「let someone in on something」の意味と使い方|『メンタリスト』S04E22で学ぶ英会話

「let someone in on something」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

会議室に入ったら、話がすでに進んでいて、自分だけ経緯を知らない。そんな数十秒の居心地の悪さを味わったことのある人は少なくないはずです。

その輪の内側に人を迎え入れる動きを表す「let someone in on something」を、『メンタリスト』シーズン4第22話から、夜の張り込みの車内でリズボンがジェーンに不満をぶつけるシーンを通して、一緒に見ていきましょう。

目次

「let someone in on something」の意味とニュアンス

let someone in on something
意味:秘密や計画を打ち明ける / 事情を知る側に加える

let someone in で「中に入れてやる」、続く on の後ろに、その中身が置かれます。秘密なら a secret、計画なら the plan、内輪の冗談なら the joke。輪の内側に人を一人加える、という構図の表現です。

情報を渡すという点では tell や share と同じですが、こちらは境界線の存在が前提になっています。知っている人と知らない人がすでに分かれていて、その線をまたがせる。だから打ち明ける側には裁量があり、打ち明けられた側には仲間に入れてもらったという感覚が残ります。

裏を返すと、教えてもらえなかった側には「輪の外に置かれていた」という不満が生まれます。Why didn’t you let me in on it? という言い方が拗ねた響きを帯びるのは、情報が足りなかったことではなく、内側に入れてもらえなかったことを問題にしているからです。

受動態にすると be let in on the plan のようになり、誰が知らされていたかという範囲を示す言い方になります。

【ここがポイント!】

  • 輪の内側に人を一人加える、という空間の絵を持った表現
  • 知っている側と知らない側の境界線があることが前提になる一言
  • 教えてもらえなかった側の不満を表すときにも使えるのが読みどころ

『メンタリスト』S04E22のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

ジェーンは捜索の場で見せた金貨が囮であることを、その場では誰にも明かしていませんでした。仕掛けの意図を後から知らされたリズボンには、思うところがあります。しかもこの回のリズボンには、シカゴ時代の元婚約者が事件関係者として現れているという事情も重なっていました。夜の車内、二人きりの張り込みで、その不満が口をつきます。

Lisbon: So… why didn’t you let me in on your brilliant plan?
(それで…どうしてその名案を教えてくれなかったの)

Jane: Oh, you were very busy with Greg.
(いや、君はグレッグの相手で忙しそうだったからね)

Lisbon: I’m never too busy to solve a murder.
(殺人事件の捜査より優先することなんてないわ)

Jane: Well, you seemed to be very busy with Greg.
(まあ、グレッグの相手でずいぶん忙しそうに見えたけどね)

Lisbon: Oh, hush.
(もう黙って)

The Mentalist Season4 Episode22(So Long, and Thanks for All the Red Snapper)

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シーン解説と心理考察

冒頭の So… という間の取り方に、この会話の性格が表れています。捜査の手続きを問いただすなら、こんな前置きは要りません。ずっと言おうか迷っていたことを、ようやく口に出した。その数秒がそのまま音になっています。

ジェーンの返しは、質問に答えていません。なぜ黙っていたのかではなく、そちらが忙しそうだったという話にすり替えている。しかも同じ内容を二度繰り返すことで、元婚約者との時間のほうへ話題をずらし続けています。相手の追及を正面から受けずに角度を変えるやり方が、ここでもそのまま出ています。

リズボンの I’m never too busy to solve a murder. は、仕事の話として立て直そうとする一言です。それでも同じ返しをもう一度されて、最後は Oh, hush. で打ち切る。追及が笑いに変わって終わるこの畳み方が、二人の関係の温度を保っています。

『メンタリスト』流・覚え方のコツ

何人かが輪になって立っていて、その少し外側にもう一人が立っている。輪の中では、ある話がすでに共有されています。let someone in on something は、輪をわずかに開いて、外の一人を中へ入れる動作です。

in は場所、on の後ろは輪の中身。前置詞が二つ続いて覚えにくい形ですが、この役割分担で見ると混乱しません。in on a secret なら、輪の中身が秘密だということです。

車の中で「どうして教えてくれなかったの」と問われた場面を思い出せば、この表現が単に情報を渡すことではなく、内側に入れてもらえるかどうかの話だという点まで、あわせて残ります。

このエピソードの他のフレーズ

例文で覚える「let someone in on something」

秘密にも計画にも、内輪の冗談にも使えます。3つの例文で、輪の中身を入れ替えながら見ていきましょう。

Should we let her in on the surprise party?
(サプライズパーティーのこと、彼女にも打ち明ける?)
誰まで秘密を共有するか相談する場面です。輪に加えるかどうかを決める側の言い方で、この表現の典型にあたります。

Nobody let me in on the joke.
(その冗談の意味、誰も教えてくれなかった)
自分だけ話が分からず取り残された場面です。in on the joke は決まった言い方として頻繁に登場します。

A: Why am I only hearing about this now?
B: Sorry. I should have let you in on it much earlier.
(A:どうして今になって初めて聞かされるんですか)
(B:すみません。もっと早くお伝えしておくべきでした)
情報共有の遅れを詫びる場面です。should have と組み合わせると、輪に入れるべきだったという反省の形になります。

あわせて覚えたい関連表現

fill someone in
(事情を詳しく説明する)
欠けている部分を埋めるという絵の表現です。秘密である必要はなく、休んでいた人に経緯を説明する場面でも使えるため、let in on より日常的に守備範囲が広くなります。

loop someone in
(情報共有の輪に入れる)
メールの宛先や連絡系統に人を加えるという、職場で定着した言い方です。一度きりの打ち明け話を指す let in on と違い、継続的なやり取りに加える意味合いがあります。

clue someone in
(教えてやる、手がかりを渡す)
相手が状況を分かっていないことを前提にした、ややくだけた言い方です。上から教える響きが出やすいため、相手を選びます。

Note|職場で「共有する」を言い分ける

日本語では「共有します」の一言で足りる場面が、英語ではいくつかの表現に分かれています。分けているのは、相手との距離と、その場の公式さです。

もっとも硬いのは brief で、正式な説明を意味します。会議の前に上層部へ状況を説明する、記者に発表内容を伝える。そういう場面で使われ、報告書にもそのまま書ける語です。次に loop in が来ます。メールの宛先に加える、連絡系統に組み込む。すでに職場語として定着していて、社内メールでも問題なく使えます。fill in はもう少しくだけていて、休んでいた同僚に経緯を伝えるような場面に向きます。書き言葉にも使えますが、口頭のほうが自然です。

let in on は、この並びの中で最も内輪寄りに位置します。輪の内側という感覚を含むぶん、単なる業務連絡には重すぎるからです。社内メールに I’ll let you in on the schedule. と書くと、共有する必要のない秘密があったかのように読まれかねません。逆に、これまで一部の人だけで進めていた案件に新しく人を迎える場面では、この語が的確に働きます。

同じ「共有」でも、選ぶ語によって相手との距離が変わってしまう。ここを取り違えると、内容は正しいのに関係の見え方だけがずれる、ということが起こります。

言葉は情報だけでなく、その情報がどこにあったのかも一緒に運んでいるようです。

まとめ|輪の内側に入れるということ

let someone in on something は、秘密や計画を打ち明けることを表す表現です。ただ情報を渡すのではなく、知っている側の輪に相手を加える。その空間的な感覚が、tell や share との違いを作っています。

サプライズの相談をするときにも、共有の遅れを詫びるときにも、そして自分だけ知らされていなかったと伝えるときにも使えます。in は場所、on の後ろは輪の中身。この役割分担さえ押さえておけば、前置詞が二つ並んでも迷いません。

打ち明けるという行為には、内側と外側の線を引き直す働きもあるのかもしれません。

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