「Not your speed」と「Get off your horse」で学ぶ、張り合う相棒への皮肉の英語|『メンタリスト』S02E07で学ぶ英会話

『The Mentalist』コラム: 「Not your speed」と「Get off your horse」で学ぶ、張り合う相棒への皮肉の英語|『メンタリスト』S02E07で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『メンタリスト』シーズン2第7話には、聞き込み捜査を終えたあと、ジェーンとボスコの2人だけになる短い場面があります。今回の記事では、この場面から「not your speed」と「get off your horse」という、張り合う相棒同士の皮肉の応酬を読み解きます。

地道な捜査のやり方をめぐって互いの立場をぶつけ合う、テンポの良い言葉のやり取りに注目しながら見ていきます。

目次

Not your speed-地道な仕事をからかう皮肉

聞き込みを終えたジェーンが軽口を叩くと、ボスコは警察官という仕事の本質を語り始めます。

Bosco: Yeah, well, that’s what cops do.
(ああ、それが刑事の仕事なんだよ。)

We get a lead, we run it down. Most leads don’t work out. We move on. But you don’t understand that, do you?
(手がかりを追って、外れたら次に移る。お前にはそれが理解できないんだろう?)

All this kind of hard, methodical work we do is somehow beneath you… Not your speed.
(俺たちのこういう地道な仕事は、なぜかお前には格下扱いされる。お前の性には合わないってわけだ。)

The Mentalist Season2 Episode7 (Red Bulls)

not your speed は「お前には向いていない」「お前の好みではない」という意味の口語表現です。speedはここでは「速度」ではなく、「好み」「タイプ」「性分」を指す使い方として使われています。that’s not my speedと言えば「それは自分の好みではない」という意味になり、日常会話でも幅広く使われる表現です。ボスコの言葉には、地道な聞き込みという仕事の進め方そのものを軽んじられているという不満がにじんでいます。

Get off your horse と Don’t kid yourself-切り返しの一言

からかわれたジェーンは、間を置かずに切り返します。

Jane: Oh, please, get off your horse.
(よせよ、高飛車な態度はやめてくれ。)

The Mentalist Season2 Episode7 (Red Bulls)

get off your horse は、一般的には get off your high horse(高い馬から降りろ)という形でよく知られる言い回しで、「尊大な態度をやめろ」「上から目線をやめろ」という意味の慣用句です。このセリフでは high という語は使われておらず、get off your horse という短い形でジェーンは切り返していますが、相手を見下ろす態度を皮肉るニュアンスは共通しています。かつて身分の高い者だけが馬に乗ることを許されていたという背景から、馬の上から人を見下ろす姿になぞらえた言い回しとして知られています。

軽口の応酬はここで終わらず、ボスコは忠告に転じます。

Bosco: You shouldn’t be working with us. You’re hurting people. You know that?
(お前はうちのチームと組むべきじゃない。人を傷つけてるんだぞ、分かってるのか?)

Jane: Who?
(誰を?)

Bosco: The cops you work with. Don’t kid yourself. Their careers are taking a hit. If you care about ‘em, you’ll leave.
(お前と組んでる刑事たちだよ。自分を誤魔化すな。連中のキャリアに傷がついてるんだ。本当に大事に思ってるなら、手を引け。)

The Mentalist Season2 Episode7 (Red Bulls)

don’t kid yourself は「自分を騙すな」「現実から目を逸らすな」という意味の表現で、相手が都合よく物事を捉えていると感じたときに使われます。kidはここでは動詞として「からかう、だます」という意味で使われており、don’t kid yourselfは他人にではなく自分自身への思い込みを指摘する言い方です。軽い皮肉の応酬から一転して真剣な忠告に切り替わる、温度差のある展開がこの場面の見どころです。

まとめ|軽口から本気の忠告へと変わる呼吸

not your speedとget off your horseは互いのやり方や態度を茶化し合う軽口として登場し、don’t kid yourselfはその流れの先で放たれる本気の忠告として機能しています。3つの表現を通して、軽さと重さが入り混じる相棒同士のやり取りのリズムが見えてきます。

『メンタリスト』の会話からは、こうした緩急のある英語表現がこれからも見つかりそうです。

同じエピソードの他のコラムやフレーズ記事もあわせて読むと、場面全体の英語がより立体的に見えてきます。

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