「a pain in the ass」の意味と使い方|『ビッグバン★セオリー』S09E13で学ぶ英会話

「a pain in the ass」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

何度断っても戻ってくる、手を焼かせるあの人やあの作業に、思わず「もう、面倒だな」とこぼしたくなることはありませんか。

そんなときに使われる口語表現が「a pain in the ass」、厄介者や面倒なことを表す言い回しです。『ビッグバン★セオリー』シーズン9第13話の終盤、散々振り回されたレナードが、それでもシェルドンを受け入れる場面から、一緒に見ていきましょう。

目次

「a pain in the ass」の意味とニュアンス

a pain in the ass
意味:厄介者、面倒なやつ、悩みの種

文字どおりには「お尻の痛み」ですが、そこから「常にそこにあって不快な、いてほしくない存在」という比喩になりました。人にも物事にも使え、手を焼かせる相手にも、煩わしい作業にも当てはまります。

ass はくだけた、やや下品な響きのある語です。そのため親しい間柄や独り言では普通に使われますが、フォーマルな場では避けるのが無難です。同じ意味で a pain in the neck という、より上品な言い換えもあります。憎しみというより「やれやれ」という呆れや、親しみを込めた軽口として使われることも多い表現です。

【ここがポイント!】

  • ずっと居座って消えてくれない痛み、を「厄介者」に重ねた表現
  • 人にも物事にも使える、口語ならではの便利な一言
  • ass は砕けた語なので、丁寧な場では neck に置き換えるのがコツ

『ビッグバン★セオリー』S09E13のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。「自分は遠慮する」と言いながらパーティーバスに忍び込んでいたシェルドン。一同は彼を降ろすか相談しますが、結局レナードが折れます。

Leonard: Come on, you pain in the ass.
(ほら来いよ、この厄介者が。)

Sheldon: That’s me. Bye, Stuart.
(それが僕だ。じゃあね、スチュアート。)

Stuart: Wait. I’m a pain in the ass, too.
(待って。僕だって厄介者だよ。)

The Big Bang Theory Season9 Episode13(The Empathy Optimization)

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シーン解説と心理考察

レナードの「Come on, you pain in the ass」という一言には、呆れと諦めと、それでも仲間として受け入れる温かさが同居しています。本気の罵倒ではなく、長い付き合いだからこそ口にできる、親しみのこもった軽口だと言えます。

それを受けてシェルドンが悪びれずに「That’s me(それが僕だ)」と返すのが、いかにも彼らしいところです。さらに隅にいたスチュアートまで「僕も厄介者だ」と便乗してくる流れに、このグループの緩くて優しい結束が表れています。誰かを「厄介者」と呼びながらも結局は一緒にいる——その関係性が、短いやりとりに凝縮されていると言えます。

『ビッグバン★セオリー』流・覚え方のコツ

ずっとお尻のあたりが痛くて、座っても立っても気になって仕方ない——そんな状態を思い浮かべてみましょう。その「常にそこにあって、消えてくれない不快さ」が、そのまま「厄介者・面倒の種」のイメージです。

劇中で、何度追い払っても戻ってくるシェルドンは、まさにレナードにとっての pain in the ass。離れてくれない痛みと、しつこく付きまとう厄介者の姿を重ねると、この表現が人にも物事にも使えることが腑に落ちます。丁寧な場では痛む場所を neck(首)に変える、と一緒に覚えておくと、使い分けまで身につきます。

このエピソードの他のフレーズ

例文で覚える「a pain in the ass」

手を焼かせる人にも、煩わしい作業にも使える幅広さが、a pain in the ass の便利なところです。3つの例文で使い方をつかんでいきましょう。

Filling out all this paperwork is a real pain in the ass.
(この書類を全部記入するの、本当に面倒くさい。)
煩雑な手続きにうんざりしている場面です。物事(作業)に対して使う、最も日常的なパターンです。

He’s a pain in the ass, but we’d be lost without him.
(あいつは厄介者だけど、いないと困るんだよな。)
憎めない相手を評する場面です。劇中のレナードの心情に近く、「厄介だけど大事」という愛情のこもった使い方です。

A: Sorry to be a pain, but could you resend that file?
B: No worries, sending it now.
(A:面倒かけて悪いんだけど、あのファイルをもう一度送ってくれる?)
(B:大丈夫、今送るね。)
ちょっとした依頼を切り出す会話です。ass を省いて a pain だけにすると角が取れて、職場でも使える柔らかい言い方になります。

あわせて覚えたい関連表現

a pain in the neck
(厄介者、面倒なこと)
意味はほぼ同じですが、ass より上品で、職場や目上の人の前でも使いやすい言い換えです。テレビの字幕などでも、ass から neck へ差し替えられることがよくあります。

a thorn in one’s side
(悩みの種、目の上のたんこぶ)
長期にわたって付きまとう「慢性的な悩みの種」を指します。一時的な面倒というより、継続して悩まされる相手や問題に使う、やや硬めの表現です。

a hassle
(面倒、手間)
主に「面倒な事柄・手間」に使い、人にはあまり使いません。a pain in the ass が人にも物事にも使えるのに対し、a hassle は出来事や手続きの煩わしさに限定される点が違いです。

Note|ass・neck・butt――丁寧さを部位で調整する英語の感覚

a pain in the ass の面白いところは、痛む「部位」を変えるだけで、同じ意味のまま丁寧さを調整できる点にあります。

英語には、体の特定の部位の痛みで「うっとうしい存在」を表す発想があります。代表的なのが a pain in the neck(首)と a pain in the ass(尻)で、意味はどちらも「厄介者・面倒」。ところが品の良さには差があり、neck はテレビでも職場でも安心して使える穏やかな言い方、ass はくだけて、やや下品な響きを持ちます。アメリカ英語では、その中間として a pain in the butt(おしり)もよく使われ、ass ほど露骨でなく、子どもの前でも比較的使いやすい言い方とされます。つまり同じ「厄介さ」を、neck・butt・ass と部位を選ぶことで、フォーマルからカジュアルまで段階的に表現し分けているわけです。劇中でレナードが仲間内で ass を使えたのは、気心の知れた友人同士の場面だったからこそ。これがもし上司や初対面の相手なら、自然と neck に切り替わっていたはずです。

この「部位で丁寧さが変わる」感覚を知っておくと、相手や場面に合わせて言い換えを選べるようになります。

痛む場所ひとつで、言葉の品が静かに変わります。

まとめ|レナードの軽口から学ぶ一語

a pain in the ass は、ずっとそこにあって消えてくれない痛みのように、手を焼かせる相手や煩わしいことを表す口語表現です。憎しみよりも、呆れや親しみを込めた軽口として使われることが多いのが、この言い回しの持ち味と言えます。

ass・neck・butt という部位の言い換えで丁寧さを調整できることを覚えておけば、相手や場面に応じて自然に使い分けられるようになります。

手を焼かせるけれど憎めない、そんな存在を思い浮かべながら、この表現を会話の引き出しに加えてみてください。

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