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『モダンファミリー』シーズン4第4話では、マジックを習っているルークがやめたいと言い出し、父親のフィルはそれをすぐには受け入れられません。やめるか続けるかをめぐって、親子の言い分と約束が正面からぶつかる回です。
今回は、決めることに口を出す権利を求める言い方、約束を守らせようとする言い方、条件つきで許しを出す言い方を、話の流れに沿って順に追っていきます。
「get a say」で自分にも決める権利があると訴える
クレアがルークの気持ちをフィルに伝えると、返ってきたのは即答でした。
Claire: Luke wants to quit magic.
(ルークがマジックをやめたいって。)Phil: That’s not happening.
(それはないな。)Phil: Well, see you guys at dinner.
(じゃ、夕食でな。)Modern Family Season4 Episode4 (The Butler’s Escape)
That’s not happening. は「そうはならない」という、議論の余地を残さない断り方です。話を切り上げようとするフィルに、クレアは話し合おうと持ちかけます。フィルはルークを「The kid’s a natural.」と言い、その素質を手放すのかと食い下がります。
Phil: You wanna just throw that away?
(それをただ捨てちまうってのか?)Claire: I don’t think it’s about throwing it away.
(捨てるかどうかの話じゃないと思う。)Claire: I think it’s about you pushing him–
(あなたがあの子に無理をさせてるって話で——)Luke: Don’t I get a say in any of this? I’m sorry I don’t like magic as much as you, but I don’t.
(僕には何か言う権利もないの? パパほどマジックが好きじゃなくて悪いけど、好きじゃないんだ。)Phil: This isn’t about magic.
(これはマジックの話じゃない。)Luke: No, it’s about my life and you controlling it.
(違うよ、僕の人生の話で、それをパパが仕切ってるって話だよ。)Phil: Look, you made a commitment.
(いいか、お前は約束したんだ。)Phil: You will honor that commitment.
(その約束は守ってもらう。)Modern Family Season4 Episode4 (The Butler’s Escape)
get a say (in ~) は「(〜について)意見を言う権利がある、決定に加わる」という意味で、say は名詞として使われています。Don’t I ~? の否定疑問にすることで、「僕には言い分を言う機会もないの?」という不満がはっきり出ます。両親の会話の途中に割って入る一言なのも、この表現の効き方がよく分かる点です。
- A: We’re moving to a new city next year.
(来年、新しい街に引っ越すからね。) - B: Don’t I get a say in this?
(私には何も言わせてくれないの?)
一方のフィルは、make a commitment(約束する、責任を引き受ける)と honor a commitment(その約束を守る)を続けて使い、始めたからには続けるべきだという親の理屈を示します。honor は「尊重する」から転じて、約束や契約を「守る、果たす」という意味で使われます。
もう一つの注目点は、it’s about ~ / This isn’t about ~ の応酬です。「捨てる話」「無理強いの話」「マジックの話」「僕の人生の話」と、話の本題が何かを3人の言葉が次々に言い換えていきます。
「No strings attached」で条件つきの許しを出す
別の場面で、フィルはルークに「if you really want to, you can quit magic.」と切り出します。ただし「You just have to do one thing first」と、その前に脱出マジックのバトラーズ・エスケープをやり遂げることを求めます。
Luke: Why are you making me do this stupid trick?
(なんでこんなバカみたいな技をやらせるの?)Phil: I think you’re quitting because magic’s getting hard, and that’s not a good reason for quitting anything.
(お前がやめたいのは、マジックが難しくなってきたからだと思うんだ。それは何かをやめる理由にはならないぞ。)Phil: But if you can do this, then I’ll know that you genuinely don’t like it, and you’ll have my blessing to pursue other interests.
(でも、これができたら、本当に好きじゃないんだって分かる。そうしたら、ほかのことに打ち込むのを認めてやる。)Phil: No strings attached.
(ひも付きはなしだ。)Modern Family Season4 Episode4 (The Butler’s Escape)
have one’s blessing は「賛成してもらえる、お墨付きをもらえる」という意味です。No strings attached. は「ひもが付いていない」から転じて「見返りも条件も付けない」と約束する決まり文句です。ただ、この場面では課題そのものが条件なので、「できたら後腐れなし」という約束と読み取れます。
フィルの言葉には、ルークがやめたい理由についての推測も入っています。そのうえで課題に挑んだ結果が、次のやりとりです。
Phil: You’ve done it!
(やったな!)Luke: I quit.
(やめる。)Modern Family Season4 Episode4 (The Butler’s Escape)
課題をやり遂げた直後の I quit. は、短い2語で結論だけをはっきり告げる一言です。やり遂げたあとに出た言葉なので、「難しくなったから」というフィルの推測とは別の答えになっていると言えます。
- A: You can use my car this weekend. No strings attached.
(今週末、車を使っていいよ。見返りはいらないから。) - B: Really? Thanks!
(本当? ありがとう!)
「Nothing you decide will ever disappoint me」で決定を返す
親子の会話を重ねたあと、身動きが取れない状態のフィルに、ルークは念を押します。
Luke: You’re not just saying all this ‘cause you’re stuck, right?
(動けないからそう言ってるだけじゃないよね?)Phil: Nothing you decide will ever disappoint me.
(お前が何を決めても、がっかりなんかしないよ。)Modern Family Season4 Episode4 (The Butler’s Escape)
Nothing you decide will ever ~ は、「お前が決めることは何ひとつ〜しない」と、決める主体を子どもの側に置いた言い方です。disappoint は「がっかりさせる」で、ever が「どんなときも」と否定を強めています。最初の That’s not happening. から、ルークが言い分を求めた get a say を経て、決定そのものがルークに返される流れです。同じ父親の口から、始まりと終わりでまったく向きの違う言葉が出てくるのが、この話の見どころです。
| 表現 | 場面での働き |
|---|---|
| That’s not happening. | 話を聞く前に断る |
| Don’t I get a say in any of this? | 決める場に加わる権利を求める |
| make / honor a commitment | 約束したことを守らせる |
| you’ll have my blessing | 条件をクリアしたら認める |
| No strings attached. | 後から条件を付けないと約束する |
| Nothing you decide will ever disappoint me. | 決定を相手に任せる |
まとめ|言い分と約束をめぐる親子の英語
get a say で決める権利を求め、honor a commitment で約束を持ち出し、No strings attached. で条件つきの許しを出す。やめるか続けるかの話し合いに使える言い回しが、親子のやりとりにそろっています。
父親の言葉の変化にも注目しながら、『モダンファミリー』で英語を楽しんでいきましょう。
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