「No. But let’s review what is.」に見る、相手の言葉を省略形で受けて切り返す返し|『ホワイトカラー』S03E12で学ぶ英会話

『White Collar』コラム: 「No. But let's review what is.」に見る、相手の言葉を省略形で受けて切り返す返し|『ホワイトカラー』S03E12で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回は『ホワイトカラー』シーズン3第12話の冒頭、コーヒーとヤンキースのチケットを持ってきたニールと、その狙いを見抜いたピーターの朝のやり取りを取り上げます。ピーターの短い返事の多くが、相手の文をすべて言い直さず、必要な一部だけを引き取る省略形になっているのが特徴です。

何が省かれ、何が残っているのかを確かめながら、切り返しの組み立てを順に見ていきます。

目次

「what is」「we do」で、相手の文の続きを引き取る

手土産を差し出したニールは、機嫌を取り直そうとしているのだとピーターに言い当てられます。そこでニールが開き直って聞き返すと、ピーターはこう答えます。

Neal: Is that a crime?
(それって罪なの?)
Peter: No. But let’s review what is.
(いや。だが、何が罪なのかをおさらいしようか。)

White Collar Season3 Episode12 (Upper West Side Story)

ピーターの what is の後ろには、ニールが使った a crime が省かれています。補うと let’s review what is a crime となり、「機嫌取りは罪ではない。では何が罪か確かめよう」という意味になります。相手の問いの語をそのまま受け皿にして、話題の向きを相手自身の行いへ移しているのが、この返しの仕組みです。

No で一度は相手の言い分を認めてから But で切り返すため、頭ごなしの否定にもなっていません。review は「見直す、おさらいする」という動詞で、let’s review と誘いの形にすることで、相手をそのおさらいに付き合わせる言い方になっているのも見どころです。

ピーターがニールのこれまでの行いを並べ始めると、ニールは止めに入ります。

Neal: We don’t have to do this.
(こんな話、しなくてもいいだろ。)
Peter: Oh, but we do.
(いや、するんだよ。)

White Collar Season3 Episode12 (Upper West Side Story)

Oh, but we do. の do は、ニールの文の have to do this をまとめて受ける代動詞です。否定文の don’t have to に対して、肯定の do だけを強く置き直すことで、「しなくていい」を「する必要がある」へ一語でひっくり返しています。主語の we もニールの文からそのまま借りており、付け足した語は Oh と but だけという、ごく短い返しと言えます。

「You should be.」「And you’re not?」で、感情の言葉を受け流さない

並べ立てを続けたピーターが、それが一番ひどい話ではないと付け加えたところで、ニールは謝ります。

Peter: But that’s not the worst of it.
(だが、一番ひどいのはそこじゃない。)
Neal: Look, Peter, I’m sorry. Okay?
(ねえピーター、悪かったよ。いいだろ?)
Peter: You should be.
(悪いと思って当然だ。)

White Collar Season3 Episode12 (Upper West Side Story)

You should be. の後ろには sorry が省かれています。謝罪に対して「いいよ」とも「気にするな」とも言わず、「当然そう思うべきだ」と受け止めるだけの返事です。このあとニールがエリザベスの様子を尋ねますが、ピーターはここでは話したくないと返し、本当に機嫌を取り直したいのかと確かめてから、話を仕事へ戻します。

Peter: Do you really want to get back on my good side?
(本当に俺の機嫌を取り直したいのか?)
Neal: Yes.
(うん。)
Peter: Then I suggest we dig into the Mortenson real-estate scam.
(だったら、モーテンソンの不動産詐欺の件を掘り下げるのがいいぞ。)

White Collar Season3 Episode12 (Upper West Side Story)

ニールの Yes. は、ピーターの問いの中身を一語で肯定した答えです。Then は「それなら」と相手の答えを受けて次の一手を示す接続の語で、get back on my good side(機嫌を取り直す)を望むなら、まずこの事件に取り組もうという筋道が一続きになっています。

同じ仕組みは、話の後半のニールとモジーの会話にも出てきます。ピーターがまだ結論を出していないという話のあと、モジーが気晴らしも欲しいと言うと、ニールはこう指摘します。

Neal: You’re worried about Peter.
(ピーターのことが心配なんだね。)
Mozzie: And you’re not?
(君は違うのか?)

White Collar Season3 Episode12 (Upper West Side Story)

And you’re not? は you’re not worried about Peter の後半を省いた形で、向けられた指摘をそのまま相手に返しています。

まとめ|省略形で受けると、返事が短く鋭くなる

what is、we do、You should be、And you’re not? は、どれも相手の文の一部を省いて引き取る返しでした。省かれた語を補って読むと、切り返しの向きがはっきり見えてきます。

次回も『ホワイトカラー』の会話から、英語の組み立てを見ていきましょう。

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