失言を弁明するときの英語|『ビッグバン★セオリー』S11E02で学ぶ英会話

『The Big Bang Theory』コラム: 失言を弁明するときの英語|『ビッグバン★セオリー』S11E02で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回は『ビッグバン★セオリー』シーズン11 第2話から、失言のあとで自分の発言を弁明するときの英語を取り上げます。ラジオ番組で物理学の先行きを不安視するような発言をしたレナードが、大学のデイビスのオフィスに呼ばれ、その発言をめぐって言葉を重ねていきます。

非を認める、影響を小さく見積もる、言った範囲を限定する。弁明の段階ごとに顔を出す英語を、場面の順にたどっていきます。

目次

「I screwed up, but ~」で非を認めつつ小さく見せる

デイビスのオフィスに入ったレナードは、まず you wanted to see me?(呼ばれましたか)と声をかけます。座るべきか立つべきかを尋ね、少し緊張していると打ち明けたあと、レナードは自分から本題に入ります。

Leonard: Look, I know I screwed up, but it was only one interview. How much damage could it have caused?
(ねえ、しくじったのは分かってる。でもたった一回のインタビューだよ。どれほどの損害が出たっていうのさ?)

TBBT Season11 Episode02

screw up は「しくじる」「へまをする」にあたる、くだけた言い方です。I know I screwed up と先に非を認めているぶん、言い訳だけを並べる印象は和らぎます。ただし改まった場では、I made a mistake のような言い方のほうが無難とされます。

続く but it was only one interview は、認めた非を「たった一回」と小さく見せる働きをしています。さらに How much damage could it have caused? は、could have + 過去分詞で「どれほどの害がありえたというのか」と問う形です。答えを求める質問ではなく、「たいしたことはないはず」という見立てを質問の形で差し出している、と読み取れます。

非を認める一言と、影響を小さく見積もる一言がひと続きになっているのが、この発言の構造です。

「I didn’t say ~. I just said ~.」で言った範囲を限定する

デイビスは、物理学が行き止まりなら寄付をする意味があるのかと問う寄付者からのメールを読み上げようかと持ちかけます。それに対するレナードの返事と、デイビスの切り返しがこちらです。

Leonard: I didn’t say it was a dead end. I just said that I was worried it might be.
(行き止まりだなんて言ってないよ。そうかもしれないって心配してるって言っただけで。)

Davis: So if I just said I was worried you might not have a job next week, how would you feel?
(では、私が「あなたは来週には職がないかもしれないと心配している」と言っただけだとしたら、どう感じますか?)

TBBT Season11 Episode02

I didn’t say ~. I just said ~. は、相手が受け取った意味を否定し、自分が実際に言った範囲まで発言を引き戻す弁明の型です。just が「〜と言っただけ」と範囲を狭める役目を担っています。

デイビスは同じ just said を使って、心配を口にしただけでも聞き手には十分に重く響くことを示してみせます。弁明の型をそのまま相手に返されるのが、この場面の面白いところです。

レナードはこのあと、何をすればいいかを尋ねます。デイビスが求めたのは、自分が misspoke(誤って発言した)と述べる声明でした。misspeak は公の発言を訂正するときに使われることの多い語です。レナードは You want me to lie.(僕に嘘をつけってことか)と返しており、誤った発言だったとは考えていない様子がうかがえます。

「retraction」と「I can explain」で後始末をする

レナードとペニーの部屋の場面では、レナードが事務方に呼び出されたことを話し、ペニーが校長室に呼ばれた生徒になぞらえてからかいます。そのやり取りの少しあとで、レナードはこう言います。

Leonard: I can fix it. I just need to write a retraction I don’t believe in—basically sell out to keep my job.
(なんとかなるよ。信じてもいない撤回声明を書けばいいだけだ。要するに、職を守るために魂を売るってことさ。)

TBBT Season11 Episode02

retraction は、一度公にした発言を取り消す「撤回」や「撤回声明」を指します。sell out は「信念を曲げて妥協する」という意味合いで使われる言い方で、ここでは本心と違う声明を書くことへの抵抗がにじんでいます。

再びデイビスのオフィスの場面では、デイビスが前夜にレナードから届いたメールを持ち出します。メールを送ったこと自体を覚えていなかったレナードは、思い出したところでこう口を開きます。

Leonard: I can explain.
(説明させてくれ。)

TBBT Season11 Episode02

I can explain. は、弁明を切り出すときに広く使われる一言です。「説明できる」というより「話を聞いてほしい」という合図に近く、言い訳を本格的に始める前の前置きとして働きます。後ろに Let me explain. と続ければ、説明の許可を求める形にもなります。

まとめ|弁明は段階ごとに言葉が変わる

今回は、I screwed up, but ~で非を認めつつ小さく見せ、I didn’t say ~. I just said ~.で範囲を限定し、misspeakやretraction、I can explainで後始末に向かう流れを見てきました。弁明の段階を意識すると、それぞれの場面に合う一言が選びやすくなります。

ひとつの失言から弁明の語彙がここまで広がる様子を、『ビッグバン★セオリー』の会話から見て取れます。

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