「be someone’s own business」の意味と使い方|『モダンファミリー』S01E24で学ぶ英会話

「be someone's own business」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

外出先でうっかりカメラに映ってしまい、あとで家族から突っ込まれて気まずい思いをする、そんな場面がドラマには時々あります。

『モダンファミリー』シーズン1第24話の中盤、スタジアムのキスカムに映ってしまったフィルが、妻のクレアがそれをテレビで見たと告げる娘のアレックスに言われて弁解する場面から、「be someone’s own business」を一緒に見ていきましょう。

目次

「be someone’s own business」の意味とニュアンス

be someone’s own business
意味:本人たちだけの問題である、他人が口出しすべきことではない

be someone’s own businessは、ある事柄が当事者だけに関わる私的な問題であり、他人が口を出すべきではないと伝える表現です。businessはここでは「仕事」ではなく「関心事・領域」を意味し、someone’s own(誰か自身の)を伴うことで「他ならぬ本人の領域」であることが強調されます。

プライバシーに関わる話題への干渉を遠ざけたいときや、他人の詮索をやんわりとかわしたいとき、自分や第三者の行動を正当化したいときなど、幅広い場面で使われる表現です。文の主語を変えることで、誰の領域なのかを柔軟に示せる点も特徴です。

should beという控えめな助動詞を伴うことが多く、「〜であるべきだ」という一段引いた言い方で、直接的な拒絶よりも角の立たない伝え方になっている点も、この表現の使い勝手のよさにつながっています。

【ここがポイント!】

  • 「be someone’s own business」の核は、他人が踏み込めない本人だけの領域
  • someone’sの部分を変えれば、誰の問題かを自在に示せる
  • 干渉されたくない場面での婉曲な断り文句としても使える

『モダンファミリー』S01E24のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

スタジアムのキスカムに映ったことを、妻のクレアがテレビで見たと告げる娘のアレックスから告げられたフィルが、気まずそうに弁解を始める場面です。公共の会場での出来事を、どんな理屈で丸め込もうとするのかに注目です。

Alex: Dad, Mom saw you on TV. You’re dead.
(ママがテレビでパパを見たよ。もう終わりだね。)

Phil: Here’s the thing.
(実はさ、こういうことなんだ。)

Phil: The kiss cam is only supposed to be for the enjoyment of the people at the game. They never show that on TV.
(キスカムは、試合を見に来ている観客が楽しむためだけのものなんだよ。テレビであれが映ることは絶対にないんだから。)

Phil: What people do in the privacy of their own sports arena should be their own business.
(自分たちのプライベートなアリーナの中で人がすることは、本人たちだけの問題であるべきなんだ。)

Modern Family Season1 Episode24 (Family Portrait)

シーン解説と心理考察

「ママがテレビでパパを見たよ。もう終わりだね」と告げるアレックスの一言に、フィルの気まずさが引き出されています。「実はさ、こういうことなんだ」という切り出し方には、まず自分の認識が甘かった前提から説明しようとする慌てぶりが表れています。

続けてフィルが持ち出す「自分たちのプライベートなアリーナの中で人がすることは、本人たちだけの問題であるべきなんだ」という理屈には、大勢の観客がいる公共の会場を「プライベート」と呼んでしまう強引さが見どころです。ばれてしまった気まずさを、もっともらしい理屈で何とか丸め込もうとするフィルらしい苦しい言い訳が伝わってきます。

順を追って前提から積み上げていく話し方そのものが、実は苦しい言い訳であることを本人も薄々分かっている様子を物語っています。

『モダンファミリー』流・覚え方のコツ

自分専用(own)の小部屋があって、その扉に「本人以外立入禁止」の札がかかっているイメージを思い浮かべてみましょう。他人がのぞき込めない自分だけの領域、というイメージが「本人だけの問題である」という意味につながります。

フィルが持ち出した「プライベートなアリーナ」という理屈も、大勢の人が集まる公共の場所に、無理やりこの小部屋の扉を取り付けようとするようなものでした。誰の領域なのかを都合よく引き直そうとする様子とあわせて覚えておくと、記憶に残りやすくなります。

扉の位置を勝手に動かしても、周りにいる人たちにはその部屋の中がすっかり見えている、という滑稽さも一緒にイメージしておくと、このフレーズの持つユーモアがより伝わりやすくなります。

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例文で覚える「be someone’s own business」

プライバシーに関わる場面で使えるbe someone’s own businessを、3つの例文で確認していきましょう。

What I do with my free time is my own business.
(自分の自由な時間をどう使うかは、私自身の問題だ。)
プライベートな話題への干渉を断る日常会話の場面です。my ownの部分を変えれば、自分以外の誰かの領域についても使えます。

How much money he makes should be his own business, not ours.
(彼がいくら稼いでいるかは、私たちではなく彼自身の問題であるべきだ。)
他人の詮索をたしなめる日常会話の場面です。not oursのように対比を添えると、誰の領域なのかがより明確になります。

A: Why did you two break up?
B: That’s kind of our own business, if you don’t mind me saying.
(A:どうして二人は別れたの?)
(B:言いにくいんだけど、それは私たちだけの問題なんだ。)
個人的な質問をやんわりかわす日常会話です。if you don’t mind me sayingを添えると、角を立てずに断る柔らかさが出ます。

あわせて覚えたい関連表現

none of your business
(あなたには関係のないことだ)
be someone’s own businessは「これは当人の領域だ」と一般論として述べる言い方ですが、none of your businessは相手に直接「あなたには関係ない」と強く言い返す、より対立的な表現です。

keep out of it
(首を突っ込むな、関わるな)
be someone’s own businessは事柄の所属を説明する表現ですが、keep out of itは相手に直接「関わるな」と行動を求める命令的な表現です。

mind one’s own business
(自分のことに専念する、余計な口出しをしない)
be someone’s own businessはある事柄が誰の領域かを説明する表現ですが、mind one’s own businessは人に対して余計な詮索をやめて自分のことだけ気にしろと促す表現です。

Note|アメリカのスタジアムに根付く「キスカム」という演出

フィルが振り回されていたキスカムは、アメリカのプロスポーツの試合でよく見られる、観客席にいるカップルを大型スクリーンに映し出す演出です。

試合の合間、場内カメラが観客席の中からカップルらしき二人を選んで大画面に映し出し、周囲の観客が囃し立てる中でキスを促すという流れが、多くの会場で定番の余興として定着しています。この演出は試合中の休憩時間を退屈させないための観客参加型のエンターテインメントとして始まったとされ、会場の一体感を高める仕掛けの一つになっています。映された当人たちが恥ずかしがったり、逆にノリノリで応じたりする反応そのものが、周囲を巻き込む余興として機能している点も特徴です。

フィルが「これはプライベートな出来事だ」と言い張っていたのも、実際には多くの観客の前で行われる、まさに公開性の高い演出でした。この矛盾こそが、フィルの言い訳をより苦しいものにしていたと言えます。

キスカムという演出の性質を知っておくと、フィルが持ち出した理屈がどれほど無理のあるものだったかが、より鮮明に見えてきます。観客参加型の余興として設計されている以上、映された側が「プライベートな出来事だ」と主張すること自体が、初めから成り立ちにくいのです。

まとめ|他人が踏み込めない領域を示す一言

be someone’s own businessは、ある事柄が当事者だけに関わる私的な問題であり、他人が口を出すべきではないと伝える表現です。

プライバシーへの干渉を遠ざけたい場面から、苦しい言い訳を正当化する場面まで、幅広く応用できる一言です。

キスカムに映ってしまったフィルが持ち出した「プライベートなアリーナ」という理屈には、ばれてしまった気まずさを何とか丸め込もうとする、この家庭らしいユーモアが見どころとして表れていました。とっさに理屈を組み立てて場を収めようとする姿勢は、気まずい瞬間をやり過ごす一つの方法としても参考になります。誰かに立ち入ってほしくない話題を抱えたとき、この一言を思い出してみると角の立たない断り方が見つかります。

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