海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。『ホワイトカラー』シーズン2第3話では、自分の手口を真似られた事件をきっかけに、ニールが自分の過去を都合よく語り直す言葉を重ねる一方、ピーターは隠し事を見抜いて事実をそのまま言い切っていきます。自分の過去を功績として語り直す言葉と、事実だけを飾らず突きつける言葉の対比が、この回の会話には表れています。
あらすじ(ネタバレなし)
『ホワイトカラー』シーズン2第3話では、高級ギャラリーから絵画が盗まれる事件が発生し、その手口があまりにニールのやり口に酷似していることから、模倣犯の存在が浮かび上がる。捜査を進める中、消えていたアレックスが再び姿を現し、自分を追う何者かの存在をモジーに打ち明けたことで、ニールはピーターに知られないまま独自に動き始める。事件と個人的な事情が絡み合い、ニールとチームは思わぬ形で大学のキャンパスにまで足を運ぶことになる。『ホワイトカラー』S02E03のあらすじを追うときは、誰が自分の過去を語り直し、誰がそれを見抜いているかに注目すると、会話の奥行きが見えてくる。
このエピソードで学べる英語フレーズ
1. circumvent the alarms
警報(システム)をかいくぐる、という意味です。
Jeffries: Cutting it out of the frame circumvents the alarms.
(額縁ごと切り取れば、警報をかいくぐれるんです。)
額縁からキャンバスだけを切り取る手口が、なぜ警報を鳴らさずに済んだのかを、ギャラリーの学芸員が説明する場面です。専門知識をもとに淡々と手口を解き明かす言い方に、盗難の巧妙さを裏付ける客観性がうかがえます。
2. ask around
(それとなく)聞いて回る、情報を集める、という意味です。
Neal: I can ask around.
(僕が聞いて回ってみますよ。)
盗まれた絵画の行方について、ニールが自分の情報網を使って調べてみると申し出る場面です。短く軽い申し出の形に、裏社会の人脈をあてにできるニールらしい余裕がにじみます。
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3. stay off the radar
人目につかないようにする、身を隠す、という意味です。
Alex: I’m trying to stay off the radar.
(人目につかないようにしてるの。)
爆発事故以来詮索されることが増えたと、久々に姿を見せたアレックスが身を潜めている理由を語る場面です。簡潔な現在進行形の言い方に、追われる立場に置かれた緊張感がにじんでいます。
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4. read someone’s mind
(人の)心を読む、考えていることを見抜く、という意味です。
Neal: Now you’re reading my mind.
(まさに、僕の考えを読んだね。)
容疑者の女子学生に自分が接触するのは得策でないと考えていたニールが、代わりに話をすると申し出たピーターに、まさに自分の考えどおりだと応じる場面です。相手の申し出をそのまま肯定する短い一言に、以心伝心の呼吸が表れています。
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5. lay the groundwork
下準備をする、土台を築く、という意味です。
Neal: I did lay the groundwork.
(下準備をしたのは僕なんだけどね。)
自分の手口をそっくり真似られたニールが、授業のあとで教授に近づき、元祖として分け前をよこせと皮肉交じりに持ちかける場面です。被害者のはずが権利を主張する側に回る、ねじれた言い分がにじみます。
6. the smartest guy in the room
その場で一番賢い人間、知ったかぶりの慢心、という意味です。
Neal: And never, never think you’re the smartest guy in the room.
(それと、自分がこの場で一番賢いなんて、絶対に思うなよ。)
スリの技を実演してみせたニールが、油断こそ最大の敵だと学生たちに釘を刺す場面です。繰り返しの強調で戒めを重ねる言い方に、講師役を演じながらも本物の実務者としての説得力が表れています。
7. do the legwork
下働きをする、地道な実務をこなす、という意味です。
Neal: The kids do the legwork.
(下働きは学生たちにやらせるんだ。)
教授が学生たちを使って絵画の贋作を売りさばく仕組みを、ニールがアレックスに説明する場面です。役割分担を短く言い切る解説の仕方に、犯罪の構造を見抜く分析力がうかがえます。
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8. let one’s guard down
警戒を緩める、油断する、という意味です。
Peter: I can’t let my guard down for one day, can I?
(一日も気を抜けないってわけか。)
ニールが自分に隠れてアレックスを助けようとしていたと知り、ピーターが呆れ混じりにこぼす場面です。修飾を挟まず疑問形で言い切る短さに、隠し事を見抜いたピーターの直截な物言いが際立ちます。
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9. the going rate
相場、世間一般の相場価格、という意味です。
Neal: 30% is the going rate.
(相場は3割だよ。)
裏社会の仲裁人になりすましたニールが、報酬の取り分について相場を持ち出して強気に交渉する場面です。数字だけを言い切る簡潔さに、交渉役になりきったニールの余裕が表れています。
10. for the record
記録のために言っておくと、はっきり言っておくと、という意味です。
Neal: For the record, I still maintain that I basically turned myself in.
(はっきり言っておくけど、僕は基本的には自首したようなものだと今でも思ってるよ。)
学生たちを前にしたピーターの勧誘演説に、ニールが自分の過去の発言を持ち出して茶々を入れる場面です。「自首したようなもの」という言い換えに、追い詰められて出頭した経緯を功績のように語り直すニールらしい脚色がにじみます。
このエピソードの英語学習ポイント
ニールの言葉づかいを追うと、自分の過去や行動を、都合よく語り直す癖が見えてきます。”I did lay the groundwork.”と、模倣された側であるはずなのに元祖の権利を主張し、”For the record, I still maintain that I basically turned myself in.”と、追い詰められて出頭した経緯すら自分の功績のように語り直しています。
一方でピーターの言葉は、事実をそのまま短く言い切ります。隠し事を見抜いた場面では”I can’t let my guard down for one day, can I?”と修飾を挟まず疑問形で片づけ、学生たちの前でも”I wear a badge. He wears a tracking anklet.”と、自分とニールの立場の違いを飾らない対句で示します。自分の行動を美化して語り直すニールと、事実をそのまま突きつけるピーターの対比が、この回の講義シーンの緊張感を作っています。
この語り直しの癖は、講師役を演じる場面にも及んでいます。スリの実演を終えたニールは”And never, never think you’re the smartest guy in the room.”と学生たちを戒めますが、その言葉自体が、かつて自分も慢心して痛い目を見た経験の言い換えとも読めます。失敗談をそのまま語らず、教訓めいた警句に仕立て直すところにも、この回のニールらしい語り口が見て取れます。
聞き取りの際は、ニールが自分の過去を語るときの言葉選びに注目してみてください。同じ出来事でも語り方ひとつで印象が変わる様子を、ピーターの淡々とした返しと比べながら見返すと、二人の会話のずれがどこにあるかが見えてきます。
キャラクター別|英語の特徴
ニール|自分の過去を功績として語り直す英語
自分の手口を模倣された事件をきっかけに、ニールはこの回を通じて、自分の過去を都合よく語り直す話し方を見せます。台本では、ニールの発話として”I did lay the groundwork.”が確認できます。模倣犯に手口を盗まれた被害者であるはずなのに、元祖としての取り分を要求する場面でこの一言を持ち出すところに、状況を自分に有利な物語へすり替えるニールらしい図太さが表れています。
学生たちを前にしたピーターの勧誘演説の場でも、”For the record, I still maintain that I basically turned myself in.”と、追い詰められて出頭した経緯を自分の意志による決断であったかのように語り直します。都合の悪い過去ほど言葉を選んで語り直すところが、この回のニールの一貫した話し方として見えてきます。
ピーター|隠し事を見抜き、事実だけを言い切る英語
ニールの隠し事に気づいたピーターは、修飾を挟まず、事実をそのまま言い切る話し方を通します。台本では、ピーターの発話として”I can’t let my guard down for one day, can I?”が確認できます。呆れの感情を長々と説明するのではなく、疑問形の短い一言で片づけるところに、感情より状況把握を優先するピーターらしさが表れています。
学生たちの前でニールとの違いを説明する場面でも、”I wear a badge. He wears a tracking anklet.”と、対句の形で立場の違いを端的に示します。ニールが過去を語り直して印象を操作するのに対し、ピーターは事実だけを対比させて突きつけるところが、この回のピーターの話し方の軸になっています。
モジー|物騒な交渉ごとも軽妙な比喩で茶化す英語
裏社会の交渉を手伝う場面で、モジーは物騒な状況を軽妙な比喩でくるむ話し方を見せます。台本では、モジーの発話として”It’s the Detroit mob, not the girl scouts.”が確認できます。手を切り落とすと脅せと自分でニールに指示した直後にこの一言を添えるところに、物騒な要求を身近な比喩で当たり前のことのように押し通すモジーらしい機転が表れています。
深刻な脅し文句であればあるほど、あえて身近な比喩を持ち出して当然のことのように言い切るところに、モジーなりの言葉の運び方が見えてきます。ニールが過去を語り直し、ピーターが事実を突きつける中で、モジーの比喩はこの場の物騒さを軽く見せる役割を担っています。
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