「rough day」と「rough patch」はどう違う?|『ビッグバン★セオリー』S11E02で学ぶ英会話

『The Big Bang Theory』コラム: 「rough day」と「rough patch」はどう違う?|『ビッグバン★セオリー』S11E02で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回は『ビッグバン★セオリー』シーズン11 第2話から、rough dayとrough patchの違いを取り上げます。ラジオでの発言をきっかけに立場が危うくなったレナードを、周りの仲間やペニーが見守り、声をかけていきます。

どちらも「つらい」を表す言い方ですが、指している時間の長さが違います。その違いと、それぞれの時期にかけられる言葉を、場面の順に見ていきます。

目次

「have a rough day」は一日単位のつらさ

カフェテリアの場面で、ハワード、ラージ、シェルドンが話しているところへ、レナードの姿が見えます。まだレナードが会話に加わる前、ハワードとラージがこう言葉を交わします。

Howard: Oh, boy. There’s Leonard. I’ll bet he’s having a rough day.
(おっと。レナードだ。あいつ、今日はさぞキツい一日なんだろうな。)

Raj: Let’s just try to be supportive.
(ここは支えてあげようよ。)

TBBT Season11 Episode02

have a rough day は「つらい一日を過ごす」という意味です。rough は「荒れた」「でこぼこした」が元のイメージで、思うようにいかない一日を指します。I’m having a rough day.(今日はついてない)のように進行形で使うと、その日がまだ続いている感じが出ます。

ハワードの I’ll bet ~ は「きっと〜だろう」と見立てを述べる言い方です。それを受けたラージの Let’s just try to be supportive. は、本人に直接かける言葉ではなく、周りがどう接するかを確認する一言になっています。直後にシェルドンが「supportive?」と反発するので、支える空気がすんなりまとまるわけではないのが、この場面の面白いところです。

「What is the worst that could happen?」で不安を小さくする

レナードとペニーの部屋の場面では、ペニーがレナードの話を聞いています。大学の事務方に呼び出されたと話すレナードに、ペニーはこう問いかけます。

Penny: Ooh, look at my bad boy answering questions nobody asked. Hey, come on, look, you said a few dumb things on the radio. What is the worst that could happen?
(うわ、誰も聞いてない質問に答えちゃう悪い子。ねえ、ほら、ラジオでちょっとバカなこと言っただけでしょ。最悪どうなるっていうの?)

Leonard: I may get fired.
(クビになるかも。)

Penny: Okay, well, even if you did, you could find another job.
(そっか、でも、もしそうなっても別の仕事を見つければいいじゃん。)

TBBT Season11 Episode02

What is the worst that could happen? は「最悪どうなるの?」と、不安の中身をあえて言葉にさせる問いかけです。漠然とした心配も、実際に口に出してみると輪郭がはっきりします。What’s the worst that can happen? と現在形で言う形もあり、新しいことに踏み出すのをためらう相手の背中を押す場面でも使われます。

ペニーはレナードの答えを打ち消さず、even if you did(たとえそうなっても)と最悪の場合を受け入れたうえで次の手を示しています。did はレナードの言った get fired を受けた代動詞で、even if you got fired を短くした形です。冒頭のからかいも含めて、深刻になりすぎた空気を軽くしようとする話し方と読み取れます。

「hit a rough patch」はしばらく続く不調

別の場面で、ペニーはレナードとシェルドンが落ち込んでいる理由を尋ねます。レナードは、何年も何も見つかっておらず、正しいのか間違っているのかも、次にどこへ向かえばいいのかも分からないと答えます。一日の不運とは違う、出口の見えない状態を語る答えです。

ハワードとラージも加わってやり取りが続いたあと、ペニーは男性陣にこう言い切ります。

Penny: That is enough. Your lives are not wasted. Your careers are not at a dead end. You just hit a rough patch. Instead of feeling sorry for yourselves, you need to get up and get inspired.
(もうたくさん。あんたたちの人生は無駄なんかじゃない。キャリアだって行き止まりじゃない。ちょっと不調な時期にぶつかっただけ。自分を哀れんでないで、立ち上がってやる気を出さなきゃ。)

TBBT Season11 Episode02

hit a rough patch は「不調な時期に差しかかる」という意味です。patch は「ひと区切りの部分」で、道のでこぼこした区間を通るイメージから、しばらく続く苦しい時期を表します。関係や仕事、体調などにも使える表現です。

表現 指す時間の長さ
have a rough day その日一日のつらさ
hit a rough patch しばらく続く不調の時期
be at a dead end 先へ進めない行き止まりの状態

ペニーは dead end を否定し、rough patch と言い換えています。行き止まりではなく、通り抜けられる区間だと捉え直させる言い方だと言えます。

まとめ|つらさの長さで言葉を選ぶ

今回は、一日単位のrough dayと、しばらく続くrough patchの違いを中心に、What is the worst that could happen?やeven if you didなど、落ち込んだ相手にかける言葉を見てきました。時間の長さを意識すると、励ましの一言も選びやすくなります。

次回も『ビッグバン★セオリー』の会話から、場面に合う英語を一緒に拾っていきましょう。

このエピソードを扱ったほかのコラムやフレーズ記事もあわせて読むと、同じ回の会話がまた違って見えてきます。

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