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人の事情が気になって、つい首を突っ込みたくなる相手を、そばにいる誰かが止める。家族や友人の間でも、よく見かける光景です。
そんなときに使える「stay out of someone’s business」を、『モダンファミリー』シーズン7第13話の前半、2階の借り手のことが気になるキャメロンを、夫のミッチェルが止めようとする場面から、一緒に見ていきましょう。
「stay out of someone’s business」の意味とニュアンス
stay out of someone’s business
意味:人の事情に首を突っ込まない、余計な口出しをしない
stay out of someone’s business は、他人の個人的な事情や問題に、口出しや詮索をしないことを表す表現です。stay out of は「〜の外にとどまる」、business は「用事、関わること」という意味で、他人の領域の外に立ち、中へ入らないというイメージになります。
someone’s の部分は、話の相手に合わせて入れ替わります。my business(私のこと)、his business(彼のこと)、their business(彼らのこと)、other people’s business(他人のこと)のように、誰の事情なのかを所有格で示します。今回のシーンでは、複数の人を指す their business の形で出てきます。
命令の形で使うと、相手に「関わるな」と釘を刺す注意や警告になります。言い方によっては強めの響きになるので、親しい間柄で、相手の行動を止めたいときに向いています。
自分について使うこともできます。I’m staying out of their business.(私は口を出さないことにしている)と言えば、距離を置くという宣言になります。命令にも、宣言にも使える点が、この表現の使い勝手のよさです。
命令の形で Stay out of … と言い切るか、please を添えたり、文末に all right? と確認を加えたりするかで、止め方の強さは変わります。後者のように添えると、調子がやわらぎ、相手に返事を促す響きも加わります。今回のミッチェルの一言は、文末に all right? を添えた形です。
また、stay out of it(その件には関わらない)のように、短く言い切る形もあります。詳しい事情に触れずに、「巻き込まれたくない」「巻き込みたくない」という気持ちだけを伝えられます。
【ここがポイント!】
- 「stay out of someone’s business」の核は、他人の領域の外にとどまり、中へ入らないイメージ
- someone’s は my、his、their などに入れ替わり、誰の事情なのかを示すのがコツ
- 命令なら注意や警告、自分に使えば距離を置く宣言になる
『モダンファミリー』S07E13のシーンで見てみよう
意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。
夫婦のミッチェルとキャメロンが、2階を貸している借り手のことで言葉を交わす場面です。ミッチェルが、借り手のことには口を出さないようキャメロンに声をかけます。それでもキャメロンは2階に行くと言い出し、ミッチェルが声を上げて呼び止めます。フレーズは、ミッチェルがキャメロンを止める言葉の中に、their を使った stay out of their business の形で出てきます。
Mitchell: Cam, stay out of their business, all right?
(キャム、あの人たちのことには首を突っ込むな、いいね?)Cameron: I’m going up.
(僕、上に行ってくる。)Mitchell: Cam Cam, what are you doing?!
(キャム、キャム、何をしてるんだ!?)Cameron: I am checking on our guests.
(僕は、お客さんの様子を確認してるんだよ。)Modern Family Season7 Episode13 (Thunk in the Trunk)
シーン解説と心理考察
ミッチェルは stay out of their business を使って、キャメロンに釘を刺しています。呼びかけの Cam に続けて命令の形で言い、最後に all right? と念を押しています。相手の返事を求める言い方で、止めようとする意図がはっきり表れています。
対するキャメロンの返事は、とても短いものです。理由を説明せず、「上に行ってくる」とだけ告げます。ミッチェルの言葉に直接答えず、自分の行動を宣言する一言が、会話の流れを変えています。
2階へ向かおうとするキャメロンに、ミッチェルは「何をしてるんだ」と問いかけます。最初の「首を突っ込むな」という注意が、ここでは行動そのものを問いただす言葉に変わり、止めたい気持ちが一段強く表れています。
キャメロンは最後に、自分の行動を「お客さんの様子を確認している」と言い表します。ミッチェルが「首を突っ込むな」と言った行動を、キャメロンは「様子の確認」と呼んでいます。同じ行動をどう名づけるかで、二人の見方が分かれているところが、このやり取りの面白さです。
『モダンファミリー』流・覚え方のコツ
地面に引かれた一本の線。stay out of someone’s business は、この線を思い描くと動きがつかみやすい表現です。
線の内側が、他人の事情の領域です。そこに足を踏み入れず、線の手前で立ち止まる。これが stay out の動きです。中をのぞきたくなっても、線の外にとどまり続けます。
ミッチェルの言葉は、まさに「その線の手前で止まって」という合図でした。ところがキャメロンは、2階へ向かおうとします。ミッチェルの呼びかけは、線の手前から相手を呼び止める声と重なります。
このシーンを思い出しながら、「線の外にとどまる」動きを頭に描けば、stay out の意味はすっと戻ってきます。
例文で覚える「stay out of someone’s business」
誰の事情なのかによって形が変わる stay out of someone’s business を、3つの例文で確認していきましょう。
Please stay out of my business. I can handle it.
(私のことには口を出さないで。自分で何とかできるから。)
干渉してくる相手に、はっきり伝える場面です。someone’s の部分が my に入れ替わっています。
I try to stay out of my coworkers’ personal business.
(私は同僚の個人的な事情には立ち入らないようにしている。)
職場での距離の取り方を話す場面です。personal を加えると、個人的な領域にだけ立ち入らない、という限定が加わります。
A: Did you hear about Ken and Mai?
B: I did, but I’m staying out of their business.
(A:ケンとマイのこと聞いた?)
(B:聞いたけど、二人のことには口を出さないことにしてる。)
友人同士のうわさ話から、距離を置く会話です。進行形にすると、今の自分の方針を伝える言い方になります。
あわせて覚えたい関連表現
mind your own business
(余計なお世話だ、自分のことだけ気にしろ)
stay out of someone’s business が「他人の件に入らない」という行動の指示であるのに対し、mind your own business は、自分のことに専念しろと相手の詮索を退ける、より強い言い方です。
none of your business
(あなたには関係ない)
stay out of someone’s business は、相手に行動を促す言い方です。none of your business は、詮索された側が「関係ないでしょう」と断る返答に使います。
keep one’s nose out of
(〜に鼻を突っ込まない)
stay out of someone’s business より具体的な体の動きにたとえた言い方で、詮索好きな相手を戒める響きが加わります。
Note|口を出さない・退ける・断る、3つの「business」の使い分け
business という語を使った似た表現が、いくつかあります。stay out of someone’s business、mind your own business、none of your business の3つを、誰が誰に向けて言うかという役割の違いから整理します。
stay out of someone’s business は、これから首を突っ込みそうな相手に向けて、「入らないで」と行動を止める言い方です。ミッチェルがキャメロンに向けた一言が、その典型です。止める側が、他人の事情を守る立場に立っています。
mind your own business は、詮索してくる相手に向けて、「自分のことだけ気にして」と退ける言い方です。相手の関心を、相手自身の事柄へ押し戻す動きなので、stay out of よりも突き放した響きになります。
none of your business は、詮索された側が使う返答です。「あなたには関係ない」と、問いそのものを断ります。前の二つが相手に行動を求めるのに対し、こちらは質問への答えとして使います。
三つを並べると、止める人、退ける人、断る人と、立場が少しずつ違います。今回のシーンでは、止める立場のミッチェルが stay out of を選んでいました。
どれも business という同じ語を軸にしながら、使う人の立場で選び分けるのが、この三つの整理のしかたです。
まとめ|線の手前で足を止める、その一言
stay out of someone’s business は、他人の事情に口を出さないよう伝える表現です。someone’s の部分を my、their などに入れ替えて、誰の事情なのかを示します。
命令の形では注意や警告に、自分に使えば距離を置く宣言になります。同じ business を使う表現でも、詮索を退けるなら mind your own business、問いそのものを断るなら none of your business と、役割が分かれます。
ミッチェルの「首を突っ込むな」と、キャメロンの「様子を確認しているだけ」。同じ行動に別の名前をつける二人のやり取りが、この表現の使いどころを映していました。


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