「I hate to bring this up」に見る、言いにくい話を切り出すときの前置きの英語表現|『モダンファミリー』S02E22で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: 「I hate to bring this up」に見る、言いにくい話を切り出すときの前置きの英語表現|『モダンファミリー』S02E22で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン2第22話では、体調を崩したキャメロンを看病しながら、ミッチェルが今夜予定していたコンサートの話を切り出します。本当は一人でも行きたいという本音を、ミッチェルは遠回しな言葉で包もうとします。

今回はミッチェルの台詞を中心に、同じ回のジェイの一言も交えながら、言いにくい話を切り出すときの前置きと、後ろめたい本音を打ち明けるときの英語表現を見ていきます。

目次

「I hate to ~, but」で言いにくい話を切り出す

キャメロンは具合が悪いと言い、今夜はコンサートがあるのにと口にします。ミッチェルはくず入れを近くに寄せようかと気づかい、キャメロンは看病してくれることに礼を言います。そのあとミッチェルが切り出したのが次の話です。

Mitchell: So, uh, Cam, you know, I hate to bring this up but what are we gonna do about that concert?
(で、その、キャム、こんな話を持ち出すのは気が引けるんだけど、あのコンサートどうする?)

Cameron: What do you mean?
(どういう意味?)

Mitchell: Well, we were both looking forward to going.
(ほら、2人とも行くのを楽しみにしてたじゃない。)

Mitchell: You were looking forward to going.
(君は楽しみにしてた。)

Mitchell: I was really looking forward to going.
(僕はすごく楽しみにしてた。)

Modern Family Season2 Episode22 (Good Cop Bad Dog)

I hate to bring this up, but ~ は「こんな話を持ち出すのは気が進まないけれど」と断ってから本題に入る前置きです。bring up は「話題に出す」という意味の句動詞で、I hate to を付けると、相手にとって歓迎されない話だと自覚していることを先に示せます。ミッチェルはその前に So, uh と you know を重ねており、切り出しにくさが台詞の上にも表れています。

続く3つの文は、we から you、そして I へと主語が移っていきます。「2人とも」から始めた話が「僕はすごく」で終わる流れで、本当に行きたいのは誰なのかが言い直しのたびに見えてくるという場面です。

同じ前置きは、ジェイの家でも出てきます。ギレルモが事業案を説明している最中、ジェイが口をはさみます。

Jay: Listen, I hate to interrupt your big pitch but your dog is chewing my pillow.
(なあ、お前の大事な売り込みを邪魔したくはないが、お前の犬が俺のクッションをかじってるぞ。)

Guillermo: This is fantastic.
(これは素晴らしい。)

Jay: It’s not fantastic for my pillow.
(俺のクッションにとっちゃ素晴らしくないがな。)

Modern Family Season2 Episode22 (Good Cop Bad Dog)

I hate to interrupt ~, but は、相手の話を遮る前に置く前置きです。pitch は売り込みの説明のことで、big を付けて相手の大事な場面だと認めたうえで遮っています。ギレルモが実演の好機として喜ぶのに対し、ジェイは同じ fantastic を使って返しています。

「Are you hinting that ~?」で遠回しな話を問い返す

ミッチェルはチケットを無駄にしたくないと言い、いくつかの案を並べます。それを聞いていたキャメロンが問い返します。

Cameron: Mitchell, are you hinting that you want to go to that concert without me?
(ミッチェル、僕抜きでコンサートに行きたいってほのめかしてるの?)

Mitchell: What? No.
(え? まさか。)

Mitchell: No.
(違うよ。)

Mitchell: Not in a million years, but that’s very sweet of you to offer.
(絶対にありえないよ。でも、そう申し出てくれるなんてすごく優しいね。)

Cameron: I didn’t offer.
(申し出てないけど。)

Mitchell: Oh, really? ‘Cause that just seems like something that you would say.
(あれ、そう? 君なら言いそうなことだと思ったんだけど。)

Modern Family Season2 Episode22 (Good Cop Bad Dog)

Are you hinting that ~? は「〜とほのめかしているの?」と、相手の遠回しな言い方の中身を言葉にして確かめる聞き方です。hint は「ほのめかす、それとなく言う」という意味の動詞で、はっきり言われていないことを指摘するときに使われます。

ミッチェルは否定を重ねた直後に that’s very sweet of you to offer と続けます。It’s sweet of you to ~ は「〜してくれるなんて優しいね」と相手の申し出に礼を言う形ですが、ここではキャメロンが何も申し出ていないのに、申し出があったことにしようとしています。キャメロンの I didn’t offer. は、その前提を一言で打ち消す返事になっています。なお、Not in a million years は同じ回のフレーズ記事で扱っている表現です。

「Does it make me a horrible person?」で本音の前に予防線を張る

ミッチェルは、ルークとマニーを連れてゴーカートに来ているクレアに、この件を相談します。

Mitchell: Does it make me a horrible person? I kind of want to go without him.
(僕ってひどい人間かな? ちょっと彼抜きで行きたいんだよね。)

Claire: Well, how sick is he?
(で、彼はどのくらい具合が悪いの?)

Mitchell: I don’t know.
(分からないよ。)

Mitchell: He’s sick.
(具合は悪いよ。)

Modern Family Season2 Episode22 (Good Cop Bad Dog)

Does it make me a horrible person? は、後ろめたい本音を口にする前に「こう思う自分はひどいだろうか」と先に聞いておく言い方です。答えを求めるというより、相手の反応をやわらげる予防線として働きます。続く I kind of want to ~ の kind of も「ちょっと」と本音の角を落とす働きをしています。

クレアは責めるのではなく、どのくらい具合が悪いのかを確かめる質問で返しています。ミッチェルの答えは I don’t know. と He’s sick. の2文だけで、具合の程度をはっきりさせないまま話が進みます。

話の終盤、出かけようとしたところをキャメロンに見とがめられたミッチェルは、I have no defense.(弁解の余地はない)、I’ve been very selfish と、自分が身勝手だったことを認めます。前置きで包んでいた本音を、最後は包まずに言葉にする流れになっています。

まとめ|前置きで伝わる言いにくさ

I hate to bring this up, but や I hate to interrupt ~, but で気が進まないことを示し、Are you hinting that ~? で遠回しな話を確かめ、Does it make me a horrible person? で予防線を張る。前置きの言葉から、言いにくい話の切り出し方が見えてきます。

ミッチェルとキャメロンの夜がどうなるのか、『モダンファミリー』を観ながら確かめてみましょう。

同じエピソードのほかのコラムやフレーズ記事もあわせて読むと、この回の英語がより立体的に見えてきます。

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