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『ビッグバン★セオリー』シーズン11 第11話では、ハワードの娘ハレーの1歳の誕生日会をめぐって、「これは誰のためにやるのか」を言い分ける台詞がいくつも出てきます。今回はその言い方を、誕生日会の準備が進む場面から順に取り上げます。
感謝を受け流すとき、頼みを断るとき、本当の目的を説明するとき。受益者をはっきりさせる英語は、日常のさまざまな場面で使える表現です。
「It’s not for A; it’s for B」で本当の相手を示す
誕生日会の準備品をスチュアートに頼んだハワード。スチュアートは気楽に構えるよう声をかけ、ハワードはパーティーの目的をこう説明します。
Stuart: Don’t stress about this party. She’s one; She’s not gonna remember.
(このパーティーのことでストレスためるなよ。1歳なんだし、覚えてないって。)Howard: It’s not for the baby; It’s for Bernadette. She’s feeling guilty about all the stuff she’s missing with Halley.
(赤ん坊のためじゃない。バーナデットのためなんだ。ハレーとのことをいろいろ逃してるって、気がとがめてるんだよ。)Stuart: All right. Uncle Stuart’s got your back.
(わかった。スチュアートおじさんに任せとけ。)TBBT Season11 Episode11
Don’t stress about ~ は「〜のことで気をもむな」と相手を落ち着かせる言い方です。これに対してハワードは、It’s not for A; it’s for B. の形で、パーティーの本当の目的を言い直しています。
前半で相手が思い込んでいる受益者(ここでは1歳の娘)を打ち消し、後半で本当の受益者を示す。この順番があるため、「誤解を正す」響きがはっきり出ます。続く一文で理由を添えているのも、聞き手を納得させる流れとして自然です。
スチュアートの ~’s got your back は「味方だ、任せておけ」という意味で、背中を守るというイメージから来たとされる口語表現です。自分を三人称で呼んでいるところに、親しみと軽い冗談の調子が出ています。
「I will not help you. But I will help…」で手を貸す相手を線引きする
別の場面で、ハワードはラージに謝ります。
Howard: Look, I’m sorry about not inviting you to Halley’s birthday. That wasn’t cool. And of course we would love to have you.
(なあ、ハレーの誕生日に呼ばなくて悪かった。あれはよくなかった。もちろん、来てくれたら大歓迎だ。)TBBT Season11 Episode11
That wasn’t cool. は自分の非をくだけた調子で認める言い方です。ところがハワードは、続けて誕生日会の計画をラージに頼みます。ラージに「何か必要だから謝っているだけなのか」と聞かれ、ハワードはそれを認めます。
Howard: Yes, and I think it’s pretty mature of me to admit it.
(そうだよ。で、それを認めるなんて、俺もけっこう大人だと思うね。)Raj: Well, that’s very insulting.
(それって、すごく失礼だよ。)Howard: Right again. Are you gonna help me or not?
(またまた正解。で、手伝ってくれるのか、くれないのか?)Raj: No, I will not help you. But I will help Halley. She’s my goddaughter, and I love her.
(いや、君は手伝わない。でもハレーは手伝う。僕の名付け子だし、大好きだから。)TBBT Season11 Episode11
ラージは、頼みの中身ではなく「誰を助けるか」で答えを分けています。頼んできた相手への不満と、名付け子への思いを切り分けた答え方と言えます。will notと短縮しない形が、断る部分の強さを際立たせていると読み取れます。
準備が整った後の場面では、礼を言うハワードにラージがこう返します。
Howard: You really saved the day.
(ほんとに助かったよ。)Raj: Well, it’s not for you. It’s for Halley.
(まあ、君のためじゃない。ハレーのためだ。)Howard: And I’m sure she’d appreciate it, if she knew what’s going on or who you are.
(あの子もきっと感謝するよ。何が起きてるのか、お前が誰なのかがわかればね。)TBBT Season11 Episode11
You saved the day. は窮地を救ってくれた相手への感謝です。ラージはそれを it’s not for you で受け流し、手伝った理由が自分の側にあることを示しています。
| 表現 | 働き |
|---|---|
| It’s not for A; it’s for B. | 本当の受益者を示す |
| I will not help you. But I will help B. | 助ける相手を線引きする |
| You saved the day. | 窮地を救った相手への感謝 |
| That wasn’t cool. | 自分の非を軽く認める |
まとめ|「誰のため」を言い分ける
今回は、It’s not for A; it’s for B.で本当の受益者を示す言い方と、I will not help you. But I will help ~.で手を貸す相手を線引きする言い方を見てきました。感謝の受け止め方や頼みへの答え方に、立場をはっきり込められるようになります。
ハレーのためという一点で、言い合いながらも準備が進んでいく様子を、この回の会話から追うことができます。
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