海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『フレンズ』シーズン2第15話では、ジョーイの出演契約が延長され、チャンドラーとジョーイの部屋に大きなテレビとリクライニングチェアが2脚やってきます。二人は椅子から立たずに過ごそうと、電話でピザを頼みます。
注文の一言には、サイズの数え方や建物の入口の仕組みなど、アメリカの暮らしが映っています。電話注文、呼び出しブザー、そして家にこもる二人への声かけの順に見ていきます。
「two larges, extra cheese」電話で宅配ピザを頼む
チャンドラーとジョーイは、新しいリクライニングチェアに座ったままテレビを見ています。チャンドラーは椅子から動かずに電話をかけ、ピザを注文します。
Chandler: Uh, two larges, extra cheese on both.
(ええと、Lサイズを2枚、両方チーズ増量で。)
Chandler: But listen, don’t ring the buzzer for 19.
(でもさ、19号室のブザーは鳴らさないでくれ。)
Chandler: Ring 20– Geller/Green. They’ll let you in, okay?
(20号室を鳴らして。ゲラーとグリーン。中に入れてくれるから、いいな?)
Chandler: If you buzz our door, there’s no tip for you.
(うちのブザーを鳴らしたら、チップはなしだぞ。)
Chandler: Okay, thanks.
(よし、どうも。)
Chandler: Pizza’s on the way. I told you we wouldn’t have to get up.
(ピザはもうこっちに向かってる。言っただろ、立たなくて済むって。)
Friends Season2 Episode15(The One Where Ross and Rachel…You Know)
最初の two larges は、large(Lサイズ)をそのまま名詞のように数える形です。ピザの注文では、small・medium・large のようにサイズで選ぶ店が多いと言われ、「Lサイズのピザを2枚」を two large pizzas と言わずに two larges で済ませています。extra cheese は「チーズ増量」、on both は「2枚とも」という意味で、トッピングの指定をまとめて伝えています。
電話を終えたチャンドラーは、ジョーイに Pizza’s on the way. と言います。on the way は「向かっている途中」で、注文が通ってもうすぐ届くことを伝える一言です。宅配ピザを電話で頼む場面は、アメリカのドラマや映画で描かれることがあり、この話のチャンドラーは、サイズとトッピングに続けて、部屋番号とブザーの指示を伝えています。
「ring the buzzer」と「They’ll let you in」建物の入口の仕組み
チャンドラーの注文で目を引くのは、ブザーの指示です。19号室は自分たちの部屋、20号室はモニカとレイチェルの部屋で、Geller/Green は二人の名字です。チャンドラーは配達の人に、自分たちではなく20号室のブザーを鳴らすよう頼んでいます。
ニューヨークなどの集合住宅では、建物の入口に部屋ごとの呼び出しボタンがあり、住人が部屋の中から解錠して来客を通す仕組みが見られます。ただし、建物によって設備はさまざまです。ring the buzzer は「ブザーを鳴らす」、buzz は動詞で「ブザーで呼ぶ」という意味です。They’ll let you in. の let ~ in は「〜を中に入れる」で、ここでは20号室の住人が入口を開けてくれることを指しています。関連して、中から解錠して人を通すことを buzz someone in と言うこともあります。
チャンドラーの there’s no tip for you は、配達の人にチップを渡すことを前提にした条件です。アメリカでは宅配の配達員にもチップを渡す習慣があると言われることが多く、額や渡し方は地域や人によって異なります。チャンドラーは、それを指示を守ってもらうための引き換えにしています。
その後、配達された食べ物を、モニカが抱えて部屋に持ってきます。
Monica: Stop sending food to our apartment.
(うちの部屋に食べ物を届けさせるのはやめて。)
Friends Season2 Episode15(The One Where Ross and Rachel…You Know)
Stop ~ing は「〜するのをやめて」と、くり返される行動に抗議するときの形です。この話では、モニカの部屋にピザの配達が来る場面がもう一度あります。
「Inside good. Outside bad.」家から出ない二人への声かけ
チェアに座ったままの二人の前で、フィービーがテレビの前に立ちます。
Phoebe: You know, you should go outside and be with the three-dimensional people.
(ねえ、外に出て、立体の人たちと過ごしなよ。)
Joey: No. Inside good.
(いやだ。中、いい。)
Joey: Outside bad.
(外、だめ。)
Friends Season2 Episode15(The One Where Ross and Rachel…You Know)
フィービーの you should go outside は、「外に出た方がいい」と相手に勧める形です。the three-dimensional people は「立体の人たち」で、テレビの画面の中の人ではなく、実際に会える人と過ごすように、という軽いからかいになっています。be with ~ は「〜と一緒に過ごす」という意味で、ここでは画面の外にいる人たちと時間を過ごすことを指しています。
ジョーイの Inside good. Outside bad. は、主語も be 動詞も省いた、ごく単純な言い方です。文法をくずした、くだけた返事になっています。英語の会話でも、このように単語を並べただけの返事が、おどけた口調として使われることがあります。
宅配を頼めば部屋から出ずに食事が済む、という暮らし方が、この回の二人の姿を通して描かれています。フィービーの声かけも、そうした二人の様子を受けたものです。
まとめ|注文の一言に暮らしが映る
two larges, extra cheese のような注文の言い方、ring the buzzer や let ~ in で表す建物の入口の仕組み、そして配達とチップの関係を見てきました。短い電話の台詞にも、集合住宅で暮らす人の生活の様子が表れています。
チェアに座り続ける二人の姿を思い出しながら、次回も『フレンズ』と一緒に英語を学んでいきましょう。
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