海外ドラマを使って英語表現を学ぶ「ドラマdeエイゴ」へようこそ。
『メンタリスト』シーズン1エピソード10には、スタッツァー博士の研究室で「モラリティ・エンジン」という架空の実験装置が登場し、被験者に次々と究極の二択を突きつける場面です。今回はその質問の型に注目して、二択で答えを迫る英語の言い回しを見ていきます。
同じ構造の質問でも、聞き方が変わると答えも変わってくるものです。装置が投げかける言葉の型を、順番にたどっていきます。
「Which do you choose?」――究極の選択を突きつける機械の声
スタッツァー博士がジェーンとリズボンに実験を実演する場面で、実験機械は無名の被験者にこう問いかけます。
Machine: Question five— you are in a burning building. You can save “a,” The life of a 45-year-old homeless male drug addict or “b,” a priceless masterpiece painted by Rembrandt. Which do you choose?
Man: “b.”
(質問5。あなたは燃えている建物の中にいます。「a」45歳のホームレスで薬物依存症の男性の命、あるいは「b」レンブラントが描いた値のつけられない名画。どちらを救いますか。/「b」)The Mentalist Season1 Episode10 (Red Brick and Ivy)
Which do you choose?は「どちらを救いますか」という、選択肢を提示したあとに答えを迫る決まり文句です。“a,” 〜 or “b,” 〜という形で二つの選択肢を並べる構文も、この質問に合わせてセットで押さえておきたい型になります。実験機械という感情のない語り手が発する分、この問いかけの容赦のなさが際立つ場面になっています。
「Yes or no?」の型とフレーミング効果
捜査が進み、ソフィーの実験室を再び訪ねたジェーンとリズボンは、別の被験者への質問を目にします。
Machine: You’re adrift in a lifeboat. You can save ten small children by pushing one 60-year-old man out of the boat. Yes or no?
Woman: No.
(あなたは救命ボートで漂流しています。60歳の男性一人をボートから突き落とせば、幼い子ども10人を救えます。イエスかノーか。/いいえ)The Mentalist Season1 Episode10 (Red Brick and Ivy)
Yes or no?は文字どおり「イエスかノーか」と単純な二択を迫る型で、日常会話でも相手に明確な答えを求めるときによく使われます。この直後、ソフィーが説明するのは、同じ内容のジレンマでも問い方一つで答えが変わってしまう現象――いわゆるフレーミング効果――です。装置が用意した数字と設定は同じでも、「突き落とす」か「助けるのをやめる」かという言葉の選び方一つで、被験者の答えが揺れる仕組みになっています。
「do you A- … or B- …」と「True or false?」――ジェーンが答える二択
事件解決の山場、ジェーン自身が試験を受ける場面では、次々と質問が投げかけられていきます。
Machine: Question 65-B A gunman is going to shoot an innocent child, you can save the child by jumping in front of the gun, but it will cost you your life, do you A-give up your life, or B-let the child die.
Jane: A.
(質問65-B。銃を持った男が罪のない子どもを撃とうとしています。あなたが銃の前に飛び出せばその子を救えますが、あなたの命と引き換えになります。Aあなたの命を差し出すか、Bその子を見殺しにするか。/A)The Mentalist Season1 Episode10 (Red Brick and Ivy)
do you A- 〜, or B- 〜は選択肢そのものをAとBのラベルで示しながら二択を尋ねる型で、実験や調査の場面でよく使われます。同じ試験の続きでは、真偽を問う型も登場します。
Machine: Eating people is wrong. True or false?
Jane: False.
(人を食べることは間違っている。真か偽か。/偽)The Mentalist Season1 Episode10 (Red Brick and Ivy)
True or false?は「正しいか間違っているか」を問う型で、道徳的な判断を試す質問に向いています。ジェーンが即答していく様子からは、極端な問いにも動じない彼の胆力が伝わってきます。
まとめ|四つの型で覚える二択の英語
「Which do you choose?」「Yes or no?」「do you A- … or B- …」「True or false?」。同じ「究極の選択を迫る」という機能を持ちながら、それぞれ少しずつニュアンスが違う型として並べてみると見えてくるものがあります。会話やアンケートで相手に選択を求める場面があれば、状況に応じて使い分けられる表現です。
次回も『メンタリスト』の場面をたどりながら、英語表現を紹介していきます。
同じエピソードの他のコラムやフレーズ記事もあわせて読むと、場面全体の英語がより立体的に見えてきます。
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