海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『モダンファミリー』シーズン4第14話では、学校の音楽教師になったキャメロンが、生徒たちの劇 Phantom of the Opera の上演を控えています。公演には劇評を書く記者に舞台裏まで立ち入る許可が出され、キャメロンは評判を気にしながら場を仕切ることになります。
出演者への連絡の言い方から、記者の鋭い質問をかわそうとするやりとりまで、日常会話や仕事の場面にも応用できる、取材ならではの英語表現を順に見ていきます。
「self-conscious」と「under the weather」
リハーサルの冒頭、キャメロンは出演者たちに連絡事項を伝えます。
Cameron: All right, I will be recording today’s rehearsal, but don’t let that make you self-conscious.
(よし、今日のリハーサルは録画するけど、そのせいで固くならないでね。)Cameron: I’m only using it to pinpoint your mistakes.
(みんなのミスを正確に見つけるためだけに使うから。)Cameron: Secondly, I have granted full set access to Maureen Schick, who will be reviewing your show tonight.
(次に、今夜の公演の劇評を書くモーリーン・シックさんに、セットへの自由な出入りを許可したよ。)Manny: Oh-oh, she’s vicious.
(うわ、あの人は辛辣だよ。)Modern Family Season4 Episode14 (A Slight at the Opera)
self-conscious は「人の目が気になって固くなる」という意味で、don’t let that make you ~ は「そのせいで〜にならないで」と相手を安心させる形です。ところが続く pinpoint your mistakes(ミスをピンポイントで見つける)が、かえって緊張を誘う一言になっているのが面白いところです。
grant access to ~ は「〜に立ち入りを許可する」という、やや改まった言い方です。review は動詞で「批評を書く」という意味になり、劇や映画の劇評を書く記者の仕事を指します。それを聞いたマニーの vicious は「意地の悪い、容赦のない」という意味で、評判の厳しい批評家を言い表すのにぴったりの語と言えます。
連絡の最後に、キャメロンは主役の生徒について説明します。
Cameron: And lastly, Marcus Talbot.
(最後に、マーカス・タルボット。)Cameron: Guys, he’s feeling a little under the weather.
(みんな、彼はちょっと体調がすぐれないんだ。)Cameron: Fear not.
(でも心配しないで。)Cameron: He’s home resting his instrument, and he will be ready for the show tonight.
(家で喉を休めていて、今夜の公演には間に合うから。)Modern Family Season4 Episode14 (A Slight at the Opera)
under the weather は「体調がすぐれない」という意味で、病名を出さずにやわらかく伝えるときに使われることが多い表現です。Fear not. は「恐れるな」という古風な響きのある言い方で、大げさに場を落ち着かせるキャメロンらしい一言になっています。instrument は本来「楽器」ですが、歌い手にとっての声を楽器にたとえ、resting his instrument で「声を休めている」と表しています。
連絡の場面を通して見ると、キャメロンは安心させる言葉と本音がのぞく言葉を交互に口にしています。録画も記者の立ち入りも主役の不調も、出演者を動揺させかねない知らせですが、Fear not のような一言で場をまとめようとする様子が読み取れます。
「off the record」と記者の切り返し
後の場面で記者が到着すると、キャメロンは周りに呼びかけます。
Cameron: Okay, everyone, look sharp, please! The press is here!
(はい、みんな、しゃきっとして! 報道陣が来たよ!)Modern Family Season4 Episode14 (A Slight at the Opera)
look sharp は「きちんとしなさい、気を引き締めて」という呼びかけです。the press は「報道機関、記者たち」をまとめて指す言葉です。The press is here! のひと声で、取材を受ける側の緊張感が一気に伝わります。
ところが、リハーサルでは今夜には間に合うと説明されていた主役のマーカスは、その後出られなくなってしまいます。記者のモーリーンはその点を突いてきます。
Maureen: I have two sources telling me your lead is home with chicken pox.
(情報源が2人、あなたの主役が水ぼうそうで家にいると言ってるの。)Cameron: Uh, mono.
(あ、単核症だよ。)Maureen: Make that three sources.
(情報源は3人になったわね。)Cameron: Oh, damn, you’re good.
(ああ、まいった、やるね。)Cameron: Um, permission to speak off the record?
(あの、オフレコで話してもいいかな?)Maureen: Denied.
(却下よ。)Modern Family Season4 Episode14 (A Slight at the Opera)
source は記者にとっての「情報源」で、I have two sources telling me ~ は「2人の情報源が〜と言っている」と裏づけを示す言い方です。キャメロンが病名を訂正したことで、主役の欠席を本人が認めた形になります。
Make that three sources. の Make that ~ は「〜に訂正して」という言い方で、キャメロン自身を3人目の情報源に数えた切り返しです。Make that ~ は飲食店で注文を変えるときにも、Make that two coffees.(コーヒー2つに変更で)のように使われます。
you’re good は「やるね、さすがだ」と相手の腕前を認める一言です。off the record は「記録に残さない、記事にしない」という意味で、permission to ~? は「〜してもよろしいですか」と許可を求める短縮した形です。それに対する Denied. は「却下」という一語で、取材する側のペースで話が進んでいく様子が伝わってきます。
off the record は、I’m telling you this off the record.(これはオフレコで話すけど)のように文末に置く形でも使われます。反対の on the record は「記録に残る形で、公式に」という意味です。仕事の打ち合わせなどで「ここだけの話」と前置きしたい場面でも見かける言い回しです。
まとめ|取材と連絡の英語
self-conscious や under the weather で出演者に配慮しつつ伝え、look sharp で場を引き締める。記者の two sources や Make that three sources.、off the record と Denied. の応酬まで、取材の場の英語がそろった回です。
学校の劇をめぐる騒動の英語を、次回も『モダンファミリー』と一緒に追いかけていきましょう。
商談やゴルフの勝負を扱った同じ回のコラム、フレーズ記事もあわせて読むと、この回の英語がより立体的に見えてきます。


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