海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。『ホワイトカラー』シーズン1第6話では、ニールが別人格「ニコラス・ハルデン」になりすまし、資金洗浄の疑いをかけられた実業家に近づいていきます。賭場で対局を重ねながら信頼を得ようとする駆け引きの裏では、正体を明かさずに相手の出方だけを探る言葉が交わされます。一方で捜査本部やニールの自宅では、疑いや本音をそのまま言葉にして相手にぶつける会話も描かれます。正体を隠したまま探り合う言葉と、隠さず確かめにいく言葉の対比を、この回の英語からたどっていきます。
あらすじ(ネタバレなし)
『ホワイトカラー』シーズン1第6話は、FBIの潜入捜査官が行方不明になったという知らせから幕を開ける。ニールはかつて演じた「ニコラス・ハルデン」という人格を再び名乗り、マネーロンダリングの疑いがある実業家ラオに接触することになる。賭場でラオと駆け引きを重ねる中、正体不明の女性メイリンがニールの動向を探り始め、二人のやり取りには互いに素性を明かさないままの緊張が漂う。捜査が進むうちに賭場へ思わぬ急襲が入り、ニールは追われる身となってピーターに助けを求める羽目になる。事態が一段落したあと、ニールが隠していたインターポールの女性の存在にエリザベスが気づき、率直な話し合いを持ちかける。『ホワイトカラー』S01E06のこの一連の駆け引きを追うと、誰が正体を隠し、誰がそれを見抜こうとしているかが見えてくる。
このエピソードで学べる英語フレーズ
1. play that card
その手を使う、その話を持ち出すという意味です。
Neal: Oh, you still playing that card?
(まだその手を使うのか。)
退屈な事件だと愚痴るニールに、ピーターが「服役中の方がまだましだったか」と軽口で切り返し、うんざりした調子でニールが返す場面です。stillという一語に、聞き飽きたやり取りが繰り返されていることへの呆れがにじんでいます。
2. take the bait
(誘いに)食いつく、罠にかかるという意味です。
Peter: Lao’s people took the bait.
(ラオの手下がまんまと食いついた。)
ニコラス・ハルデンが街に戻ってきたという噂を流した作戦が奏功したと、ピーターが手短に報告する場面です。took the baitという言い切りの短さに、狙いどおりに事が運んだ手応えがにじみます。
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3. be in for
~に応じる、~をやる気があるという意味です。
Neal: I’m always in for one more game.
(もう一勝負ならいつでも受けて立つさ。)
ラオにもう一勝負どうかと持ちかけられ、ハルデンを演じるニールが余裕たっぷりに応じる場面です。alwaysという語を添えることで、誘いに乗るかどうかを迷う素振りすら見せません。
4. call off
~を中止させる、~を止めさせるという意味です。
Neal: Call the cops off me.
(警察を僕から引かせてくれ。)
警察の急襲に巻き込まれて追われる羽目になったニールが、電話越しにピーターへ助けを求める場面です。offという一語が「離れさせる」という向きをはっきり示し、切迫した状況を短い言葉に凝縮しています。
5. not buying it
信じていない、鵜呑みにしないという意味です。
Peter: I’m not buying this coincidence at all.
(この偶然、俺はまるっきり信じちゃいない。)
賭場への急襲がただの偶然とは思えないと、ピーターが疑いをあらわにする場面です。not buying「買わない」という比喩が、相手の言い分をそのまま受け取らない捜査官らしい態度を映し出しています。
6. keep an eye on
~を見張る、~に目を配るという意味です。
Meilin: Lao says I should keep an eye on you until we can arrange another meeting.
(次の面会を取り付けるまで、あなたを見張っておくようにとラオに言われているの。)
次の面会を取り付けるまでニールを見張っておくようにとラオに言われたと、メイリンが打ち明ける場面です。until we can arrangeと条件を添えることで、この監視があくまで一時的なものだと線を引いています。
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7. off the clock
勤務時間外にする、仕事から解放するという意味です。
Meilin: Taking you off the clock.
(今だけは、勤務時間外にしてあげる。)
見張り役という建前をひとまず外し、少しくつろがせてあげるとメイリンがニールを誘う場面です。offという一語が、それまでの監視の緊張をふっと緩めています。
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8. blow my cover
正体がばれる、素性が発覚するという意味です。
Neal: It’ll blow my cover.
(僕の正体がばれてしまう。)
メイリンの同僚に話を聞きに行きたいが、自分が顔を出せば正体がばれてしまうと、ニールがピーターに事情を説明する場面です。直前のI can’t go in there.という言い切りに続けてこの一言を添えることで、行けない理由をはっきり言葉にしています。blowという語の強さが、単なる失敗ではなく作戦全体が台無しになる重さを伝えています。
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9. heart-to-heart
腹を割った話、率直な話し合いという意味です。
Elizabeth: I think it’s time you and I had a little heart-to-heart.
(そろそろ、あなたと腹を割って話す時間じゃないかしら。)
インターポールの女性のことを隠していたニールに対し、エリザベスが率直に話をしようと切り出す場面です。a little heart-to-heartという控えめな言い方に、問い詰めるのではなく本音を引き出そうとする穏やかな姿勢がうかがえます。
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10. leave out
~を省く、~を言わずにおくという意味です。
Elizabeth: You did leave a few things out.
(話さなかったことは、確かにあるはずよ。)
嘘はついていないと弁明するニールに対し、話さなかったことはあるはずだと、エリザベスが的確に指摘する場面です。did leave outという強調の言い方が、言い逃れを許さない静かな迫力を持たせています。
このエピソードの英語学習ポイント
メイリンの言葉を追うと、正体を隠したまま相手の出方だけを探る話し方がよく分かります。Lao says I should keep an eye on you until we can arrange another meeting.と、あくまでラオの指示だという建前を保ちながらニールを見張り続けるメイリンは、そのすぐあとにTaking you off the clock.と告げ、監視という肩書きをいったん脇に置いてみせます。keep an eye onからoff the clockへの移行は、素性を明かさないまま距離を縮めようとする、探り合いならではの駆け引きの表れです。
対照的に、ピーターの言葉には隠す気配がありません。賭場への急襲が偶然かどうかを検討する場面で、I’m not buying this coincidence at all.と、疑いをそのまま言葉にして部下に指示を飛ばしていきます。捜査官という立場を隠す必要のないピーターにとって、疑念は隠すものではなく、言葉にして共有するものです。
エリザベスの場面では、この対比がさらにはっきり表れます。I think it’s time you and I had a little heart-to-heart.と切り出した彼女は、ニールの弁明を受けてYou did leave a few things out.と、言わなかったことを見逃さずに指摘します。潜入先で交わされる正体を隠した言葉と、自宅で交わされる本音を隠さない言葉が同じ回の中に同居しているところに、このエピソードならではの面白さがあります。会話を聞き比べるときは、相手との関係を保つための言い回しと、素の関係で交わされる言い回しの違いに耳を澄ませてみてください。
キャラクター別|英語の特徴
ニール|軽口で追及をかわしながら息を潜める英語
退屈な事件だとOh, you still playing that card?とピーターに軽口で返すニールは、余裕を崩さない話し方が持ち味です。その余裕は、賭場でI’m always in for one more game.と対局に応じるときも、警察に追われてCall the cops off me.と助けを求めるときも変わりません。台本ではCall the cops off me.の直前にI’m getting a little tired of being chased, Peter.と置かれており、切迫した状況でも大げさに取り乱さず、皮肉めいた言い回しで状況を語る姿勢がうかがえます。
一方でI can’t go in there. It’ll blow my cover.と話すときのニールは、軽口を交えず理由をそのまま説明します。冗談で受け流せる場面と、正体という核心に触れる場面とをきちんと使い分けているところに、潜入捜査官としての実務的な判断力が表れています。
ピーター|疑いをそのまま言葉にして畳みかける英語
賭場の作戦を語るときも、急襲の裏を疑うときも、ピーターの言葉には回りくどさがありません。Lao’s people took the bait.と作戦の首尾を短く言い切り、賭場襲撃が偶然でないと踏んだときはI’m not buying this coincidence at all.と、疑いをそのまま言葉にして部下に指示を出していきます。台本ではこの直前にJones, I want two of our guys positioned in the front and rear of the place.と具体的な指示が置かれており、疑いを口にした先に必ず行動が伴う捜査官らしい話し方が読み取れます。
ニールが電話で助けを求めてきた場面でも、ピーターはWhere is he, Jones?と部下への短い問いかけで応じており、感情的な動揺よりも状況把握を優先します。疑いも心配も、まず言葉にして次の行動につなげるというのが、この回のピーターに一貫した話し方です。
メイリン|正体を明かさず相手の出方だけを探る英語
ラオの指示を伝える立場を崩さないまま、メイリンはLao says I should keep an eye on you until we can arrange another meeting.と、自分の意思ではなくあくまで仕事上の理由でニールのそばにいることを強調します。ところがそのすぐあとにTaking you off the clock.と告げ、見張り役だったはずの自分を軽やかに脇へ置いてみせます。指示に従っているという建前を保ったまま行動だけで距離を縮めていくところに、素性を明かさない相手ならではの用心深さがにじみます。
説明を尽くさず、必要な言葉だけを選んで相手の出方を試すところに、正体を隠したまま行動するメイリンらしさが表れています。
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