「hands down」の意味と使い方|『モダンファミリー』S05E05で学ぶ英会話

「hands down」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

友だちと好きな映画の話になったとき、比べるまでもなく一本に決まっていると感じて、「断然これ」ときっぱり言い切りたくなった経験はありませんか。

そんなときにぴったりの「hands down」を、『モダンファミリー』シーズン5第5話の序盤、新しいスーツ姿で妙な口調を披露するフィルに、息子のルークが感想を返すシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「hands down」の意味とニュアンス

hands down
意味:間違いなく、断然、ダントツで

hands downは、比べるまでもなく結果が明らかだと言い切る副詞的な表現です。the bestやmy favoriteのように最上級の意味を持つ語と組み合わせて、順位が動かないことを強調する使い方が中心になります。Hands down, this is the best pizza in town.(断然、これが町で一番おいしいピザだよ)のように文頭に置くことも、This is hands down the best pizza in town.のように最上級の直前に置くこともできます。

もう一つの使い方が、勝負や競争の結果を表す場面です。We won the game hands down.は、接戦の末ではなく、楽に勝ったという意味になります。handsとdownを一語ずつ直訳して「手を下ろして」と受け取っても意味はつかめないため、「疑いなく」「楽々と」という一つのかたまりとして覚えておくのが近道です。

意味の軸は「比較した結果に迷いがない」ことにあり、きっぱりとした断言の響きがあります。友人同士のくだけた会話にも馴染む、気楽な言い方です。ただし、意味が重なる表現は他にもあるため、Noteで使い分けの軸を整理します。

【ここがポイント!】

  • 「hands down」の核は、比べた結果に疑いがなく、順位が動かないという断言
  • 最上級の表現とセットにすると、「ダントツで一番」という強調がはっきり伝わる
  • 文頭・最上級の直前・文末と置き場所が自由なので、話の流れに合わせて動かせる

『モダンファミリー』S05E05のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

フィルがポーズを決めているところに、娘のヘイリーが「何してるの?」と声をかけます。フィルは、妻のクレアのためにポーズを決めていると答えます。ヘイリーはスーツを褒めて新しい服なのかと尋ね、フィルは独特の言い回しで説明を返します。その口調を聞いた息子のルークが、率直な感想をひと言で返す会話の流れに注目です。

Haley: What are you doing?
(何してるの?)

Phil: I’m striking a seductive pose for your mother.
(お前のママのために、セクシーなポーズを決めてるんだよ。)

Haley: Gross. But I like the suit. Is that new?
(うえー、きもい。でもそのスーツはいいね。新しいの?)

Phil: Oh, yeah. Now that his honey gots her own money, daddy went and snagged hisself some new threads, girl.
(ああ、そうなんだ。ハニーが自分で稼ぐようになったから、パパもちょっと新しい服をゲットしちゃったのさ、お嬢ちゃん。)

Luke: Hands down, your funniest voice. Bordering on the offensive.
(ダントツで、これまでで一番おかしい声だね。失礼すれすれだけど。)

Modern Family Season5 Episode5 (The Late Show)

シーン解説と心理考察

ヘイリーの問いかけに対して、フィルはまず「お前のママのために」と、あえて大げさな答え方を選んでいます。ヘイリーの「うえー」という反応の直後に「そのスーツはいいね」と続く流れからは、あきれながらも父親の格好をきちんと見ているヘイリーの様子が伝わってきます。

そのあとで、フィルは「パパ」「ハニー」といった呼び方を混ぜた、わざとらしい言い回しで新しい服の話を始めます。ルークはこの話し方を聞いて、「これまでで一番おかしい声」と評価します。ここでのhands downは、フィルが繰り出してきたおどけた口調を並べたうえで、その中でも文句なしにこれが一番だと結論を出す役割を果たしています。

ルークが続けて添える「失礼すれすれだけど」という一言には、褒め言葉の直後に少しだけ毒を混ぜる、親子ならではの遠慮のない距離感がにじみます。フィルの悪ふざけを家族が軽口で受け止める、この気楽な空気の中に、hands downの断言がすっと収まっています。

『モダンファミリー』流・覚え方のコツ

勝負がついたあとで、両手を下ろしてゆったり結果を眺めている人の姿を思い浮かべてみましょう。競い合っている最中なら手に力が入りますが、勝敗が明らかなら、もう手を上げて争う必要がありません。「もう決まっているから力を抜いていられる」というイメージが、「疑いなく」「楽々と」という意味に結びつきます。これは語の由来の説明ではなく、覚え方の工夫です。

ルークがフィルの声を評価したときも、迷いのない言い切りでした。比べるまでもなく答えが決まっている場面で、手を下ろして言い切る。そんな絵と一緒に覚えておくと、最上級の表現とセットで口から出やすくなります。

例文で覚える「hands down」

好みを断言する場面と、優劣がはっきりした場面の両方で使えるhands downを、3つの例文で確かめてみましょう。

Hands down, this is the best pizza in town.
(断然、これが町で一番おいしいピザだよ)
お気に入りの店を友人にすすめる、カジュアルな場面です。文頭に置くと、「結論から言うと」という勢いが出ます。

She’s hands down the strongest candidate for the job.
(彼女は間違いなくこのポジションの最有力候補だ)
採用の話し合いで候補者を評価する、ビジネスの場面です。最上級のthe strongestの直前に置くと、順位が動かないことが強調されます。

A: Which of the three trips did you like most?
B: Hands down, the one to Kyoto.
(A:3つの旅行のどれがいちばん良かった?)
(B:断然、京都のやつだね。)
旅行を振り返る友人同士の会話です。選択肢の中から迷わず一つを選ぶ返事として、短く言い切れるのが特徴です。

あわせて覚えたい関連表現

by far
(はるかに、断然)
hands downが「疑いなく」という断言の響きを中心にするのに対し、by farは「他との差の大きさ」を強調します。by far the bestのように、最上級を強める形で使います。

without a doubt
(疑いなく、間違いなく)
without a doubtは、「確信している」という気持ちを表す言い方です。hands downのほうがくだけていて、会話向きの軽い響きがあります。

easily
(楽々と、簡単に)
easilyは「労力が少ない」ことを表し、hands downの「楽に勝つ」という意味と重なります。「断然一番」と言いたいときは、easilyより、hands downのほうが断言の響きが強くなります。

Note|hands down・by far・without a doubtの使い分け

「断然」「間違いなく」と言い切る表現は、hands downのほかにも複数あります。

似た意味に見えるこれらの表現は、何を強調するかで使い分けができます。hands downは、比べた結果がもう決まっていることを言い切る表現です。This is hands down the best cake.なら、「ほかと比べても、結果は明らか」という響きになります。by farは、差の大きさを強調します。This is by far the best cake.は、「二番手との差が大きい」という点に重心があります。without a doubtは、話し手の確信を表します。Without a doubt, this is the best cake.は、「疑いはない」という気持ちを前面に出した言い方です。同じ「一番おいしいケーキ」でも、比べた結果の確かさ、差の大きさ、疑いのなさと、軸が少しずつ違います。

ルークの一言は、フィルの口調を比べたうえで「どう考えても一番」と結論づける言い方でした。差の大きさを測るというより、結果がもう出ていることを、軽い調子で告げるのにぴったりです。

言いたいことの軸を思い浮かべて選ぶと、断言の表現がぐっと使い分けやすくなります。次に断言したくなったときは、「結果の確かさ」「差の大きさ」「疑いのなさ」のどれを伝えたいのかを、ひと呼吸おいて考えてみてください。

まとめ|「比べるまでもない」を、ひと言で

hands downは、比べた結果に疑いがなく、順位が動かないことを言い切る表現です。最上級の語とセットにして、「ダントツで一番」と強調する形が基本になります。

好きな映画や店を薦めるとき、迷わず一つを選ぶとき、勝負の結果を伝えるときなど、日常のさまざまな場面で断言の一言として使えます。文頭にも最上級の直前にも置けるため、話の流れに合わせて位置を変えられるのも便利な点です。

ルークがフィルの口調に下した評価も、迷いのない断言でした。会話のレパートリーに、きっぱり言い切る一言として加えてみてください。

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※配信状況は変更される場合があります(2026年5月時点)



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