海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
これから先の状況が今より良くなると信じて、その見通しを心の支えにするような場面があります。
そんな見通しへの期待にぴったりの「count on that」を、『モダンファミリー』シーズン1第18話の終盤、成長にまつわる考えをミッチェルに聞いたマニーの一言から、一緒に見ていきましょう。
「count on that」の意味とニュアンス
count on that
意味:それを当てにする
count on thatは、前に述べられた事柄、たとえば約束や予測、見通しなどを信頼して期待するときに使われる表現です。countという「数える」という動詞が、「頼りにする」という意味へと発展しており、確実性への期待の度合いを表しています。
相手の約束を信じて期待する場面や、将来の見通しに希望を託す場面でよく使われる一方、Don’t count on thatのように否定形で「それは当てにならないよ」と釘を刺す場面でも頻繁に登場します。thatの中身は直前の会話の流れによって決まるため、何を指しているのかを文脈からつかむことが理解のポイントです。肯定・否定のどちらの形でも自然に使える、応用範囲の広い表現です。会話の中でさりげなく相槌のように使われることも多く、聞き手の反応をそのまま受け止める柔らかさも持っています。
【ここがポイント!】
- 「count on that」の核は、前の話の内容を信頼して期待する気持ち
- thatが指す内容は直前の発言から読み取る必要がある表現
- 肯定でも否定でも使える、期待の度合いを調整しやすい表現
『モダンファミリー』S01E18のシーンで見てみよう
意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。
学校で人と違うことをからかわれていた経験を打ち明けたミッチェルは、やがて周囲の見方が変わっていくという考えをマニーに語ります。それを聞いたマニーが、自分の振る舞いを振り返りながら応じる場面です。
Mitchell: But I- This is the funny thing about growing up. For years and years, everybody’s desperately afraid to be different, you know, in any way. And then, suddenly, almost overnight, everybody wants to be different, and that is where we win.
(でも――成長するっていうのはおかしなものでね。何年も何年もの間、誰もがどんな形であれ人と違うことを死ぬほど恐れるんだ。でもある日突然、ほとんど一晩のうちに、みんなが人と違うことを望むようになる。そこが僕らの勝ちどころなんだよ。)Manny: I’m sort of counting on that. Yeah. I’m sorry I was picking on you too much.
(僕はそれをちょっと当てにしてるんだ。うん。からかいすぎてごめんね。)Mitchell: that’s-
(それは――)Manny: Jay said that’s what brothers do.
(ジェイが、兄弟ってそういうものだって言ってたから。)Modern Family Season1 Episode18 (Starry Night)
シーン解説と心理考察
学校で人と違うことを理由にからかわれていた経験を語ったミッチェルは、「成長するというのはおかしなものだ」と続け、若い頃は人と違うことを恐れるが、やがてある日突然、人と違うことこそが評価される時代が来るという見通しを語ります。過去の経験を振り返りながらも、淡々と先の展望を語る姿勢が印象的です。それを聞いたマニーは「僕はそれをちょっと当てにしている」と応じ、これまで自分がミッチェルをからかっていたことについて謝ります。
マニーが「ジェイが、兄弟ってそういうものだって言ってた」と付け加える場面には、血のつながりはなくとも家族として結ばれていくミッチェルとマニーの関係が静かに表れています。将来への漠然とした期待を「当てにする」という控えめな言葉に込めるところに、この場面らしい落ち着いた空気が漂います。年上のミッチェルの言葉を、マニーが素直に受け止めている様子も伝わってきます。謝罪の言葉が短く、あっさりとした調子で交わされるところにも、二人の間にある信頼関係の厚みが表れています。
『モダンファミリー』流・覚え方のコツ
count(数える)という単語を、頼りにしているものを一つ一つ指折り数えているイメージで思い浮かべてみましょう。数えられるくらい確かなものとして期待している、という感覚がcount on thatの意味につながります。指を折って数を確かめるように、根拠になっている約束や見通しを一つずつ確認していく様子を思い描くと、この表現の手触りがつかみやすくなります。
マニーが語った「それを当てにしている」という一言も、ミッチェルの見通しを一つの確かな拠りどころとして受け止めていることの表れでした。誰かの言葉を心の支えにしたい場面で、思い出しておきたい表現です。数えられるほど確かなものが今は少なくても、それを一つでも心の支えに変えられる、という感覚を持っておくと、この表現の温かさが伝わってきます。
例文で覚える「count on that」
count on thatは、肯定でも否定でも使える便利な表現です。日常のちょっとした約束から不確かな予定まで幅広く使えるので、3つの例文で確認していきましょう。
He said he’d help, so I’m counting on that.
(彼が手伝うと言ったから、それを当てにしているんだ。)
誰かの約束を信じて期待する日常会話です。soで理由と結果を自然につなげられます。
Don’t count on that happening anytime soon.
(それがすぐに起こるとは当てにしない方がいいよ。)
相手の期待に釘を刺す場面です。否定形にすることで、期待しすぎないよう促す言い方になります。
A: Will the weather be good this weekend?
B: I wouldn’t count on that.
(A:週末は天気いいかな?)
(B:それはあまり当てにしない方がいいよ。)
天気や不確実な予定について話す会話です。I wouldn’tの形で控えめな否定を表せます。
あわせて覚えたい関連表現
count on someone
(人を頼りにする)
count on thatが事柄を対象にするのに対し、count on someoneは人を対象にする表現です。
bank on something
(〜を当てにする)
count on thatとほぼ同義ですが、資金や確実性を強調したい場面でより使われやすい表現です。
take something for granted
(〜を当然のことと思う)
count on thatが期待して頼るという前向きな意味であるのに対し、こちらは感謝を忘れて当然視するというネガティブな含みを持ちます。頼りにしていることへの意識そのものが薄れてしまっている状態を表す表現です。
Note|count on that / bank on something / take for granted の使い分け
count on thatと似た「頼りにする」を表す表現には、bank on somethingとtake something for grantedがあります。3つを並べてみると、頼り方の性質の違いが見えてきます。
bank on somethingは、count on thatとほぼ同じ場面で使えますが、bankという単語が持つ「銀行に預ける」というイメージから、資金や確実性の高い見込みを強調したい場面でより選ばれやすい表現です。一方でtake something for grantedは、頼りにするというより、当然のこととして扱ってしまい、感謝や注意を忘れてしまうというネガティブな含みを持つ表現です。count on thatの前向きな期待とは、方向性が異なります。
これらに対してcount on thatは、相手の言葉や見通しを信じて期待する、というシンプルで前向きな頼り方を表せる表現です。難しい単語を使わずに気持ちを伝えられる、会話向きの手軽さも魅力です。マニーがミッチェルの見通しを「当てにしている」と語った場面のように、誰かの言葉を心の支えにする場面によく合います。3つの中でも、もっとも日常会話で使いやすい柔らかさを持っている表現と言えます。相手の顔を思い浮かべながら、素直な気持ちを言葉にしたいときにふさわしい選択です。
期待の対象が確実性の高い見込みなのか、当然視してしまっている状態なのかを意識すると、3つの表現を使い分けやすくなります。誰かの言葉をそのまま信じて前を向きたいときには、まずcount on thatが自然な選択になります。会話の相手との距離感によっても、選ぶべき言葉のニュアンスは微妙に変わってきます。
まとめ|言葉にした期待を、当てにする
count on thatは、前に述べられた事柄を信頼して期待する気持ちを表す表現です。
相手の約束や将来の見通しを信じる場面から、期待しすぎないよう釘を刺す場面まで、肯定・否定どちらの形でも使える柔軟さを持っています。マニーがミッチェルの見通しに「僕はそれを当てにしている」と応じた場面には、家族としての信頼が静かな言葉で表されていると言えます。
誰かの見通しを信じて、そっと寄りかかりたい場面で自然に使える表現です。今はまだ数えられないものでも、いつか確かなものになると信じて、口にしてみたい一言です。


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