進路に迷いはじめた相手に、英語でどう助言する?|『モダンファミリー』S10E03で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: 進路に迷いはじめた相手に、英語でどう助言する?|『モダンファミリー』S10E03で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン10第3話では、卒業を控えたアレックスが、このまま理系の道を進むべきか迷い始めます。歌への思いを打ち明けられたジェイは、あるスタントマンのたとえ話を交えて、順序立てた助言を返します。

迷いを打ち明ける側にも、助言する側にも、使いやすい言い回しがあります。最近の迷いを伝える言い方と、条件をつけて背中を押す言い方を、2人の会話から順に見ていきます。

目次

「I’ve been questioning everything」で迷いを打ち明ける

アレックスは、グロリアに卒業後のことを話します。

Alex: Okay, I’ve been feeling some pressure about what to do after I graduate this year, and my parents are constantly asking me about it.
(あのね、今年卒業したあと何をするかでプレッシャーを感じてて、両親にもしょっちゅう聞かれるの。)
Gloria: I thought that you were going to work.
(就職するんだと思ってたわ。)
Alex: So did I, but lately, I’ve been questioning everything.
(私もそう思ってた。でも最近、何もかも疑問に思えてきて。)
Modern Family Season10 Episode3 (A Sketchy Area)

I’ve been feeling some pressure about ~ と I’ve been questioning everything は、どちらも現在完了進行形です。「少し前から今までずっと」という継続の感覚が加わり、一時の気分ではなく続いている迷いだと伝わります。feel pressure about ~ は「〜のことで重圧を感じる」、question は動詞で「〜を疑問に思う」を表します。

グロリアの「就職すると思っていた」に対する So did I は、「私もそう思っていた」と相手の言葉を受ける短い返しです。前の文が過去形なので did を使い、語順は so のあとに動詞と主語が来る形になります。

アレックスは別の場面で、ジェイにもこう打ち明けます。

Alex: But lately, I’ve been having second thoughts.
(でも最近、考え直すようになってて。)
Alex: I’ve always loved singing, and and I’ve been doing some open-mic nights recently, and it’s been going really well.
(昔から歌うのが大好きで、最近オープンマイクのライブにも出てるんだけど、すごくうまくいってるの。)
Jay: I see where this is going.
(話が見えてきたぞ。)
Jay: Sing for me.
(歌ってみろ。)
Modern Family Season10 Episode3 (A Sketchy Area)

have second thoughts は「考え直す、決めたことに迷いが出る」という定番の表現で、ここでも進行形で「迷いが続いている」ことを示しています。open-mic night は、飛び入りで歌や演奏を披露できるライブの夜を指します。

「Stick to ~」と皮肉の「got a knack for ~」

ジェイの I see where this is going は「話の行き着く先が分かった」という意味で、相手が言い終える前に用件を察したときに使えます。ジェイはその場でアレックスに歌わせ、聞き終えるとこう言います。

Jay: Stick to science.
(科学一本でいけ。)
Alex: Wow.
(うわ。)
Alex: You really got a knack for pep talks in this house.
(この家の人って、ほんと励ますのが上手よね。)
Modern Family Season10 Episode3 (A Sketchy Area)

Stick to ~ は「〜から離れるな、〜一本でいけ」という命令形で、迷っている相手に今の道を続けるよう言うときの短い言い方です。直前のジェイはアレックスの歌に「That was great.」と言っており、そこから一言で突き放す流れになっています。

アレックスの have a knack for ~ は「〜のこつを心得ている、〜が得意だ」という表現です。ここでは文字どおりの意味ではなく、励ましどころか水を差されたことへの皮肉として使われています。pep talk は「励ましの言葉」で、in this house を付けることで、この家の励まし方全体を皮肉っています。

皮肉の You really got a knack for ~ は、口調や場面で意味が逆になるタイプの言い方です。日本語の「さすがだね」に近い使われ方で、相手の言葉に傷ついたことを軽く返すときに見られます。会話で使うときは、相手との関係が近い場面に限るのが無難です。

「See it through」「Build a foundation」「Go for it」で順序立てて助言する

ジェイは、事業を立ち上げてから夢に挑んだスタントマンの話をたとえに出します。挑戦がうまくいかなかったときの話は、こう続きます。

Jay: Fortunately for him, unlike his act, he had a safety net.
(運のいいことに、あいつの芸と違って、あいつには安全網があった。)
Alex: His business.
(事業ね。)
Jay: Jumped right back in.
(すぐに復帰した。)
Jay: Within a year, it was bigger than ever.
(1年もしないうちに、前より大きくなってた。)
Modern Family Season10 Episode3 (A Sketchy Area)

safety net は曲芸の下に張る網のことで、失敗しても立て直せる備えのたとえとして使われます。ジェイはこのたとえを、アレックスへの助言につなげます。

Jay: The point is, you’ve been on the science track for 15 years.
(要するに、お前は15年も理系の道を歩いてきたんだ。)
Jay: See it through.
(最後までやり遂げろ。)
Jay: Build a foundation.
(土台を作れ。)
Jay: If in a couple of years, you still have the singing bug, go for it!
(2、3年たってもまだ歌の虫がうずくなら、挑戦すればいい!)
Alex: I guess you’re right.
(そのとおりかもね。)
Alex: It would be pretty dumb of me to give up on the career path I’m on.
(今歩いてるキャリアの道をあきらめるなんて、我ながらかなりばかげてるわ。)
Modern Family Season10 Episode3 (A Sketchy Area)

The point is, ~ は「要するに」と、たとえ話から本題に戻るときの前置きです。長い話のあとで結論を示す合図として、会話でもスピーチでも使えます。

see it through は「始めたことを最後までやり抜く」、build a foundation は「土台を固める」です。そのうえで go for it と、挑戦そのものは止めていません。bug はここでは「〜熱、〜にとりつかれた状態」を表す口語です。

アレックスの give up on ~ は「〜に見切りをつける」という意味で、助言を受け入れた返しになっています。今の道を続けることと夢をあきらめないことを、時間の順序で両立させる助言の組み立てが分かります。

まとめ|迷いを伝える言い方と背中を押す言い方

I’ve been having second thoughts で続いている迷いを伝え、see it through、build a foundation、go for it で順序立てて助言する流れを見てきました。迷う側と助ける側の英語がそろっています。

ジェイとアレックスの祖父と孫らしいやりとりを観ながら、助言の英語に耳を澄ませてみるのも楽しみ方のひとつです。

この回のほかのコラムでは、相手の領分に気をつかう前置きや、新しい職場の文化の違いも取り上げています。

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