「I’m not mad. Just disappointed.」に見る、親を問い詰める子どもと言い訳する親の英語表現|『モダンファミリー』S04E02で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: 「I'm not mad. Just disappointed.」に見る、親を問い詰める子どもと言い訳する親の英語表現|『モダンファミリー』S04E02で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン4第2話は、家族のあちこちで新しい学びが始まる回です。生まれてくる赤ちゃんに備えて、ジェイとグロリアは育児教室に通うことになります。2人の子育てに不安を抱くマニーを前に、授業のあとには、親であるはずの2人が問い詰められる側に回ります。

今回は、子どもが親を叱るときの言い回し、親の苦しい言い訳、そして不安な相手をなだめる一言を、3人の会話の流れに沿って順に見ていきます。

目次

「We’re doing it for the baby」と乗り気でないジェイ

家族が集まった場で、マニーは自分から育児教室の話を切り出します。

Manny: Well, Haley and Lily aren’t the only ones starting school.
(ええと、学校が始まるのはヘイリーとリリーだけじゃないんです。)

Manny: My mom and Jay are going to parenting class.
(母さんとジェイも育児教室に通うんですよ。)

Jay: We’re doing it for the baby.
(赤ん坊のためにやるんだ。)

Jay: Not this baby.
(こっちの赤ん坊じゃない。)

Jay: That baby.
(あっちの赤ん坊だ。)

Modern Family Season4 Episode2 (Schooled)

parenting class は、親になる人が子育ての基本を学ぶ講座のことです。ジェイは We’re doing it for the baby. と言ったあと、this baby と that baby を言い分けて、生まれてくる赤ちゃんではなく別の「赤ん坊」のためだと冗談めかしています。直後にグロリアが、マニーは自分たちの子育てを信用していないと言い添えており、2人が通う背景が見えてきます。

ジェイ本人は、あまり乗り気ではありません。

Jay: I don’t know why I have to go to this thing.
(なんで俺がこんなものに行かなきゃならないんだ。)

Jay: In case you’ve forgotten, I raised two kids.
(忘れてるかもしれないが、俺は子どもを2人育てたんだぞ。)

Modern Family Season4 Episode2 (Schooled)

In case you’ve forgotten は「忘れているといけないから言っておくと」という前置きで、相手が分かっているはずのことを改めて突きつけるときに使われます。ここでは、子育ての経験なら十分にあるという言い分を強める働きをしています。

文字どおり「念のため」の意味で使うこともできますが、分かりきったことにこの前置きを付けると、少し不満げな響きが加わります。ジェイの場合も、行きたくない気持ちが前置きの選び方ににじんでいると言えます。

  • A: In case you’ve forgotten, the meeting starts at nine.
    (忘れてるといけないから言うけど、会議は9時からだよ。)
  • B: I know, I know.
    (分かってるって。)

「Interesting, because」と「Just disappointed」で叱る子ども

授業のあと、マニーが2人に様子を尋ねます。

Manny: Jay, mom, how was class?
(ジェイ、母さん、授業はどうでした?)

Gloria: It was great.
(すごくよかったわよ。)

Gloria: It was very educating and– and now we know everything about the baby, no?
(とっても勉強になって、それに、もう赤ちゃんのことは全部分かったわ、ね?)

Manny: Interesting, because your teacher called, and you forgot your sunglasses when you left Three hours early.
(興味深いですね。先生から電話があって、3時間早く帰ったときにサングラスを忘れていったそうですから。)

Gloria: Ay, Manny, don’t be mad.
(もう、マニー、怒らないで。)

Manny: I’m not mad.
(怒ってませんよ。)

Manny: Just disappointed.
(ただ、がっかりしてるだけです。)

Modern Family Season4 Episode2 (Schooled)

Interesting, because ~ は、相手の説明と食い違う事実を「それは興味深い、なぜなら〜」と持ち出す形です。口調は穏やかでも、嘘を見抜いていることを伝える皮肉として働いています。グロリアが「全部分かった」と言い切った直後に、先生からの電話という動かない事実を出しているので、言い逃れの余地がありません。

続く I’m not mad. Just disappointed. は、怒りよりも失望を伝える一言です。親が子どもを叱る場面で使われることの多い台詞と言われ、それを子どものマニーが親に向けているところに、立場の逆転が表れています。mad はアメリカ英語で「怒っている」という意味でよく使われ、just が「ただ〜なだけ」と失望のほうを際立たせています。

  • A: Are you angry that I didn’t call?
    (電話しなかったこと、怒ってる?)
  • B: I’m not mad. Just disappointed.
    (怒ってないよ。ただ、がっかりしてるだけ。)

Gloria: I hate this.
(これ、嫌なのよ。)

Gloria: I prefer when he screams.
(怒鳴ってくれるほうがまだましだわ。)

Jay: Manny, it’s no big deal.
(マニー、たいしたことじゃない。)

Jay: They weren’t telling us anything we didn’t already know.
(俺たちがもう知ってることしか言ってなかったんだ。)

Modern Family Season4 Episode2 (Schooled)

グロリアの I prefer when he screams. から、静かな失望のほうがこたえている様子が読み取れます。ジェイの it’s no big deal は「たいしたことじゃない」と事を小さく見せる言い方で、知っていることばかりだったという理屈とあわせて、言い訳として並んでいます。

「Am I the only one」の不安と「That is a load off」

マニーは続けて、生まれてくる赤ちゃんへの不安を口にします。

Manny: We’re going to have a baby.
(赤ちゃんが生まれるんですよ。)

Manny: Am I the only one who’s terrified?
(怖がってるのは僕だけですか?)

Gloria: But why? Why are you so terrified?
(でも、どうして? どうしてそんなに怖がるの?)

Manny: What if it doesn’t know not to pick up knives or stick its finger in an electric socket? You were pretty lax, mom.
(もしナイフを拾っちゃいけないとか、コンセントに指を入れちゃいけないとか分からなかったら? 母さんはかなりゆるかったですよね。)

Manny: I was the one who told you to turn the pot handles towards the stove so I couldn’t reach them.
(鍋の取っ手を僕の手が届かないようにコンロ側に向けてって言ったのは、僕のほうなんです。)

Gloria: Manny, I didn’t worry about those things because you worried for the both of us.
(マニー、私がそういうことを心配しなかったのは、あなたが2人分心配してくれてたからよ。)

Modern Family Season4 Episode2 (Schooled)

Am I the only one who’s ~? は「〜なのは自分だけ?」と、周りとの温度差を訴える形です。What if ~? は「もし〜だったら?」と、起きてほしくない場面を並べて心配を具体的にしています。lax は「(規則や注意が)ゆるい、甘い」という意味で、pretty で程度を添えています。グロリアは、心配しなかったのはマニーが2人分心配してくれたからだと返しています。

このあと、ジェイがマニーを安心させる言葉をかけます。

Jay: I’m not gonna let anything happen to the baby, just like I’m not ever gonna let anything happen to you.
(赤ん坊には何も起こさせない。お前に何も起こさせないのと同じだ。)

Jay: Okay?
(いいな?)

Manny: Okay.
(はい。)

Manny: That is a load off.
(肩の荷が下りました。)

Manny: Although you forgot to pick me up last week after tango class.
(もっとも、先週タンゴ教室のあとに僕を迎えに来るのを忘れましたけど。)

Gloria: We didn’t forget.
(忘れてないわよ。)

Gloria: We were just ten minutes late.
(10分遅れただけでしょ。)

Modern Family Season4 Episode2 (Schooled)

a load off は、重い荷物を下ろしたように心配がなくなったときの表現で、a load off my mind の形でも使われます。ところがマニーは、ほっとした直後に Although ~ で小言を付け足し、グロリアは忘れたのではなく遅れただけだと言い返します。安心した場面が、そのまま次の言い合いにつながっていく流れが印象的です。

  • A: The test results came back fine.
    (検査の結果、問題なかったよ。)
  • B: That’s a load off.
    (それはほっとした。)
表現 場面での働き
Interesting, because ~ 食い違う事実を突きつける
I’m not mad. Just disappointed. 怒りより重い失望を伝える
it’s no big deal 事を小さく見せる
That is a load off. 心配がなくなった安堵

まとめ|叱る子ども、言い訳する親

Interesting, because ~ や I’m not mad. Just disappointed. で詰め寄るマニーと、it’s no big deal でかわすジェイ。That is a load off. のあとにすぐ小言が続くところまで含めて、親子の立場が入れ替わった会話の面白さが見えてきます。

次回も『モダンファミリー』の家族の会話から、英語表現を一緒に拾っていきましょう。

同じ回のほかのコラムやフレーズ記事では、ヘイリーの旅立ちやリリーの入園の場面の英語を取り上げています。

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