「Peter could go either way.」に見る、先の読めない見通しを伝える言い方|『ホワイトカラー』S03E16で学ぶ英会話

『White Collar』コラム: 「Peter could go either way.」に見る、先の読めない見通しを伝える言い方|『ホワイトカラー』S03E16で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『ホワイトカラー』シーズン3第16話では、ニールの減刑を審議する聴聞会が始まります。今回は、審問の場面のあとでニールとモジーが聴聞会の見通しを語り合うやり取りから、結果が読めないことを伝える英語表現を取り上げます。

五分五分を表す短い言い回しから、最悪の場合を想定する言い方、悲観的な相手への皮肉まじりの切り返しまで、会話の順に一つずつ見ていきます。

目次

「flip a coin」と「could go either way」で五分五分を伝える

初回の審問の場面が終わると、ニールとモジーが聴聞会の行方を話すやり取りに移ります。審問で言われた言葉をモジーが茶化したあと、手応えを聞かれたニールの答えは一言です。

Neal: Oh, flip a coin.
(まあ、コイン投げだね。)

White Collar Season3 Episode16 (Judgment Day)

flip a coin は「コインを投げる」で、表と裏のどちらが出るかは投げてみるまで分からないことから、「結果は五分五分」「運次第」という答えとして使われます。見込みを数字で示さずに、確率が半々だという感覚だけを伝えられるのが便利なところです。

話題はやがて、ニールの証人リストに並ぶ顔ぶれに移ります。ジョーンズとダイアナについては、トランプの万能札から転じて「予測のつかない人や要素」を指す wild card という語も出てきます。ピーター本人はどうかとモジーに聞かれたニールは、こう答えます。

Neal: Well, considering everything that’s happened — with the treasure, with Keller — Peter could go either way.
(まあ、宝のこととか、ケラーのこととか、いろいろあったからね。ピーターはどっちに転ぶか分からないよ。)

White Collar Season3 Episode16 (Judgment Day)

could go either way は「どちらの方向にも進み得る」、つまり「どちらに転んでもおかしくない」という意味です。可能性を示す助動詞 could と either way(どちらの道でも)が組み合わさり、賛成にも反対にも回り得るという見通しを作っています。前半の considering ~ は「〜を考えると」で、判断の材料を先に並べてから結論を置く形です。

先が読めないことは、ピーターの側からも語られます。ピーターの家を訪ねたニールが、証言で何を言うかもう決めたのかと尋ねると、返事はこうでした。

Peter: What I’m gonna say? Honestly… No. I haven’t.
(俺が何を言うか? 正直なところ……いや、まだ決めてない。)

White Collar Season3 Episode16 (Judgment Day)

問いの中身を What I’m gonna say? と確かめ直し、Honestly(正直なところ)と前置きしてから答えています。現在完了の I haven’t (decided). は「まだ決めていない」で、決断が済んでいない状態を短く伝えられます。

「Worst-case scenario」と、悲観的な相手への返し

証人リストには、クレイマーの名前も挙がっています。見込みへの影響を尋ねるモジーに、ニールは良くなるとは思えないと答えたうえで、次のように続けます。

Neal: Worst-case scenario, he says no, and I stay on the anklet with Peter.
(最悪の場合、彼がノーと言って、僕はピーターのもとでアンクレット生活を続ける。)
Mozzie: Well, behind every worst-case scenario, there’s a worse worst-case scenario.
(まあ、どんな最悪のシナリオの裏にも、さらに悪い最悪のシナリオがあるものだ。)
Neal: Isn’t there a child whose balloon you need to pop somewhere?
(どこかに、君が風船を割ってやらなきゃいけない子どもでもいないのかい?)
Mozzie: Oh. Yeah. Negativity — force of habit.
(おっと。そうだな。悲観は……習慣でね。)

White Collar Season3 Episode16 (Judgment Day)

worst-case scenario は「最悪の場合のシナリオ」という名詞句ですが、ニールのように文頭に置いてカンマで区切ると、「最悪の場合は」という前置きとして働きます。ここでニールが挙げた最悪は、クレイマーが反対してアンクレットをつけたまま今の生活が続くことです。見通しの底を先に示しておく使い方と言えます。

モジーはこの語を受けて、比較級の worse を重ねた a worse worst-case scenario で返します。最悪の下にさらに悪い最悪がある、という言葉遊びで、ニールの見積もりをひっくり返してみせます。

ニールの Isn’t there ~? は否定疑問で、「〜がいるんじゃないの?」と相手に向けた皮肉です。子どもの風船を割るというたとえで、楽しい気分に水を差すモジーをからかっています。それに対するモジーの force of habit は「習慣の力」、つまり「ついいつもの癖で」という意味で、自分の悲観を認める短い返しになっています。

まとめ|五分五分と最悪の場合を伝える英語

flip a coin と could go either way で結果の読めなさを伝え、worst-case scenario で見通しの底を示す言い方を見てきました。悲観を重ねる相手には、皮肉を込めた問いで返す手もあることが分かります。

結果が出る前の会話にこそ、登場人物それぞれの見通しの立て方が表れています。聴聞会の行方は、本編の見どころです。

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