「beside the point」の意味と使い方|『モダンファミリー』S07E12で学ぶ英会話

「beside the point」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

言い合いの最中に、相手の指摘が正しいかどうかは別として、「今大事なのはそこじゃない」と言い返したくなる場面があります。

そんな場面で使える「beside the point」を、『モダンファミリー』シーズン7第12話の中盤、物を手放すかどうかをめぐってフィルがクレアの指摘を退けるシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「beside the point」の意味とニュアンス

beside the point
意味:論点とは関係がない、的外れだ

beside the pointは、話の要点(the point)から外れた位置(beside)にあり、議論の結論には響かない、という意味の表現です。相手の指摘を「今それは問題ではない」と退けるときに使われます。besideは「〜のそばに」を表す前置詞で、要点のすぐそばにあるのに、要点そのものではない、という位置関係を言い表しています。

使い方は、That’s beside the point. のように、指摘や話題を受けて「それは本筋ではない」と返す形が基本です。Whether he’s rich or not is beside the point. のように、whether を含む節を主語にして、何が本筋でないのかをはっきり示す形もあります。

相手の発言が間違っていると言っているのではなく、議論の中心に置かれる理由が足りないと伝える点が特徴です。指摘そのものを否定せずに、話の向きを元へ戻したいときに働きます。

ここでのpointは、「先端」ではなく「要点、論点」を表す名詞です。the pointと定冠詞が付くのは、議論の中で「ここが肝心だ」と共有されている一点を指すためで、その一点から横にそれたものがbeside the pointになります。

【ここがポイント!】

  • 要点(point)の「そば(beside)」にあって、要点ではない、という位置関係の表現
  • 指摘の正しさを否定せず、「今の論点ではない」と退ける言い方
  • That’s beside the point. の形で、直前の発言を受けて使うのがコツ

『モダンファミリー』S07E12のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

物を手放すかどうかをめぐって、クレアとフィルが言い合いになる場面です。クレアが「そんな物があること自体、知らなかったじゃない」と指摘すると、フィルは今回のフレーズで退けます。そこからスノードームをめぐるやり取りが続きます。

Claire: How can it be important to you? You didn’t even know it existed until I told you to go through the closet and find it.
(それのどこが大事なの? そんな物があること自体、私がクローゼットの中を探して見つけてって言うまで知らなかったじゃない。)

Phil: That is beside the point! All of this stuff is packed with meaning!
(そんなの関係ないよ! ここにある物には全部、意味がぎっしり詰まってるんだ!)

Claire: Really, Phil? What does this cheap snow globe mean to you?
(本気で言ってるの、フィル? この安物のスノードームが、あなたにとって何だっていうの?)

Phil: We got that at a gas station in Florida.
(あれはフロリダのガソリンスタンドで手に入れたんだ。)

Claire: The snowman’s melted.
(雪だるまが溶けてるじゃない。)

Phil: It used to just be funny, but now it’s also a poignant statement on global warming.
(前はただおかしいだけだったけど、今は地球温暖化についての胸に迫るメッセージでもあるんだ。)

Modern Family Season7 Episode12 (Clean for a Day)

シーン解説と心理考察

クレアの問いかけは、問いただす形になっています。それが大事なのだとしたら、なぜ私が言うまで存在すら知らなかったのか、という筋道で、フィルの主張に疑問を投げかけています。

フィルは、その筋道には答えずに、beside the point と退けます。知っていたかどうかは本筋ではなく、ここにある物には意味が詰まっている、というのが言い分です。指摘に正面から反論するのではなく、論点の置き場所そのものを変える返し方が表れています。

クレアは「本気で言ってるの」と念を押し、スノードームを例に、フィルにとって何なのかを尋ねます。フィルの答えは、フロリダのガソリンスタンドで手に入れた、というものです。意味が詰まっていると言った直後の答えとしては、具体的な思い出話ではなく、入手した場所の説明でした。

雪だるまが溶けていると指摘されると、フィルは、前はただおかしいだけだったが、今は地球温暖化についてのメッセージでもあると返します。指摘された状態に、新しい意味を重ねる返事です。クレアの指摘が次々に出され、フィルがそのたびに言い分を足していく。この追う側と返す側の繰り返しが、言い合いの流れを作っています。

『モダンファミリー』流・覚え方のコツ

beside the point は、的(point)の真ん中ではなく、そのすぐ横に矢が刺さっている絵にたとえられます。当たってはいるのに、中心ではない。この「近いけれど本筋ではない」という位置関係が、beside the pointの核です。

フィルの台詞は、クレアの矢を横へそらす一言として働いています。クレアは、知らなかったという事実を的の真ん中に置いたのに対し、フィルはその横を指して、そこじゃないと返しました。

言い合いの場面で、相手の指摘を受けて、そこが的の真ん中ではないと感じたときに、横に刺さった矢の絵を頭に浮かべてみると、That’s beside the point. が口をついて出やすくなります。

矢が的に当たっていないのではなく、当たった場所が真ん中ではない。そう考えると、相手の指摘を認めたうえで退けるという、この表現らしい働きも理解できます。

例文で覚える「beside the point」

本筋ではない点を退ける3つの場面で、使い方を確かめていきましょう。

Whether he’s rich or not is beside the point. He lied to us.
(彼が金持ちかどうかは関係ない。問題は、私たちにうそをついたことだ。)
本筋から外れる点を、whether を含む節で示す文です。何が関係ないのかが、先に言い切られています。

I know the font isn’t perfect, but that’s beside the point. We need to fix the numbers first.
(フォントが完璧でないのは分かってるけど、それは今は関係ない。まず数字を直さないと。)
会議で、優先順位を元に戻す場面です。指摘は認めたうえで、先に片付けるべき点を示す流れが伝わります。

A: But you weren’t even there!
B: That’s beside the point. Do you think it’s fair?
(A:でも君はその場にいなかったじゃないか!)
(B:それは関係ないよ。公平だと思うかどうかを聞いてるんだ。)
言い合いの中で、論点を元に戻す会話です。相手の指摘を退けたあと、本当に聞きたいことを続けると、論点のずれを直す役割がはっきりします。

あわせて覚えたい関連表現

irrelevant
(関連がない、的外れの)
irrelevantは、単語ひとつで「関係がない」と言い切る形容詞です。beside the pointは、話の要点から外れているという、議論の文脈で使う色合いが強くなります。

off topic
(話題から外れている)
off topicは、話題そのものが逸れている状態を表します。beside the pointは、話題の中にあっても、結論には関係しない点を指す点が違います。

not the point
(そこが問題ではない)
That’s not the point. は、短く言い切る形です。beside the pointと意味は近く、besideを使う分、要点のそばにあるという位置の感覚が加わります。

Note|irrelevant、off topic、not the point、beside the pointの置き場所の違い

beside the pointと近い意味の表現は、複数あります。同じように「関係がない」を表しても、どこに焦点を置くかが少しずつ違います。

irrelevantは、関連がないことを、単語ひとつで言い切る形容詞です。This detail is irrelevant. のように、主語の性質として置きます。off topicは、話題から離れていることを表します。That’s off topic. のように、話の枠から外れた状態を示します。not the pointは、That’s not the point. の形で、本筋ではないと短く返す言い方です。

beside the pointは、話題の枠の中にありながら、結論には響かない点を指します。台詞のフィルは、知っていたかどうかという話題の中の一点を、本筋ではないと退けていました。話題を変えたいのではなく、論点の置き場所を変えたい、という使い方です。

形の面でも違いがあります。beside the pointは、It’s beside the point whether ~ のように、whether を含む節と組み合わせられます。irrelevantは、to を使って、関係のない相手を示せます。

話題そのものを切り替えたいなら off topic、関係の有無を端的に言い切りたいなら irrelevant、議論の中で論点を戻したいなら beside the point が、それぞれの持ち場です。

まとめ|「そこじゃない」を英語で返す

beside the pointは、要点のそばにあるけれど、要点ではない、という位置関係で、論点とは関係がないことを伝える表現です。besideという前置詞が、そのままイメージを支えています。

言い合いや会議の場面で、相手の指摘を認めつつ、話の向きを元へ戻したいときに働きます。That’s beside the point. の形で、直前の発言を受けて返せるため、会話のテンポを崩しません。besideの位置感覚とセットで覚えておくと、類似表現との違いも見分けやすくなります。

フィルがクレアの指摘を退けた一言は、物を手放すかどうかの言い合いの、論点を動かす最初の一手でした。

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beside the point

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