「as luck would have it」の意味と使い方|『モダンファミリー』S02E04で学ぶ英会話

「as luck would have it」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

誰かにとっての不運が、めぐりめぐって自分にとっては思いがけないチャンスになった、という巡り合わせを経験したことはありませんか。

そんな巡り合わせにぴったりの「as luck would have it」を、『モダンファミリー』シーズン2第4話の前半、不動産業者の晩餐会で急きょ司会を任されることになった経緯をフィルが妻クレアに説明する場面から、一緒に見ていきましょう。

目次

「as luck would have it」の意味とニュアンス

as luck would have it
意味:運よく、よりによって(巡り合わせとして)

as luck would have itは、予定になかった偶然の巡り合わせを表す口語表現です。直訳すると「運がそれをそうさせたように」となり、「運」という見えない力によって物事がそうなった、というニュアンスを持ちます。

この表現の面白いところは、話し手にとって都合の良い結果であれば「運よく」、都合の悪い結果であれば「よりによって」「運悪く」と、プラスとマイナスのどちらの意味にも使える点です。文全体の状況によって訳し分けが必要になる、二面性を持った決まり文句といえます。日常会話でもニュースでも使われる汎用性の高い表現で、予定が急に変わった経緯や、思いがけない偶然の一致を語るときによく登場します。ちょっとした世間話の中で、軽い前置きとして使われることも珍しくありません。

【ここがポイント!】

  • 「as luck would have it」の核は、偶然の巡り合わせをひとまとめに表すイメージ
  • 文脈次第でプラスにもマイナスにも転ぶ、二面性のある表現
  • 誰にとっての運かを意識すると、プラスかマイナスかを読み取りやすくなる

『モダンファミリー』S02E04のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

不動産業者の晩餐会「SCARB」で司会を任されたフィルが、妻クレアにその経緯を説明する場面です。長年司会を務めてきた人物がポリープの切除を受けることになったのが、思いがけずフィルにとっての好機になった巡り合わせに注目です。

Phil: Tonight is the SCARB.
(今夜はSCARBがあるんだ。)

Claire: The Southern California Annual Realtor’s Banquet.
(サザン・カリフォルニア不動産業者年次晩餐会のことね。)

Phil: I think they know what it is.
(みんなそれが何のことか分かってると思うよ。)

Claire: Mm-hmm.
(うんうん。)

Phil: It’s the mother of all residential real estate banquets. Now, for the last five years Gil Thorpe has hosted but, as luck would have it he’s having a sketchy-looking polyp removed so they’ve asked me to fill in.
(住宅不動産の晩餐会の中でも最大級のものなんだ。ここ5年間はギル・ソープが司会をしてきたんだけど、運よく、怪しげなポリープを切除することになって、俺が代役を頼まれたんだ。)

Modern Family Season2 Episode4 (Strangers on a Treadmill)

シーン解説と心理考察

今夜開かれる不動産業者の晩餐会の名称を、フィルはまず略称の「SCARB」で切り出しますが、クレアはすかさず正式名称を口にして補足します。「みんなそれが何のことか分かってると思うよ」という軽い返しには、細部にこだわらないフィルらしいマイペースさが表れています。

続けて「住宅不動産の晩餐会の中でも最大級のもの」と規模の大きさを誇らしげに語ったあと、本題である司会役を引き受けた経緯へと話が移ります。長年司会を務めてきたギル・ソープがポリープの切除を受けることになったという、当人にとっては不運な出来事が、フィルにとっては思いがけない好機になったという巡り合わせが、あっさりとした調子で語られているのが印象的です。深刻になりかねない話題を、あくまで自分に都合よく受け止めるフィルの楽観的な気質が、この一言によく表れています。

『モダンファミリー』流・覚え方のコツ

サイコロを振って、たまたま望んだ目が出る場面をイメージしてみましょう。「運(luck)」という見えない力が、たまたまそういう巡り合わせを作った、という感覚が、as luck would have itの芯にあります。

ギル・ソープがポリープの切除を受けることになったのが、フィルにとっては司会役を手にするきっかけになったという今回のシーンも、まさにこのサイコロの目がたまたま自分の望む方に転がったような巡り合わせでした。誰かにとっての不運と、自分にとっての幸運が同じ一つの出来事の中に同居する、そんな二面性のイメージで覚えておくと、似た場面に出会ったときにすっと言葉が浮かんでくるはずです。

例文で覚える「as luck would have it」

プラスにもマイナスにも転ぶas luck would have itを、3つの例文で確認していきましょう。

As luck would have it, the meeting was rescheduled to the exact day I was free.
(運よく、会議はちょうど僕が空いている日に変更された。)
急な予定変更が結果的に都合よく働いた経緯を話すビジネスの場面です。exact dayのような具体的な言い方を添えると、巡り合わせの良さがより伝わります。

As luck would have it, it started raining the moment we left the umbrella at home.
(よりによって、傘を家に置いてきた途端に雨が降り出した。)
間の悪い偶然を嘆く日常会話です。the momentで「まさにその瞬間に」を強調すると、タイミングの悪さがくっきりします。

A: Why did you end up hosting the event?
B: As luck would have it, the original host got sick.
(A:なんで結局あなたがイベントの司会をすることになったの?)
(B:よりによって、もともとの司会者が体調を崩しちゃってね。)
急な代役を引き受けた経緯を説明する会話です。Bの返答は、フィルが司会役を引き受けた経緯とよく似た構図になっています。

あわせて覚えたい関連表現

as it happens
(たまたま、実は)
as luck would have itが「運」による偶然を強調するのに対し、as it happensは単に「たまたまそうなった」という事実を淡々と述べる表現で、幸運・不運のニュアンスは薄めです。

by chance
(偶然に)
as luck would have itが文頭で経緯全体を導入する決まり文句であるのに対し、by chanceは文中や文末に置かれる副詞的な補足として使われることが多い表現です。

of all things
(よりによって)
as luck would have itが良い意味にも悪い意味にも使えるのに対し、of all thingsは「数ある中でよりによって」という驚きや不満のニュアンスに寄った表現です。

Note|as luck would have it と as it happens のニュアンス差

「たまたま」を表す英語表現は数多くありますが、as luck would have itとas it happensは特に混同されやすい組み合わせです。

as luck would have itは、その名の通り「運(luck)」という単語を明確に含んでいる点が最大の特徴です。話し手が、その出来事を「運が味方した」「運が悪かった」というふうに、良し悪しの評価込みで捉えているときに選ばれる表現といえます。フィルが司会役を得た経緯を語った場面のように、他人の不運が自分の幸運につながったという皮肉な巡り合わせを語るときにも、このluckのニュアンスが効いてきます。一方のas it happensは、luckという単語を含まず、「実際のところは」「たまたまそうなんだけど」という、より中立的な事実の提示に近い表現です。会話の流れの中で軽い前置きとして使われることも多く、運の良し悪しへの評価は含まれません。ニュース記事やビジネスメールのような、感情を込めずに経緯だけを伝えたい場面ではas it happensの方が選ばれやすい傾向があります。

同じ「たまたま」でも、運への評価を込めたいか、事実を淡々と提示したいかで、選ぶ表現が変わってきます。フィルの晩餐会のエピソードのように、幸運と不運が表裏一体になった巡り合わせを語るときは、as luck would have itの方がしっくりくる場面といえます。

どちらも日常会話で使える身近な表現なので、状況に応じて使い分けられると、英語表現の幅がより広がります。旅行先でのハプニングや、仕事の予定変更を話すときなど、日常のちょっとした偶然を振り返る場面ではどちらの表現も頻繁に登場するため、耳にする機会も自然と多くなります。

まとめ|巡り合わせのいたずらを一言で

as luck would have itは、予定になかった偶然の巡り合わせを、良し悪しどちらの意味にも使える形でひとまとめにする表現です。

誰かの不運が自分の幸運につながるような皮肉な巡り合わせを語るときにも、ちょっとした幸運を喜ぶときにも、そのまま使える一言として会話に馴染みます。

司会役を引き受けることになったフィルの経緯には、ギル・ソープの不運と自分の好機が同じ出来事の中に同居する、二面性のある巡り合わせがそのまま表れていました。予定外の巡り合わせに出会ったときは、この一言を表現の引き出しに加えてみてください。

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※配信状況は変更される場合があります(2026年5月時点)



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