海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。『ホワイトカラー』シーズン2第4話では、モジーが密かに思いを寄せるダイナーのウェイトレス、ジーナが姿を消し、ニールとピーターのチームがその行方を追います。指揮を執るピーターは無駄のない指示の英語でチームを動かし続け、一方のモジーは不安を抱えながらも、文学作品を引き合いに出す遠回しな言い回しで気持ちを隠そうとします。指示を出す言葉と、本音を隠す言葉の落差が、この回の会話には表れています。
あらすじ(ネタバレなし)
『ホワイトカラー』シーズン2第4話は、常連客の様子がいつもと違うことにモジーが気づくところから始まる。連絡が途絶えた彼女を案じたモジーは、ニールとピーターに助けを求める。捜査線上には彼女のボーイフレンドと、裏社会に通じる危険な男の影が浮かび上がり、ピーター率いるFBIチームは通信記録やクレジットカードの利用履歴を手がかりに、刻一刻と迫るタイムリミットの中で行方を追っていく。緊迫した捜査の合間にも、留守番電話に凝った文言を仕込むニールの軽口など、事件の緊迫とは裏腹な余裕をのぞかせる場面もある。『ホワイトカラー』S02E04のあらすじを追うときは、指揮を執る側と、本音を押し殺しながら動く側、それぞれの言葉遣いに注目したい。
このエピソードで学べる英語フレーズ
1. color outside the lines
型にはまらない、常識やルールにとらわれず自由に振る舞うという意味です。
Mozzie: You know, this… what you’re doing… uh, projecting your boredom with your humdrum, 9:00-to-5:00 existence onto my day, where I am free to color outside the lines as I choose.
(君がやっているこれは……つまり、退屈な9時5時の日常への不満を、僕の一日に投影しているんだよ。僕は好きなように型を外れて生きる自由があるのに。)
アスコットタイ姿で朝から気取るモジーを、ニールが皮肉交じりにからかった直後の切り返しです。相手の指摘をそのまま認めず、長い理屈をこねて開き直るところに、モジーらしい話術が表れています。
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2. close in
(捜査などで)追い詰める、包囲網を狭めるという意味です。
Peter: We’re closing in.
(追い詰めてきているぞ。)
ジーナの事件とは別の、身元詐取事件のチーム捜査をねぎらったあとに続く一言です。労いの言葉のすぐあとに短く現状認識を添えることで、次の指示に移る合図になっています。
3. get in too deep
抜け出せないほど深入りする、のめり込みすぎるという意味です。
Mozzie: It’s about a girl who gets in too deep and ends up being kidnapped.
(深入りしすぎた女の子が誘拐されてしまう話なんだ。)
ジーナが読めと指示してきた小説のあらすじを、モジーが焦った口調で説明する場面です。小説の筋書きを借りて語ることで、直接口にしにくい不安をやんわりと伝えています。
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4. call in the cavalry
応援を呼ぶ、助っ人を呼ぶという意味です。
Mozzie: Call in the cavalry.
(援軍を呼ぶんだ。)
ジーナの部屋で指紋の跡から手がかりを見つけたモジーが、FBIの力を借りるべきだと提案する場面です。感情的に頼み込むのではなく、軍隊用語を借りた短い一言に思いを込めています。
5. fill someone in
(人に)事情を説明する、詳しく知らせるという意味です。
Peter: You two can fill me in from the beginning back at the Bureau.
(お前たち二人は、局に戻ってから最初から俺に説明するんだな。)
裏社会の男の店に無断で踏み込んだニールとモジーの前にピーターが現れ、事情説明は後回しだと告げる場面です。感情的な叱責を挟まず、次にすべきことだけを端的に告げています。
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6. know one’s way around something
(物事に)精通している、扱いに慣れているという意味です。
Peter: Knows his way around a machete and a handgun.
(鉈と拳銃の扱いに慣れている男だ。)
モジーとニールが無断で踏み込んだ相手について、ピーターが危険な人物であることを説明する場面です。感情を交えず、事実だけを積み重ねて相手の危険度を伝えています。
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7. a wealth of information
豊富な情報、情報の宝庫という意味です。
Mozzie: But I am a wealth of information.
(でも僕は情報の宝庫なんだぞ。)
現場の役割から外されたモジーが、それでも自分は有用だと食い下がる場面です。悔しさをそのまま出さず、自分の価値を大げさな言い方で主張しています。
8. make something right
(過ちや状況を)正す、埋め合わせするという意味です。
Peter: There’s a way to make this right.
(この事態を収める方法がある。)
金を盗んだトミーを尋問した後、ジーナの命が懸かった状況を伝えたうえで、事態を収拾する方法があると持ちかける場面です。緊迫した状況でも声を荒げず、静かに言い切っています。
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9. man up
男らしく振る舞う、腹をくくるという意味です。
Mozzie: Man up!
(腹をくくれ!)
受け渡しの場に出ていくのを怖がるトミーに対し、モジーが畳みかけるように発破をかける締めの一言です。長い理屈を並べる普段の話し方とは対照的に、動詞だけの短い命令形になっています。
10. keep something in check
~を抑制する、~を統制するという意味です。
Mozzie: It’s designed to keep both sides in check and on task.
(双方が裏切れないように設計されているんだ。)
ニールとモジーが考案した受け渡しの仕組みを、ブローカーを名乗るモジーが危険な相手に説明する場面です。恐怖を見せず、理屈っぽい説明口調を保ったまま交渉を進めています。
このエピソードの英語学習ポイント
ピーターの言葉は、事件の深刻さに関わらず一貫して短い指示形を保っています。身元詐取事件の労いでは”Good work, everyone. We’re closing in.”と成果を一言で認め、ジーナの命が懸かった終盤では”There’s a way to make this right.”と、同じように短く言い切って場を収めます。感情を交えず言葉数を絞ることで、危機の大小にかかわらず自分が状況を制御しているという印象を与える話し方です。
一方でモジーの言葉は、この回を通じて質感が変化していきます。ジーナの部屋で手がかりを見つけた直後は”Call in the cavalry.”と、軍隊用語を借りた気の利いた言い回しで援軍を求め、役割を外された悔しさも”But I am a wealth of information.”と大げさな自己主張に変えて笑いに逃がしています。ところがトミーが受け渡しを怖がる場面になると、そうした遠回しな言い方が保てなくなり、”I’m confounded by what Gina sees in you! … Man up!”と、感情のまま短く畳みかける言葉が飛び出します。普段は皮肉や理屈で包んでいる本音が、事態が差し迫った瞬間に直接的な言葉となって表に出てくる変化です。
二人の間に立つニールの言葉は、どちらの極にも属さない第三の型を示しています。受け渡しの仕組みを尋ねられたときは”Mozzie and I figured out the perfect way to do it.”と、ピーターに似た筋道立った説明口調を使う一方、鳴らない自分の携帯電話には遊び心のある留守番電話メッセージを仕込み、モジー譲りの婉曲さも持ち合わせています。指示と本音のあいだを行き来できる柔軟さが、ニールという人物の話し方の芯にあると読み取れます。
ドラマを見返すときは、モジーの声のトーンがいつもの飄々とした調子から変わる瞬間に耳を澄ませてみると、言葉選びの変化がどこで起きているかがつかみやすくなります。
キャラクター別|英語の特徴
ニール|理屈っぽい説明と茶目っ気のある警戒心を使い分ける話し方
受け渡しの段取りを尋ねられると、”So, one night, over a bottle of armagnac, Mozzie and I figured out the perfect way to do it.”(ある晩、アルマニャックを飲みながら、僕とモジーで完璧なやり方を考えついたんだ。)と、抽象的な仕組みを筋道立てて語る論理的な話し方を見せます。一方で自分の携帯電話の留守番電話には”You’ve reached Neal. Big Brother’s watching, so leave a message at your own risk.”(こちらニールです。お上が見張っているので、伝言は自己責任でどうぞ。)という洒落た文言を仕込んでおり、常に監視される立場を自嘲交じりに笑いに変えています。段取りを整然と語る言葉も、監視社会を茶化す言葉も、回りくどさを武器にしている点で共通しています。
ピーター|簡潔な指示で現場を動かす話し方
“Diana, get eyes on the airports, bus, and train stations. Start with the cab companies. I’ll prep tactical.”(ダイアナ、空港とバス、鉄道の駅を見張れ。まずタクシー会社から当たれ。俺は戦術班の準備をする。)と、短い命令形を畳みかけてチームを一斉に動かします。危機が深まる場面でも”There’s a way to make this right.”と静かに言い切り、感情を交えずに状況を制御します。指示を出すときも事態を収拾するときも、言葉数を絞って迷いなく場を仕切る実務家らしい英語が一貫しています。
モジー|文学的な引用の奥に本音を隠す話し方
指紋の跡を見て”That’s from ‘The harpist’s revenge.'”(『ハーピストの復讐』からの引用だね。)と作品名を引き合いに出す衒学的な物言いを崩さない一方、現場から外されると”Hey, you’re sidelining me now? … But I am a wealth of information.”(お前、僕を外す気か? ……でも僕は情報の宝庫なんだぞ。)と、皮肉めいた抗弁に悔しさをにじませます。ところがトミーが受け渡しを怖がる場面ではその遠回しな話し方が崩れ、”I’m confounded by what Gina sees in you! You ran away once, but you turned around and came back. Man up!”と、感情を隠しきれない激しい言葉が飛び出します。普段は引用や皮肉の奥に隠している本音が、ジーナの危機を前にして直接的な言葉になって表れる瞬間です。
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