海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『ホワイトカラー』シーズン3第16話には、問われたことへの答えをニールが後回しにする場面がいくつも出てきます。今回は、今は明かせないことを「あとで話す」と約束して先送りする英語表現を、ニールとモジー、ピーターとの会話から取り上げます。
説明を後回しにする短い一言から、答えを求める切り出し、条件をつけた約束まで、場面の順に一つずつ見ていきます。
「I’ll explain later.」と「Plausible deniability.」で答えを保留する
島へ向かうトラムの中から、ニールはモジーに電話をかけます。どこにいるのか、なぜその島なのかと聞かれたニールの返事がこちらです。
Neal: I’ll explain later. Right now I need you to find us transportation.
(あとで説明するよ。今は、僕たちの移動手段を見つけてほしいんだ。)White Collar Season3 Episode16 (Judgment Day)
I’ll explain later. は「あとで説明する」で、理由を今は語らずに先へ進むための定番の一言です。続く Right now が「今は」を示し、説明よりも先に頼みごとを優先する順序がはっきり伝わります。
島で人物に会ったあと、ニールは合流したピーターと話します。ニールが島で受け取ったものについて、ピーターはこう尋ねます。
Peter: Do I want to know what’s in there?
(中に何が入ってるか、俺は知りたいと思うか?)
Neal: Plausible deniability.
(知らなければ、知らなかったで通せるからね。)White Collar Season3 Episode16 (Judgment Day)
Do I want to know ~? は、答えを聞く前に「それは聞かないほうがいい話か」と自分に問う形の探りです。plausible deniability は「もっともらしく否認できる余地」を指す語で、知らないでいれば、あとで知らなかったと言い張れるという理屈を一語で返しています。
出発を促したあと、ピーターは島で会った人物について切り出します。
Peter: Who is E. Parker?
(E・パーカーって誰だ?)
Neal: I’ve never told anyone this — not even Moz.
(このことは誰にも話したことがないんだ。モジーにさえね。)White Collar Season3 Episode16 (Judgment Day)
I’ve never told anyone this は現在完了の経験用法で、これから打ち明ける話がどれほど特別かを先に示す前置きです。not even ~ は「〜にさえ〜ない」で、いちばん近い相手の名前を挙げて強調しています。ただ、ここでピーターの電話が鳴り、話は途切れます。
「Fine. Don’t tell me.」から「When this is over」の約束へ
ニールが聴聞会で最終陳述を終えたあと、証言に呼ばれる前のピーターがニールに声をかけます。
Peter: You once told me you never lied to me and you never will. So I need to know something.
(お前は前に、俺に嘘をついたことはないし、これからもつかないと言ったな。だから、ひとつ知っておきたいことがある。)White Collar Season3 Episode16 (Judgment Day)
You once told me ~ は、相手が以前に口にした言葉を持ち出して、答える責任を思い出させる切り出しです。そのうえで I need to know something と用件を予告します。
ピーターが尋ねたのは、かつてクレイマーと二人でニールを追った事件で、絵をどうすり替えたのかということでした。ニールは突拍子もない話を返し、答えをはぐらかします。
Peter: Fine. Don’t tell me. I got to go in. That person you saw on Roosevelt Island — who was it?
(わかった。言うな。もう行かないと。島で会ったあの人物、誰だったんだ?)
Neal: When this is over… I’ll tell you everything.
(これが終わったら……全部話すよ。)White Collar Season3 Episode16 (Judgment Day)
Fine. Don’t tell me. は、答えない相手にそれ以上迫らず引き下がる返しです。そのうえでピーターは、島で最初に聞いたのと同じ問いを持ち出しています。
ニールの When this is over は時を表す副詞節で、未来のことでも節の中は現在形の is になります。when を使うと、その時点がいずれ来る前提で話すことになり、if に置き換えると「もし終わったら」と、終わるかどうか自体が不確かな響きになります。I’ll tell you everything の will が約束の意思を示し、打ち明ける時期を区切った先送りになっているのが分かります。この約束の行方は、シーズン最終話の本編で描かれます。
まとめ|答えを先送りするときの英語
I’ll explain later で説明を後回しにし、Plausible deniability で知らせない理由を示し、When this is over で打ち明ける時期を約束する言い方を見てきました。
問いと保留が重なるやり取りから、二人の間に残された話の重さが見えてきます。次回も『ホワイトカラー』の会話を追いながら、英語の呼吸を味わっていきましょう。
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