柄」の広さ

put one’s affairs in order の affairs は、具体的な書類一式の名称ではありません。辞書では personal or business matters と説明され、何を整えるかは文脈によって変わります。

遺言、財産、契約、引き継ぎなどは対象になり得ますが、そうした文化が定型句を生んだという因果は確認できません。また、日本の「終活」を老後だけの準備と決めて対比することもできません。比較よりも、affairs の広さと使用場面を分けて押さえるほうが正確です。

劇中では直後に殺害予告が続くため、身辺整理という重い読みが確定します。表現単体ではなく、周囲の文が意味の範囲を狭めている例です。

一般語の affairs が、文脈によって遺言や引き継ぎまでを含むところに、この表現の幅があります。

まとめ|24時間という猶予が語るもの

put one’s affairs in order は、個人的・業務上の事柄を整った状態にしておくことを表す表現でした。死や長期不在の文脈でよく使われますが、それを常に前提とするわけではありません。

会話に入れておくと、退職、移住、療養といったデリケートな話題を、直接的な言葉を避けながら伝えられるようになります。相手の状況に踏み込みすぎず、それでも何が起きているかは伝わる。そういう距離感を持てる表現です。

猶予を与える形で告げられた一言が、かえって恐怖を強める。この場面の脅迫は、そういう仕組みで組み立てられていたと言えます。

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