海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『ホワイトカラー』シーズン3第16話では、ニールの減刑を審議する聴聞会で、周囲の人々が次々と証言に立ちます。今回はエリザベスの証言の場面から、単純な Yes だけで終わらせずに「肝心なときは」と条件をひとつ添えて答える英語表現を取り上げます。
前置きして話を始める言い方から、言い過ぎた一言の撤回、証言の締めくくり方まで、発言の順に一つずつ見ていきます。
「Let me first say」で前置きし、関係の土台を語る
聴聞会で証言に立ったエリザベスは、ピーターとニールの関係を語る前に、自分たち夫婦の話から始めます。
Elizabeth: Let me first say that Agent Burke and I have been married for 12 years. It’s a partnership that’s built on respect, admiration, and trust.
(まず申し上げたいのですが、バーク捜査官と私は結婚して12年になります。尊敬と称賛、そして信頼の上に築かれたパートナーシップです。)White Collar Season3 Episode16 (Judgment Day)
Let me first say that ~ は「まず〜と言わせてください」という前置きです。Let me ~ は相手に許可を求める形を借りた言い方で、改まった場で本題の前に大前提を置くときに使われます。夫を Agent Burke と職名で呼んでいるのも、公式の場での証言らしい言葉選びです。
have been married for 12 years は現在完了で、結婚してから今まで12年続いている状態を表します。続く built on ~ は「〜の上に築かれた」で、関係や組織が何を土台にしているかを語るときの定番です。
審査する側から、それが何の関係があるのかと問われると、エリザベスは夫婦の話をこう結びつけます。
Elizabeth: Peter’s relationship with Neal is based on the same elements.
(ピーターとニールの関係は、同じ要素に基づいているんです。)White Collar Season3 Episode16 (Judgment Day)
be based on ~ は「〜に基づいている」で、直前の built on とほぼ同じ内容を別の動詞で言い換えています。the same elements は、先に挙げた尊敬・称賛・信頼の三つを指します。夫婦の話は、二人の関係を説明するための前置きだったことが、ここで分かる構成です。
「When it counts.」で肯定に条件をつける
続けて審査する側は、ご主人はニールを信頼しているのかと尋ねます。
Elizabeth: He does. When it counts.
(ええ、信頼しています。肝心なときには。)White Collar Season3 Episode16 (Judgment Day)
He does. の does は、問いの trusts Neal を繰り返さずに受ける代動詞です。count はここでは「重要である、ものを言う」という意味の自動詞で、when it counts は「それが大事な場面では」となります。肯定のあとに when 節を添えることで、「いつでも無条件に」ではなく「大事なときには確かに」と、肯定の範囲を絞っているのがポイントです。
審査する側がその部分を When it counts? と聞き返すと、エリザベスは、ニールが詐欺師だったことに触れ、相手の姉妹とデートさせたいかは分からない、と冗談めかした一言を足します。続けて Can I take that back?(今のは取り消せますか)と撤回を求めますが、返事は No でした。そこでエリザベスは、こう言い直します。
Elizabeth: Listen — Peter and Neal together, they argue and bicker. But in the end — when it counts — Peter puts up with Neal because he’s worth it.
(聞いてください。ピーターとニールは、一緒にいると口論したり言い合ったりします。でも最後には、肝心なときには、ピーターはニールを大目に見るんです。彼にはその価値があるから。)White Collar Season3 Episode16 (Judgment Day)
argue and bicker で短所を先に認め、But in the end で結論へ戻す構成です。put up with ~ は「〜を我慢する、大目に見る」で、手放しの好意ではなく、欠点ごと引き受けるという響きがあります。最初の答えの when it counts を、ここで自分の言葉として繰り返しているのが印象的です。
単純な Yes で答えない形は、ピーターにも見られます。ニールをかばっているとクレイマーに指摘されたやり取りの中で、ピーターの返事は短いものでした。
Peter: It’s complicated.
(複雑なんだ。)White Collar Season3 Episode16 (Judgment Day)
Yes とも No とも言わず、事情が込み入っていることだけを伝える定番の返しです。
まとめ|条件をひとつ添えて肯定する
Let me first say で前置きし、built on と based on で関係の土台を語り、When it counts で肯定に条件を添える流れを見てきました。条件を一つ加えるだけで、答えに現実味が出ることが分かります。
証言の一言一言には、語る側と二人との距離が表れています。次回も『ホワイトカラー』の会話から、英語の組み立てを見ていきましょう。
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