「辞める」と言い出した相手を引き留めるとき、英語で何と言う?|『モダンファミリー』S05E09で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: 「辞める」と言い出した相手を引き留めるとき、英語で何と言う?|『モダンファミリー』S05E09で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン5第9話は、キャメロンがコーチを務める高校フットボールの試合の日を描いた回です。試合を見に行くと言う父フィルに、ルークは「今日でやめる」と言い出します。

やめたい理由を言い換えて励ます、来る理由を示して引き留める、自分を例に投げ出さない姿勢を見せる。今回は「やめる」をめぐる声かけの英語を、引き留める側と、逆に背中を押す側の両方から見ていきます。

目次

「He’s just jealous」やめたい理由を言い換えて励ます

フィルが、ルークの試合で会おうと声をかけると、ルークはこう返します。

Luke: Don’t even bother coming.
(わざわざ来なくていいよ。)

Luke: I’m quitting today.
(今日でやめるんだ。)

Luke: I’m sick of this guy on the team always making fun of me.
(チームのやつにいつもからかわれるのは、もううんざりなんだ。)

Phil: He’s just jealous because you’re the one who puts points on the board.
(そいつはやきもちを焼いてるだけさ。点を入れるのはお前なんだから。)

Modern Family Season5 Episode9 (The Big Game)

ルークは be sick of ~(〜にうんざりしている)と make fun of ~(〜をからかう)を使って、やめたい理由をはっきり口にします。I’m quitting today. は進行形で、すでに決めた予定として「今日やめる」と言い切る形です。

フィルは理由そのものを否定せず、He’s just jealous(ただ妬いているだけだ)と、からかいの意味を言い換えます。続く you’re the one who ~ は「〜するのは君のほうだ」と、相手の価値に目を向けさせる言い方です。

put points on the board は得点を入れることを表す言い回しです。後の場面でルークが keep score(得点をつける)係を務めていることを踏まえると、フィルが言葉を少しずらして励ましているとも読めます。

悩みを「相手側の問題」へ言い換える励まし方は、身近な場面にも応用できます。

  • A: I want to quit the band. Everyone laughs at my singing.
    (バンドをやめたい。歌うとみんなに笑われるんだ。)
  • B: They’re just jealous because you’re the one who writes the songs.
    (やきもちだよ。曲を書いているのは君なんだから。)

「But ~」で引き留め、自分を例に「I’m done」を打ち消す

ルークに続いて、アレックスも試合には行かないと言い出します。

Alex: I’m out, too.
(私もパス。)

Phil: But all your classmates will be there.
(でも、同級生がみんな来るんだぞ。)

Alex: We ignore each other all week.
(平日はずっと、お互い無視し合ってるの。)

Alex: It’s nice to have a little break on the weekends.
(週末くらいは、ちょっと休めるのがいいんだよ。)

Modern Family Season5 Episode9 (The Big Game)

参加しないことを短く伝える I’m out は、同じ回のフレーズ記事でも取り上げています。フィルは But で切り返し、all your classmates will be there と、来れば会える人がいることを理由に挙げます。断られたときに相手にとっての利点を示すのは、引き留めのよくある形の一つと言えます。

ただ、アレックスは同級生とは平日ずっと無視し合っていると返し、その利点がそもそも利点ではないことを示します。引き留めの言葉が相手の事情とかみ合わないと、すぐに切り返されてしまう例です。

続けてフィルは、自分のことを例に出します。

Phil: I haven’t sold a house all month.
(今月は家が1軒も売れてない。)

Phil: Do you see me saying “I’m done”? Never.
(俺が「もうおしまいだ」なんて言ってるか? 絶対に言わない。)

Phil: Because there is no “done” in Dunphy.
(ダンフィーに「done」はないからな。)

Modern Family Season5 Episode9 (The Big Game)

Do you see me ~ing? は「私が〜しているように見える?」と問いかけて、「していない」と相手に気づかせる反語の言い回しです。苦しい状況を自分から明かしたうえで投げ出さないと言い切るので、励ましに説得力が生まれるのが見どころです。there is no “done” in Dunphy は、名字の音に done を重ねた冗談とも読めます。

「Why have you not quit your job yet?」辞めない相手の背中を押す

一方で、「辞める」と言いながら動かない相手には、引き留めとは逆の声かけが必要になります。別の場面で、クレアはミッチェルにこう迫ります。

Claire: Why have you not quit your job yet?
(なんでまだ仕事を辞めてないの?)

Mitchell: His girlfriend just broke up with him.
(彼、恋人と別れたばかりなんだよ。)

Claire: Yeah, and what was your excuse last week?
(はいはい、じゃあ先週の言い訳は?)

Mitchell: I had a cold.
(風邪をひいてた。)

Claire: And the week before?
(その前の週は?)

Mitchell: I felt a cold coming on.
(風邪をひきそうな気がしてた。)

Modern Family Season5 Episode9 (The Big Game)

Why have you not ~ yet? は「なぜまだ〜していないの?」と、済んでいるはずのことを問い詰める形です。ミッチェルは、ある男性が恋人と別れたばかりだという事情を挙げますが、クレアは先週、先々週とさかのぼって尋ね、言い訳が続いていることを浮かび上がらせます。I had a cold. から I felt a cold coming on. へと、理由がだんだん弱くなっていくのが面白いところです。

ちなみに、ルークの quit とフィルの I’m done はどちらも「やめる」と訳せますが、quit は部活や仕事など所属しているものから抜けることを言うときに使われることが多く、I’m done は「もう続ける気がない」という気持ちのほうに重心があります。相手がどちらの意味で言っているのかを聞き分けると、かける言葉も選びやすくなります。

まとめ|引き留める言葉と、背中を押す言葉

理由を言い換える He’s just jealous、利点を示す But ~ will be there、自分を手本にする Do you see me saying “I’m done”?、背中を押す Why have you not ~ yet?。同じ「やめる」でも、相手の状況によって声のかけ方が変わることが分かります。

次回も『モダンファミリー』の会話から、場面に合った英語を見つけていきましょう。

前向きでいるための言い回しや、高校フットボールの試合の文化は、同じ回のほかのコラムで取り上げています。

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