「Of course I thought of you.」声をかけなかった相手に事情を説明する英語|『フレンズ』S01E15で学ぶ英会話

『FRIENDS』コラム: 「Of course I thought of you.」声をかけなかった相手に事情を説明する英語|『フレンズ』S01E15で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『フレンズ』シーズン1第15話では、フィービーがシェフの仕事の話をまずチャンドラーに持ちかけ、モニカはある夜の手伝いを職場のウェイトレスに頼みます。どちらの場面でも、声をかけられなかった側がその場にいます。

ほかの人に頼んだ理由を、目の前の相手にどう説明するのか。「あなたのことは考えた」という前置きから、言われた側の返しまで、2つの場面を順に見ていきます。

目次

「I thought of you first. But ~」で、先に気持ちを伝えてから事情を言う

カフェのセントラルパークで、フィービーはチャンドラーに、マッサージの客がレストランを開いてシェフを探していると話します。その場にいたモニカが声をかけます。

Monica: Um… hi, there.
(あの……ちょっと。)
Phoebe: Hi. Oh, yeah, I know, you’re a chef.
(どうも。あ、うん、分かってる、あなたシェフだもんね。)
Phoebe: And I thought of you first. But Chandler’s the one who needs a job right now, so…
(それに、最初に思い浮かんだのはあなたなの。でも、今すぐ仕事が必要なのはチャンドラーのほうだから……)
Friends Season1 Episode15(The One with the Stoned Guy)

モニカの Um… hi, there. は、あいさつの形を借りて「ここにもいるんだけど」と存在を思い出させる呼びかけです。フィービーはすぐに I know, you’re a chef. と、相手の立場を分かっていると示します。

続く I thought of you first. の think of は「(人や物を)思い浮かべる、候補として考える」という意味で、first が付くと「真っ先に思い浮かんだ」となります。そのあと But で事情に切り替える組み立てで、「忘れていたわけではない」と先に伝えてから理由を言う順序になっています。

理由の部分の the one who needs a job right now は、the one who ~ で「〜なのはこの人のほうだ」と、対象をはっきり指す言い方です。right now(今すぐ)が添えられ、急ぎの度合いで順番を決めたことが伝わります。最後の so… は言い切らずに終わる形で、「だから、そういうこと」と相手に察してもらう余白を残しています。

このあと、チャンドラーがシェフの話を断ると、フィービーは「ねえ、聞いて」とモニカに話を回します。

「Of course I thought of you.」で、言いにくい理由の前置きをする

モニカとレイチェルの部屋で、モニカはウェンディとの電話で時給を確かめてから受話器を置きます。それを聞いたフィービーが尋ねます。

Phoebe: Ten dollars an hour for what?
(時給10ドルって、何の?)
Monica: I asked a waitress at work to help me out.
(職場のウェイトレスに手伝いを頼んだの。)
Rachel: Waitressing?
(ウェイトレス?)
Friends Season1 Episode15(The One with the Stoned Guy)

help me out は「手を貸す、助けてくれる」という意味の句動詞で、help me よりも「困っているところを補ってもらう」感じが出ます。レイチェルは、モニカの言葉にある waitress を Waitressing? と聞き返しています。この時点でレイチェルの仕事はセントラルパークのウェイトレスで、モニカはこう続けます。

Monica: Well, of course I thought of you.
(もちろん、あなたのことは考えたわよ。)
Monica: But… but…
(でも……でも……)
Rachel: But-but?
(でも、でも?)
Monica: But, you see this night has to go just perfect, you know.
(でもね、この夜は完璧にいかなきゃいけないの、分かるでしょ。)
Friends Season1 Episode15(The One with the Stoned Guy)

Of course I thought of you. は「もちろんあなたのことは考えた」と、相手を候補から外していたわけではないと伝える前置きです。of course が付くことで「当然考えた」という強さが加わります。ただ、そのあとの But… but… で言葉が続かず、レイチェルは But-but? と同じ語を繰り返して続きを促します。相手の言いよどんだ語をそのまま返す聞き方で、「その先は?」と説明を求める働きをしています。

モニカの理由は this night has to go just perfect です。has to go ~ は「(物事が)〜に運ばなければならない」という意味で、事情の重さを先に示してから本題に入る形になっています。

「more of a ~」と「I see.」で、比べる言い方と受け止める一言

モニカはさらに理由を続け、レイチェルが応じます。

Monica: Well, Wendy’s more of a… professional waitress.
(まあ、ウェンディはどっちかっていうと……プロのウェイトレスなのよ。)
Rachel: Oh. I see. And I’ve sort of been maintaining my amateur status so that I can waitress in the Olympics.
(あら、なるほど。私はほら、オリンピックでウェイトレスをするためにアマチュア資格を守ってるところだしね。)
Friends Season1 Episode15(The One with the Stoned Guy)

more of a ~ は「どちらかといえば〜寄りだ」という比較の言い方で、言い切りを少しやわらげる働きがあります。ただし、この形で誰かを「より〜だ」と言うと、その場にいる相手との比較として受け取られることもあります。作中でも、professional という語のすぐあとに、レイチェルの返しが続きます。

レイチェルの I see. は「なるほど」「分かった」と相手の説明を受け止める一言です。そのあとに And を置いて自分の言い分を足し、モニカの professional に対して amateur status(アマチュア資格)という語で応じています。ウェイトレスの仕事を、オリンピックの競技に見立てた言い方です。sort of は「なんとなく、まあ」と言葉をぼかす口語で、現在完了進行形の have been maintaining が「ずっと守ってきた」という継続を表しています。

理由を説明する側の言葉選びと、それを受け取る側の返しが、短いやりとりの中で並んでいます。

まとめ|「あなたのことは考えた」から始める説明

I thought of you first. But ~ や Of course I thought of you. で相手を候補にしていたことを先に伝え、the one who ~ や has to go just perfect で理由を示す流れを見てきました。more of a ~ が比較として響く点まで押さえると、言葉選びの幅が広がります。

声をかける側とかけられなかった側、両方の言葉を追うと『フレンズ』の会話がより立体的に見えてきます。

同じ回のほかのコラムでは、仕事選びや条件の交渉をめぐる英語も取り上げています。

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