海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『フレンズ』シーズン3第21話では、フィービーがピートとの約束で、モニカに言えない秘密を抱えます。言いたいのに言えないフィービーと、質問を重ねて中身を探ろうとするモニカのやりとりが、場面をまたいで続きます。
「〜に関係ある?」と「〜が絡んでる?」は、日本語でも似た聞き方です。英語の have to do with と involve の違いを中心に、口止めから当てっこまでの英語を順に見ていきます。
「Can you promise me that you won’t tell her?」口止めを頼み、約束する
ダイナーで、フィービーはピートに、旅先で出会ったという女性は作り話ではないかと言います。ピートは「鋭いね」と返し、こう頼みます。
Pete: Can you promise me that you won’t tell her?
(彼女には言わないって、約束してくれる?)
Phoebe: Absolutely. Oh, I promise. Tell her what?
(もちろん。うん、約束する。……彼女に何を言うんだっけ?)
Pete: Thanks a lot.
(本当にありがとう。)
Phoebe: No, I’m serious. I’m intuitive, but my memory sucks.
(ううん、本気で言ってるの。勘はいいけど、記憶力はひどいのよ。)
Friends Season3 Episode21(The One with a Chick. and a Duck.)
Can you promise me that you won’t ~? は「〜しないと約束してくれる?」と口止めを頼む形です。that 以下に、約束してほしい内容をそのまま入れます。答えの I promise. は「約束する」の短い言い方で、前の Absolutely.(もちろん)が引き受ける気持ちを強めています。
Tell her what? は、「彼女に何を言うって?」と聞き返す形です。秘密を守る側が「何のこと?」ととぼけるときにも使える形ですが、フィービーは続けて I’m serious.(本気で言ってる)と言い、記憶力がひどいと説明します。ピートの Thanks a lot. のあとに、フィービーが、とぼけたのではなく本気だと言い張る流れになっています。sucks は「ひどい」を意味するくだけた言い方なので、使う相手と場面を選ぶ語です。
「I promised I wouldn’t tell」言いたいのに言えないとき
場面がカフェのセントラルパークに移ります。今夜ピートと店を見に行くと話すモニカに、フィービーは話さなきゃいけないことがあると切り出し、こう続けます。
Phoebe: Well, I can’t tell you.
(うーん、でも話せないの。)
Monica: Okay, but wouldn’t it be easier if you had to tell me something that you could tell me?
(そう。でも、話さなきゃいけないことが、話せることだったら楽じゃない?)
Phoebe: Well, sure, in a perfect world. But, no I promised I wouldn’t tell and I swore to all my gods.
(まあね、理想の世界ならね。でもだめ、言わないって約束したし、私の神様みんなに誓ったの。)
Monica: Okay. Does it have to do with Ross and Rachel?
(わかった。ロスとレイチェルに関係あること?)
Friends Season3 Episode21(The One with a Chick. and a Duck.)
「話さなきゃいけないことがある」と切り出したあとに I can’t tell you.(話せない)と続けることで、フィービーは秘密があること自体は伝えてしまっています。モニカの wouldn’t it be easier if ~? は「〜だったら楽じゃない?」と、仮定の形で切り返しています。
フィービーの in a perfect world は「理想の世界なら」という意味で、「そうできればいいけれど現実は違う」と返すときに使えます。I promised I wouldn’t tell は、promise のあとの will が過去形の would になった形で、「言わないと約束した」と、話せない理由を伝えます。
モニカはそこで質問に切り替え、ロスとレイチェル、続いてジョーイの名前を挙げて Does it have to do with ~? と聞きます。フィービーの答えはどれも「いいえ」です。
「Does it involve ~?」で中身に近づいていく
別の場面でも、モニカはカフェで聞き出そうとしています。今度は Does it involve ~? の形です。
Monica: Does it involve clogs?
(それって木靴が絡んでる?)
Phoebe: Wait, wait, clogs or claws?
(待って待って、木靴? それとも爪?)
Monica: Clogs.
(木靴。)
Friends Season3 Episode21(The One with a Chick. and a Duck.)
have to do with ~ は「〜と関係がある」と、つながりがあるかどうかを広く尋ねます。
involve ~ は「〜を含む」「〜が絡む」で、その出来事の中に何が入っているかを尋ねる響きがあると説明されることが多い語です。モニカは最初の場面では人の名前に have to do with を使い、この場面では旅行や木靴といった物事に involve を使っています。そのあとは人の名前にも involve を使っていて、作中では二つの言い方がほぼ同じように使われていることも分かります。clogs(木靴)と claws(爪)は音の近い語で、フィービーはどちらかを聞き返しています。
| 言い方 | 意味 | 作中で挙がったもの |
|---|---|---|
| Does it have to do with ~? | 〜に関係ある? | ロスとレイチェル、ジョーイ |
| Does it involve ~? | 〜が絡んでる? | 旅行、木靴、爪 |
| So it doesn’t involve ~? | 〜は絡んでないのね? | ロス、レイチェル、チャンドラー、ジョーイ |
| What about ~? | 〜はどう? | ピート |
候補を消していったモニカは、最後にピートの名前を出します。
Monica: Okay, so it doesn’t involve Ross or Rachel or Chandler or Joey? Well, what about Pete?
(じゃあ、ロスでもレイチェルでもチャンドラーでもジョーイでもないのね? なら、ピートは?)
Phoebe: No!
(違う!)
Monica: What about Pete?
(ピートがどうしたの?)
Phoebe: I don’t know.
(知らない。)
Friends Season3 Episode21(The One with a Chick. and a Duck.)
So it doesn’t involve ~? は、それまでの答えをまとめて確かめる形です。What about ~? は「〜はどう?」と候補を一つ挙げる形で、2回目の What about Pete? では「ピートがどうしたの?」と中身を尋ねる問いになっています。
Monica: Great. Phoebe, would you just tell me?
(もう。フィービー、いいから話してくれない?)
Phoebe: I can’t!
(無理!)
Monica: I got to go.
(もう行かなきゃ。)
Phoebe: You’re so close. No!
(すごく惜しいの。違う!)
Friends Season3 Episode21(The One with a Chick. and a Duck.)
You’re so close. は「すごく近い」、つまり当てる側に「惜しい」と伝える言い方です。すぐあとに No! と打ち消すところに、言いたいのに言えないフィービーの立場が表れています。
まとめ|秘密をめぐる口止めと質問の英語
Can you promise me that you won’t ~? で口止めを頼み、I promised I wouldn’t tell で話せない理由を伝え、Does it have to do with ~? と Does it involve ~? で中身に近づく流れを見てきました。
二人の当てっこからは、聞く側と隠す側、それぞれの英語が見えてきます。
この回のほかのコラムやフレーズ記事でも、モニカとピートの場面などを別の角度から取り上げています。


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