「white lie」の意味と使い方|『モダンファミリー』S07E16で学ぶ英会話

「white lie」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

その場をうまく収めたくて、事実と少し違う説明をしてしまった経験はありませんか。

そんな場面で使われる「white lie」を、『モダンファミリー』シーズン7第16話の前半、クレアに「アンジーって誰?」と聞かれたフィルが、とっさについた嘘を振り返るシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「white lie」の意味とニュアンス

white lie
意味:罪のない小さな嘘、方便の嘘

white lie は、相手を傷つけないため、あるいはその場の空気を保つために口にする、害の小さな嘘を表す名詞です。日本語の「罪のない嘘」「方便」「たわいのない嘘」に近く、嘘であることは認めたうえで、悪意や大きな損害はないと添える言い方になります。

形は a white lie のように数えられる名詞で、「罪のない嘘をつく」は tell a white lie と言います。前に little や just を置くと、「たいしたことのない嘘」という軽さがいっそうはっきりします。a little white lie や just a white lie は、そうした軽さを出したいときの組み合わせです。

この表現は、嘘をついた側が自分の行為を説明する言葉として口にする形が基本です。贈り物の感想を聞かれて「気に入ったよ」と答える気づかいの嘘を指す場合もあれば、自分の都合を守るための言い逃れを「ちょっとした嘘だった」と軽く片づける場合もあります。嘘の中身が無害かどうかは言う側の判断で決まるため、同じ white lie でも場面によって響きが変わります。

【ここがポイント!】

  • 「white lie」は、害のない小さな嘘をひとかたまりで言い表す名詞
  • tell a white lie や a little white lie の形で、軽さまで一緒に伝わる
  • 無害かどうかは言う側の判断なので、場面で気づかいにも言い逃れにもなる

『モダンファミリー』S07E16のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

クレアから「アンジーって誰?」と尋ねられ、その場では別の説明をしてしまったフィルが、そのことを振り返る場面です。フィルの言葉が3つ続き、その真ん中にフレーズが出てきます。悔やむ言葉と、軽く片づける言葉がどう並ぶのかに注目です。

Phil: I panicked! I should have told the truth, but Claire knows I have a type.
(焦っちゃったんだよ! 本当のことを言えばよかったんだけど、クレアは俺に「好みのタイプ」があるのを知ってるからさ。)

Phil: It was just a little white lie.
(ほんのちょっとした、罪のない嘘だったんだ。)

Phil: Ironically.
(皮肉なことにね。)

Modern Family Season7 Episode16 (The Cover-Up)

シーン解説と心理考察

フィルはまず I panicked! と、とっさに焦ってしまった自分の行動を口にします。続く I should have told the truth は、本当のことを言うべきだったという後悔の言葉です。クレアに別の説明をしたことを、本人がすでに悔やんでいる様子が伝わってきます。

ところが、その次の一言では温度が変わります。It was just a little white lie. と、just と little を重ねて、自分のしたことを小さく見せようとしています。悔やむ言葉のすぐ後ろに、軽く片づける言葉が並ぶため、後悔と自己弁護の両方が同じ口から出ている形です。罪のない嘘という言い方を選ぶことで、嘘そのものの重さをやわらげる働きがこの一言に重なっています。

最後に Ironically. と一語だけ付け加えて、語りが締まります。

ここでの white lie は、気づかいのための嘘というより、自分の言い訳を整えるための言葉として響きます。辞書的な意味は「罪のない嘘」でも、誰がどんな立場で口にするかによって、聞こえ方が変わる好例です。

『モダンファミリー』流・覚え方のコツ

white lie は、贈り物の箱に詰める薄い緩衝材のようなものだと考えると覚えやすくなります。中身をそのまま渡すと相手に強く当たってしまうとき、間に一枚やわらかい層を挟んで衝撃を和らげる。嘘であっても、そうした小さな包みの役割をするのが white lie です。

フィルが just a little と重ねたのは、その緩衝材をできるだけ薄く、軽く見せるためだったとも読めます。包みが薄ければ薄いほど、中身も小さな話に聞こえるからです。

箱の中の緩衝材と、箱の中身。この二つを頭に浮かべて、いま話しているのはどちらなのかを考えると、white lie の使いどころが見えてきます。小さな包みで済む話なのか、中身そのものを変える話なのかを分けて考える習慣がつきます。

このエピソードの他のフレーズ

例文で覚える「white lie」

気づかいの場面で顔を出す white lie を、3つの例文で確認していきましょう。

I told her a white lie so she wouldn’t feel bad about the gift.
(プレゼントでがっかりさせないように、彼女には罪のない嘘をつきました。)
贈り物をめぐる日常の場面です。so she wouldn’t feel bad が、嘘をついた目的を説明しています。

He told his coworker a white lie about the late report to keep things friendly.
(彼は、遅れている報告書について、同僚との雰囲気を保つために罪のない嘘をつきました。)
職場の人間関係を扱う場面です。to keep things friendly が、嘘の理由を職場向けの言い方で示しています。

A: Why did you say you were busy?
B: It was only a white lie. I didn’t want to hurt his feelings.
(A:なんで忙しいなんて言ったの?)
(B:ただの方便だよ。彼の気持ちを傷つけたくなかったんだ。)
誘いを断った理由を友人に説明する会話です。only a white lie と言い切ってから理由を足す流れで、嘘の動機を伝えています。

あわせて覚えたい関連表現

fib
(たわいない嘘、ちょっとした嘘)
fib は嘘の小ささそのものを表す名詞で、動詞としても使えます。white lie が嘘の動機が無害であることに重点を置くのに対し、fib は嘘の軽さに目を向けた言い方です。

bend the truth
(事実を少し曲げる、話を都合よく丸める)
嘘と言い切らずに、事実を少しずらして伝えることを表す動詞表現です。white lie は嘘であることを認めたうえで害の小ささを言う名詞という点で、立ち位置が違います。

lie through one’s teeth
(平気で大嘘をつく)
white lie の反対側にある強い言い方で、悪びれずに嘘をつく様子を表します。小さな気づかいの嘘とは違い、悪質さが前に出ます。

Note|「罪のない嘘」「方便」「お世辞」…white lie を日本語にどう置き換えるか

white lie は、日本語に置き換える場面で迷いやすい表現です。「罪のない嘘」と訳すのが基本ですが、場面によっては別の言い方のほうが自然に聞こえます。

たとえば、相手の気持ちを守るために事実を少しやわらげて伝える場面なら、「方便」がよく合います。話の流れを整えるための必要な嘘、というニュアンスが出るからです。一方、贈り物や料理の感想のように、相手を喜ばせる言葉が中心の場面では「お世辞」に近づきます。さらに、軽く受け流せる程度の小さな嘘を言い表したいときは、「ちょっとした嘘」「たわいのない嘘」と訳すほうが、話し言葉の調子に合います。

このように、同じ white lie でも、動機が気づかいなら「方便」、喜ばせる言葉なら「お世辞」、軽さを出したいなら「ちょっとした嘘」と、日本語側で選び分けることになります。どれか一つに決めるより、場面の動機に合わせて訳語を替えるほうが、元の英語の幅をそのまま伝えられます。

フィルの It was just a little white lie. を訳すときも、「ほんのちょっとした、罪のない嘘」と軽さを残すと、just a little の調子が日本語にも移ります。

訳語を一つに固定しないことが、この表現を読み取るときの手がかりです。英文の軽さと、日本語の訳語の重さをそろえる作業だと考えると、選びやすくなります。

まとめ|ほんのちょっとした嘘と言い切るフィルの一言から

white lie は、相手を傷つけないため、場を保つために口にする、害の小さな嘘を表す名詞です。

tell a white lie や a little white lie の形で、嘘をついたことを認めつつ、その軽さまで一緒に伝えられます。贈り物の感想、断りの理由、場を和ませる一言など、日常の気づかいを説明したいときに使える言葉で、訳語は「罪のない嘘」「方便」「お世辞」から場面に合わせて選べます。

後悔の言葉と軽く片づける言葉を同じ口から並べたフィルの語りは、white lie という言葉が、気づかいにも自己弁護にも響く表現であることを教えてくれます。

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