「get around to」の意味と使い方|『モダンファミリー』S01E08で学ぶ英会話

「get around to」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

やろうやろうと思いながら、結局いつまでも手をつけられずにいることが、誰にでもひとつはあるのではないでしょうか。片付けや連絡ごとを後回しにしているうちに、月日だけが過ぎていくということも珍しくありません。

そんな先延ばしの終わりにぴったりの「get around to」を、『モダンファミリー』シーズン1第8話の中盤、家の中の様子を見張るために電球を交換したジェイの一言から、一緒に見ていきましょう。

目次

「get around to」の意味とニュアンス

get around to
意味:(なかなか手をつけられなかったことに)ようやく取り掛かる

get around toは、先延ばしにしていた家事や連絡、雑用などに、長い時間を経てようやく着手する時に使う口語表現です。around(周りを回って)からto(その物事)にget(たどり着く)という組み立てからも、遠回りしてやっと目的地に到着するような、時間のかかったプロセスがイメージできます。

多くの場合、never get around to …のような否定形や、finallyを伴う形で使われ、「なかなかできなかった」という気持ちの重みを強めます。忙しさを言い訳にしてしまいがちな場面や、思い立ってから実行までに時間がかかった出来事を振り返る時によく登場する表現です。悪気があって後回しにしたわけではないという、どこか申し訳なさそうな響きも含まれています。

似た意味を持つput offが「先延ばしにする」という行為そのものを指すのに対し、get around toは「ようやく実行に移せた」という結果側に視点があるのも特徴です。先延ばしにしていた時間の長さそのものよりも、その時間を経てようやく動き出せたという達成感に近いニュアンスが込められています。

【ここがポイント!】

  • 「get around to」の核は、寄り道の末にようやくたどり着くという時間の経過
  • never / finallyを伴って「なかなかできなかった」という重みを表せる表現
  • get around to doingの形で、後ろに動名詞を続けて使うのがコツ

『モダンファミリー』S01E08のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

夜、突然声をかけられて驚いたヘイリーに、ジェイが自分の行動の理由を説明する場面です。切れた電球をすぐに交換したのは、家の中の様子を把握しておくためだったことが明かされていきます。

Jay: Hi, honey.
(よう、ハニー。)

Haley: Oh! Gee, you scared me. How did you-
(わっ! もう、びっくりさせないでよ。どうやって—)

Jay: Lightbulb went out. You don’t change these right away, you never get around to it. There. Now I can see everything that goes on around here.
(電球が切れてな。すぐ替えないと、いつまで経っても手をつけられなくなるんだよ。よし。これで、ここで何が起きてるか全部見えるな。)

Jay: I’ve had a little practice at this. Haley wasn’t throwing anything at me I hadn’t seen before from her mother and then some.
(こういうのは少しばかり経験があるんでな。ヘイリーのやることで、あの子の母親から散々見せられてないものなんて何もなかった。それ以上だったくらいだ。)

Modern Family Season1 Episode8 (Great Expectations)

シーン解説と心理考察

ヘイリーが「わっ! もう、びっくりさせないでよ」と驚くと、ジェイは悪びれる様子もなく「電球が切れてな」と切り出します。ヘイリーのいる場所をつかむために電球をすぐ交換していたという理由からは、口では素っ気ないながらも家の中の出来事を細かく気にかけているジェイの一面が表れています。

「すぐ替えないと、いつまで経っても手をつけられなくなる」という理屈は、単なる電球の話にとどまらず、物事を先延ばしにしないジェイの性分をさりげなく示す一言でもあります。ヘイリーの母親の若い頃を引き合いに出すくだりからは、孫のちょっとした行動にも目を光らせておこうとする祖父らしい用心深さが伝わってきます。長年の経験に裏打ちされた自信が、飾らない口調の端々ににじんでいる一幕です。

『モダンファミリー』流・覚え方のコツ

寄り道を重ねながら、ぐるりと回ってようやく目的地にたどり着く様子を思い浮かべてみましょう。get around toという言葉の芯には、まさにこの遠回りの末にたどり着く感覚があります。

ジェイが電球を交換した一件も、切れてすぐには替えず、ある程度の時間を経てからようやく手をつけた出来事でした。やろうと思ってから実際に動くまでの間にある、目に見えない距離をイメージしておくと、似た状況に出会った時にすっと言葉が浮かんできます。

例文で覚える「get around to」

先延ばしにしていた物事にようやく着手する場面で使えるget around toを、3つの例文で確認していきましょう。

I’ve been meaning to clean the garage, but I never get around to it.
(ガレージを片付けようとは思っているんだけど、いつも手が回らないんだ。)
先延ばしにしている家事について話す日常会話の場面です。been meaning toと組み合わせると、意図はあったのに実行できていないという気持ちがよく伝わります。言い訳めいた響きにならず、素直な本音として使える組み合わせです。

She finally got around to answering all those emails.
(彼女はようやく、あの大量のメールに返信する時間を作った。)
溜まった仕事をようやく片付けた場面です。finallyを添えることで、長らく後回しにしていたという重みが加わります。

A: Did you fix the leaky faucet?
B: Not yet, I just haven’t gotten around to it.
(A:水漏れの蛇口、直した?)
(B:まだなんだ、まだ手をつけられてなくて。)
家の修理について尋ねられた時の返事です。Not yetに続けることで、悪気なく後回しになっている状況が伝わります。

あわせて覚えたい関連表現

put off
(先延ばしにする)
get around toが「ようやく取り掛かる」という結果側に焦点があるのに対し、put offは先延ばしにする行為そのものに焦点がある表現です。

get to it
(それに取り掛かる)
get around toよりもカジュアルな言い方で、長らく後回しにしていたというニュアンスはそれほど強くありません。

procrastinate
(先延ばしにする習慣がある)
やや硬い動詞で、習慣的に物事を先延ばしにしてしまう傾向そのものを表す点が、一度きりの出来事を語ることが多いget around toとは異なります。

Note|「なかなか手をつけられない」を一語で言えない、日本語との距離

先延ばしにしていた物事に、ある時ふと手を伸ばす瞬間を表す言葉は、日本語では一語にまとめにくいものです。

日本語では「ようやく片付けた」「やっと重い腰を上げた」のように、複数の言葉を組み合わせて説明することがほとんどですが、英語のget around toはこの一連の流れを一つの句動詞にまとめてしまいます。aroundという単語が持つ「あちこち巡る」というイメージが、先延ばしにしていた時間の長さや、他の用事に追われていた事情までまとめて背負っているような働きをしているのが特徴です。似た構造を持つ表現に、時間をかけてようやく到達する意味のwork one’s way throughなどもあり、英語には「時間をかけて何かにたどり着く」というプロセスを一語で表す句動詞が比較的多く見られます。日本語の会話では「そろそろやらなきゃ」「まだ手つかずで」のように、着手前と着手後を別々の言葉で表すことが多いため、この一語で完結する感覚は、英語ならではの発想と言えます。ひとつの動詞句に前置きと結果の両方を詰め込めるという点で、英語らしい省略の美学が表れている言い回しでもあります。

ジェイが電球の交換について語った一言も、まさにこの「時間をかけてようやく」という感覚を凝縮したものでした。日本語に置き換える時に一語で対応する言葉が見つからないからこそ、get around toという表現の輪郭がより意識しやすくなります。一語で完結する言い回しを覚えておくと、長い説明を挟まずに気持ちを伝えられる場面が増えていきます。

一語にまとまらない感覚だからこそ、覚えておく価値のある一言です。

まとめ|先延ばしの末に、ようやく手をつける一言

get around toは、なかなか手をつけられずにいたことに、時間を経てようやく着手する時に使える口語表現です。

忙しさを理由に後回しにしてしまった物事を振り返る場面で、never get around toやfinally got around toの形が自然に会話へ馴染みます。

家の中の様子を見張るために電球を交換したジェイの一言には、口では素っ気ないながらも家族の様子を気にかけ続ける祖父らしい姿が表れていました。

このエピソードを見るには

(タップすると各配信サービスの視聴ページへ移動します)

※配信状況は変更される場合があります(2026年5月時点)



おすすめ記事
日常英会話を学びたい方におすすめの海外ドラマはこちら
「get around to」のような、日常で使いやすい英語表現をもっと学びたい方におすすめです。
日常英会話が学べる海外ドラマを見る

  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次