海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回扱うのは、『ビッグバン★セオリー』シーズン3 第20話に登場する、深刻な打ち明け話を切り出すときの言い方です。レナードとペニーが別れたあと、シェルドンは気づけば両方と付き合いを続けており、内緒で会っていたことを本人に打ち明ける羽目になります。
深夜に叩き起こされたレナードを前に、シェルドンがどんな前置きを重ね、どう言葉を選んで本題に切り込んでいくのか、そのやりとりを見ていきます。
深刻な話の前に置く、儀礼的な前置き
シェルドンが深夜のレナードの部屋に忍び込み、何度もノックして起こす場面から始まります。用件を切り出す前に、まるでビジネスの面談のような前置きを添えるのが、シェルドンらしいところです。
Sheldon: Thanks for seeing me on such short notice.
(急な話に付き合ってくれて感謝する。)Leonard: What do you want, Sheldon?
(何の用だよ、シェルドン?)Sheldon: Maybe this isn’t a good time.
(今は都合が悪いかもしれない。)Leonard: Tell me why you woke me up or I swear to God I will kill you.
(起こした理由を言え、さもないと本気で殺すぞ。)TBBT Season3 Episode20 (The Spaghetti Catalyst)
Thanks for seeing me on such short notice. は、急な訪問や急ぎの用件を切り出す前に置く儀礼的な前置きです。本来はビジネスの打ち合わせなどで使われる表現で、真夜中に叩き起こしたルームメイトに向けるにはあまりに堅苦しく、そのちぐはぐさが笑いを生んでいます。
それでもレナードに急かされたシェルドンは、まず相手に心構えをさせようとします。
Sheldon: You may want to sit down.
(座ったほうがいいかもしれない。)Leonard: I’m in bed!
(もうベッドの中なんだよ!)Sheldon: Point taken. You may want to sit up.
(一理ある。では起き上がったほうがいいかもしれない。)TBBT Season3 Episode20 (The Spaghetti Catalyst)
You may want to sit down. は、これから伝える話が深刻だと相手に予告し、心の準備をさせるための定番フレーズです。レナードから「ベッドの中だ」と切り返されると、律儀に You may want to sit up. と言い直すあたりに、シェルドンの生真面目さが表れています。
内緒にしていたことを打ち明ける一言と、聞き返す表現
前置きを重ねたあと、シェルドンはようやく本題を切り出します。
Sheldon: I’ve been seeing Penny behind your back.
(僕は君に内緒でペニーと会っていた。)Leonard: Okay, when you say seeing Penny, what exactly does that mean?
(わかった、”会っていた”って、具体的にはどういう意味だ?)TBBT Season3 Episode20 (The Spaghetti Catalyst)
behind someone’s back は「相手に隠れて」「内緒で」という意味の慣用表現です。ここでは仲の良い友人同士だからこそ、内緒にしていたことへの後ろめたさがにじみます。一方のレナードは、驚きつつも when you say …, what exactly does that mean? と聞き返し、相手の言葉の意味を確認してから反応を決めています。誤解したまま話を進めず、まず定義をはっきりさせるこの聞き返し方は、誤解を防ぎたい場面でそのまま応用できる型と言えます。
まとめ|深刻な話にも、切り出し方の型がある
Thanks for seeing me on such short notice.、You may want to sit down.、behind your back。深刻な打ち明け話を切り出すときの前置きと言葉選びが、この場面には詰まっています。重い話をどう切り出すか迷ったときの参考になる表現です。
次回も『ビッグバン★セオリー』の会話を通して、言葉選びのおもしろさを追いかけていきましょう。
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