「We’ve got all night.」に見る、話を渋る相手の逃げ道をふさぐ促し方|『ホワイトカラー』S02E11で学ぶ英会話

『White Collar』コラム: 「We've got all night.」に見る、話を渋る相手の逃げ道をふさぐ促し方|『ホワイトカラー』S02E11で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回は『ホワイトカラー』シーズン2 第11話の前半から、アドラーとの関係を尋ねるピーターと、過去を話すのを渋るニールのやり取りを取り上げます。かわす側の定番の言い回しと、それを一つずつ封じていく側の言葉が、短い往復の中に並んでいます。

話をかわす表現から、逃げ道をふさぐ表現、そして二人の立場が入れ替わる場面まで、会話の流れに沿って見ていきます。

目次

「It’s a long story.」と「plead the Fifth」――話をかわす側の言葉

アドラーとの関わりを知りたいピーターが、単刀直入に尋ねるところから会話が始まります。

Peter: How do you know Adler?
(アドラーとはどういう知り合いなんだ?)
Neal: It’s a long story.
(長い話なんだ。)
Peter: If we are gonna catch this guy, just like I caught you, I need to know everything.
(こいつを捕まえるなら、お前を捕まえたときと同じで、俺は全部知っておく必要がある。)
Neal: There’s too much to tell.
(話すことが多すぎるよ。)
Peter: You’re gonna plead the Fifth?
(黙秘権でも使う気か?)
Neal: A few secrets are good, Peter… Keeps the mystery alive.
(少しくらい秘密があるのがいいんだよ、ピーター……謎めいた感じが残るからね。)

White Collar Season2 Episode11 (Forging Bonds)

It’s a long story. は「話せば長くなる」という意味で、込み入った事情を今は説明したくないときの定番の返しです。There’s too much to tell. も同じ方向の言葉で、話す量の多さを理由に口を閉ざしています。

ピーターの plead the Fifth は、合衆国憲法修正第5条が定める、自分に不利な証言を拒む権利を使うことを指します。法廷の言葉ですが、日常会話では「ノーコメントで通す」という冗談めかした意味でも使われるとされます。ここでは、答えを渋るニールを法廷の証人にたとえて、軽くからかう響きになっています。You’re gonna ~? は「〜するつもりか?」と相手の出方を確かめる問いです。

ニールの Keeps the mystery alive. は、主語の It が省かれた形です。keep ~ alive は「〜を保ち続ける」という意味で、秘密があるほうが謎めいた魅力が続く、と隠し事を長所のように言い換えて、冗談で話をかわしています。

「We’ve got all night.」――逃げ道をふさぎ、やがて言い返される

冗談ではぐらかすニールに対し、ピーターは事情を察したうえで、逃げ道を一つずつ閉じていきます。

Peter: I get it. This story includes some stuff about crimes I don’t know about.
(なるほどな。その話には、俺の知らない犯罪が含まれてるわけだ。)
Neal: Yeah.
(まあね。)
Peter: No. You’re not holding back on me. We’ve got all night. I’ll make you a deal. Full immunity for anything you say from this moment until the sun rises over that balcony.
(だめだ。俺に隠し事はさせない。夜は長いぞ。取引しよう。今この瞬間から、あのバルコニーの上に日が昇るまでに話したことは、すべて全面的に免責だ。)
Neal: Full immunity?
(全面的に免責?)

White Collar Season2 Episode11 (Forging Bonds)

You’re not holding back on me. は、進行形の否定で「お前は俺に隠し事をしない」と、これからのことを言い切っています。hold back は「出し惜しみする、控える」という意味で、on me を付けると「俺に対して出し惜しみする」になります。命令文より断定の形のほうが、反論の余地を残さない響きになります。

続く We’ve got all night. は「時間ならいくらでもある」という意味で、「長い話だから」という言い訳をそのまま無効にしています。最後の I’ll make you a deal. は「取引しよう」と条件を示す前置きで、日が昇るまでという期限つきの免責を差し出しています。

このあと話は一度ピーターの側に移ります。ピーターが、ニールの手がけた債券がニールとの最初の接点だったと明かすと、今度はニールが続きを求めます。

Neal: Tell me.
(聞かせてよ。)
Peter: You’re stalling.
(時間稼ぎだな。)
Neal: No, I’m not. Come on. We got… we got a long time until sunrise. We got plenty of beer and…this. So tell me. Did you have to fight to take my case?
(違うよ。ほら、夜明けまでまだたっぷり時間がある。ビールもたくさんあるし……これもある。だから聞かせて。僕の事件を担当するのに、取り合いになったの?)

White Collar Season2 Episode11 (Forging Bonds)

stall は「時間稼ぎをする」という意味で、自分の話を後回しにする相手をとがめる言葉です。ニールは We’ve got all night を We got a long time until sunrise と言い換え、ピーターが使った理屈で聞き返しています。口語では、We’ve got の ‘ve がこのように落ちることがよくあります。

まとめ|かわす言葉と、逃げ道をふさぐ言葉

It’s a long story や plead the Fifth でかわす側と、We’ve got all night や I’ll make you a deal で逃げ道をふさぐ側の言葉を見てきました。同じ理屈が相手に使い返される流れも読み取れます。

聞き出す会話の運び方は、『ホワイトカラー』のこの回全体を通して楽しめます。

同じ回のほかのコラムでは、回想の場面の英語も扱っています。

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