海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回扱うのは、『ビッグバン★セオリー』シーズン8 第1話に登場する、うまくいかなかった経験を前向きに言い換える言い方です。旅の目的を果たせなかったと落ち込むシェルドンに、アパートの階段でエイミーとレナードが声をかける場面が描かれています。
成果を実感できない落胆の言葉と、それを別の角度から評価し直す言い方を、順番に見ていきます。
成果を実感できない落胆を言い表す
長旅から戻ったシェルドンは、階段でまず本音をこぼします。
Sheldon: I wish I’d never gone on that trip. I feel no better now than when I left.
(あんな旅、行かなければよかった。出発前と何も変わった気がしない。)Amy: But you still accomplished something.
(でも、あなたは何かを成し遂げたじゃない。)TBBT Season8 Episode1 (The Locomotion Reciprocation)
I feel no better now than when I left. は「出発前と何も変わった気がしない」と、努力の成果を実感できない気持ちを比較の形で言い表す言い方です。before と after を直接比べることで、落胆の深さがより具体的に伝わってきます。
no better than ~ という比較の形は、単に悪いと言い切るのではなく、期待していた変化が起きなかったことを淡々と述べる言い方として応用できます。
対するエイミーの you still accomplished something は、結果の良し悪しにかかわらず行為そのものを評価する短い言い方です。still という一語が、うまくいかなかった事実を認めた上でなお成立する評価であることを示しています。
still はここでは「それでもなお」というニュアンスを持つ副詞で、否定的な話の流れのあとに置くことで意味を転換させる働きをします。
うまくいかなかった点を前向きに言い換える
レナードも加わり、旅に出たこと自体の価値を確認していきます。
Leonard: Exactly. Right after they said yeah.
(その通り。みんな最初は無理だって言ってたはずなのに。)Amy: But you did do it. So what if it didn’t all go your way? That’s what makes it an adventure.
(でも、実際にやり遂げたのよ。思い通りにいかなかったからって、それがどうしたの? だからこそ冒険なんじゃない。)TBBT Season8 Episode1 (The Locomotion Reciprocation)
So what if ~? は「〜だからって、それがどうした」と、うまくいかなかった点をあえて軽く扱い、問題として取り合わない切り返し方です。続く That’s what makes it an adventure. は、不本意な結果そのものを経験の価値づけへ転換する一言になっています。
深刻に受け止めすぎている相手に対して、視点をずらして見せるときにも So what if ~? は応用できる切り返しです。
しばらくして、シェルドンの気持ちも切り替わります。
Sheldon: Yeah, I feel renewed. I’m ready to deal with any changes that come my way.
(ああ、生まれ変わった気分だよ。これからどんな変化が来ても、対応する準備はできてる。)TBBT Season8 Episode1 (The Locomotion Reciprocation)
I feel renewed. は、気持ちが切り替わったことを短くきっぱり伝える宣言です。deal with any changes that come my way というひとまとまりの言い回しは、この先に起きることを選ばずに受け止める前向きな姿勢を言い当てています。
renewed は re-(再び)と new(新しい)から成る語で、気持ちが新しく生まれ変わった状態を端的に表す一語です。
まとめ|結果ではなく経験そのものを評価する言い方
you still accomplished something や So what if it didn’t all go your way? のように、結果の良し悪しから離れて経験そのものを評価し直す言い方を見てきました。落胆した相手を励ますときに使える語彙が、会話表現の引き出しに加わります。
次回も『ビッグバン★セオリー』の会話とともに、英語表現の型を見ていきましょう。
同じエピソードの英語表現は、フレーズ記事やエピソードまとめでも扱っています。


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