海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
相手の話がにわかには飲み込めなくて、「つまり、こういうことなの?」と言い直して確かめたくなったことはありませんか。
そんなときに使える「let me get this straight」を、『モダンファミリー』シーズン6第16話の後半、ジェイがクレアの怒りの理由を言い直す場面から、一緒に見ていきましょう。
「let me get this straight」の意味とニュアンス
let me get this straight
意味:話を整理させてくれ、確認させてくれ
let me get this straightは、相手が言ったことを自分の言葉で言い直して、正しく理解できているかを確かめるときの前置きです。直訳は「これをまっすぐにさせて」で、straightは「まっすぐな」から「きちんと整った、正しい」という意味を持ちます。「こんがらがった話を、正しい形に整えさせて」という感覚です。
この表現のあとには、自分が理解した内容を、ひと続きの文にして述べます。Let me get this straight. You want me to finish it by tomorrow?(整理させて。明日までに仕上げてほしいってこと?)のように、前置きのあとに、確かめたい内容が来る形です。
純粋な確認にも使えますが、信じがたい気持ちや驚きをにじませる言い方にもなります。どちらの響きになるかは、続く内容と、その場の状況で決まります。前置きがひとつ入ることで、これから確かめる、という合図が相手に伝わります。
【ここがポイント!】
- 「let me get this straight」の核は、相手の話を言い直して確かめる前置き
- 前置きのあとに、自分が理解した内容を1文で述べるのが基本の形
- 純粋な確認にも、驚きをにじませる場面にも使える
『モダンファミリー』S06E16のシーンで見てみよう
意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。
ジェイが、クレアの怒りの理由をひとまとめにして言い直します。それに対してクレアが返し、グロリアが口をはさむ、という流れです。前置きの一言のあとにどんな内容が並び、それを受けた相手がどう反応するのか、その流れに注目です。
Jay: Let me get this straight. You’re mad because your daughter got knocked up and ran off with some goofy guy to get married behind your back. I can’t even imagine what that must feel like.
(ちょっと整理させてくれ。お前が怒ってるのは、娘が妊娠して、どこかの間抜けな男と、親に黙って結婚しに駆け落ちしたからだと。そんな気持ち、俺にはまるで想像もつかないな。)Claire: Really? Now?
(え、本気? 今それを言うの?)Jay: I can’t think of a better time.
(これ以上ぴったりなときは思いつかないな。)Gloria: Jay, stop kicking her while she’s down pointing out her mistakes at the same time the whole universe is telling her that she’s a terrible mother!
(ジェイ、あの子が落ち込んでるところに追い打ちをかけるのはやめて。あの子の間違いをあげつらうなんて、世界中があの子にひどい母親だって言ってるときに!)Modern Family Season6 Episode16 (Connection Lost)
シーン解説と心理考察
ジェイの言葉は、let me get this straightという前置きのあとに、クレアの怒りの理由を1文にまとめる形で進みます。ジェイが挙げるのは、娘が妊娠したこと、そして、どこかの男と親に黙って結婚しに駆け落ちしたこと、という二つの点です。それを一息で言い切ってから、「そんな気持ち、俺にはまるで想像もつかない」と続けます。
前置きが確認の合図であるにもかかわらず、続く発言は質問の形をとっていません。怒りの理由を並べる文と、「想像もつかない」という感想で、ジェイの言葉は終わっています。クレアがそこで「え、本気? 今それを言うの?」と聞き返していることから、確認の前置きが、話の流れを変える入口として働いている様子が読み取れます。
ジェイはその問いかけに、「これ以上ぴったりなときは思いつかないな」と返します。クレアが「今」というタイミングを問うたのに対し、ジェイは「今がちょうどいい」という答え方をしていて、二人の間の温度差が、短いやり取りに表れています。
そこにグロリアが割って入ります。「ジェイ、追い打ちをかけるのはやめて」という言葉は、ジェイの言い直しを受けたもので、落ち込んでいる相手にさらに言葉を重ねる形になっていることを、グロリアが指摘しています。ジェイの一言から、クレアの返し、グロリアの制止へと、三人の間で会話の向きが次々に変わっていくのがこの場面の見どころです。
let me get this straightという短い前置きが、確認の意味にとどまらず、会話の流れそのものを動かしている点に注目すると、この表現の幅が見えてきます。
『モダンファミリー』流・覚え方のコツ
もつれた糸をほどいて、まっすぐ(straight)に伸ばしていく様子を思い浮かべてみましょう。こんがらがった話を、自分の手で(get)まっすぐに整えたい、という気持ちが、「話を整理させて」という意味につながります。
シーンのジェイは、クレアの怒りの理由を、糸を一本ずつ引き出すように、順番に並べていきました。娘のこと、相手の男のこと、親に黙って結婚したこと。ばらばらに見える事柄を1本の線に並べ直したのが、let me get this straightのあとに続く言葉です。
「これをまっすぐにさせて」という直訳の絵を頭に置いておくと、前置きのあとに何が来るのか、自然に予想がつきます。
例文で覚える「let me get this straight」
let me get this straightは、確認の前置きとして、仕事でも日常でも使えます。3つの例文で、場面ごとの使い方を確認していきましょう。
Let me get this straight. You want me to finish the report by tomorrow?
(整理させてください。報告書を明日までに仕上げてほしい、ということですか?)
急な依頼の内容を確かめるビジネスの場面です。前置きのあとに、確かめたい内容を疑問形で続けています。
Let me get this straight. You forgot the tickets at home?
(ちょっと確認させて。チケットを家に忘れてきたの?)
友人の失敗を聞いて確かめる、カジュアルな場面です。驚きの気持ちが、前置きに乗って伝わります。
A: I lent my car to a guy I just met.
B: Let me get this straight. You gave your car to a stranger?
(A:さっき会ったばかりの人に車を貸したんだ。)
(B:ちょっと整理させて。知らない人に車を貸したってこと?)
信じがたい話を聞いて、言い直して確かめる会話です。相手の話をそのまま繰り返すことで、驚きが伝わります。
あわせて覚えたい関連表現
Let me see if I understand.
(私の理解が合っているか確かめさせてください)
Let me see if I understandは、自分の理解が合っているかを確かめる前置きです。let me get this straightは、言い直す内容を、すぐあとの文でそのまま述べる形になる点が違います。
So you’re saying…
(つまり〜ということですね)
So you’re sayingは、相手の言葉を言い換えて確かめる形で、前置きなしで短く言えます。let me get this straightは、これから言い直すことを予告してから始める点が違います。
Correct me if I’m wrong.
(間違っていたら訂正してください)
Correct me if I’m wrongは、自分の理解に自信が持てないことを示して、相手に訂正を求める言い方です。let me get this straightは、言い直す側が主導して確かめる形です。
Note|get + 目的語 + 形容詞の形と、let me + 動詞の組み立て
let me get this straightの中には、英語の基本的な形が二つ入っています。get + 目的語 + 形容詞と、let me + 動詞の原形です。この二つを整理します。
get + 目的語 + 形容詞は、「〜を…の状態にする」という形です。get this straightは、thisを「まっすぐな(整った)状態」にすることを表します。同じ形で、get it right(正しく理解する、正しくやる)、get it wrong(間違える)、get it done(終わらせる)のように、目的語と状態の組み合わせを入れ替えて使えます。get the facts straight(事実を正しく把握する)のように、straightと組み合わせるものもあります。
let me + 動詞の原形は、「私に〜させて」という形です。Let me help you.(手伝わせて)、Let me know.(知らせてね)のように、letのあとに人と動詞の原形が続きます。let me get this straightは、let meの後ろにget this straightが入った形で、「これを整えることを、私にさせて」という組み立てになっています。
この二つを組み合わせると、let me get it rightのように、straightの部分を入れ替えた形も作れます。
シーンのジェイのlet me get this straightは、この二つの形がそのまま使われていました。形を分解して理解しておくと、ほかの言い方にも応用できます。
まとめ|確認の前置きが、会話の向きを変えた場面
let me get this straightは、相手の話を言い直して、正しく理解できているかを確かめるときの前置きです。前置きのあとに、自分が理解した内容をひと続きの文で述べる形が基本になります。
純粋な確認にも、信じがたい気持ちを乗せた言い方にも使えるので、続く内容と場面で響きが決まります。get + 目的語 + 形容詞と、let me + 動詞の原形という、二つの形も一緒に押さえておくと、応用が利きます。
ジェイの前置きを受けて、クレアが聞き返し、グロリアが割って入るまでの流れは、短い確認の一言が会話の向きを動かした場面でした。話を整理したいときの前置きとして、表現の引き出しに加えてみてください。


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