海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『メンタリスト』シーズン3第10話には、ジェーンが、かつての上司にあたる人物と再会する場面があります。連れの女性の話、お礼の切り出し、立ち去る前の頼みごとと、会話の中に改まった英語表現が並んでいます。
お礼と謝罪を、くだけすぎず丁寧に伝えるための言い回しを、convey と extend という動詞の使い方に注目しながら、この会話から順に見ていきます。
「I hope you don’t mind I brought May along.」連れを紹介するときの前置き
再会の場には、ジェーンのかつての上司にあたる人物のほかに、もう一人の女性が同席しています。二人で話す流れになったところで、その女性を連れてきたことについてのやり取りが交わされます。
— I hope you don’t mind I brought May along.
(メイを連れてきたが、構わなかったかな。)
— Uh, you know, what’s her story?
(えーと、彼女はどういう人なんだ?)
— Oh, come on. Ask her yourself.
(おいおい。本人に聞けばいいだろう。)
The Mentalist Season3 Episode10 (Jolly Red Elf)
I hope you don’t mind ~. は、「〜でも構わないといいのですが」と、相手の都合を気づかう前置きです。mind は「嫌がる、気にする」で、don’t mind は「気にしない」という意味になります。along は「一緒に」で、bring ~ along で「〜を連れてくる」という形です。連れが増えたことを先に断っておくときに、日常でも使われることの多い形です。
聞き返しの what’s her story? は、直訳すれば「彼女の話は?」で、どんな人物なのかを尋ねる口語です。story は物語ではなく、経歴や事情を指しています。それに対する Ask her yourself. は、yourself で「本人に直接」という意味を強め、質問を本人に回す返しです。Oh, come on. は、相手の言い分を軽くいなすときに使う前置きです。
「I’d like to convey my gratitude.」お礼を改まって伝える
場面は続き、お礼の言葉を切り出す側と、それに応じる側のやり取りになります。
— Listen, I’d, uh… I’d like to convey my gratitude.
(聞いてくれ、その……感謝を伝えたい。)
— Easy, cowboy. You just met her.
(まあ落ち着け。会ったばかりだろう。)
— I’m not talking about that.
(そのことじゃない。)
— What you said about that fish.
(あの魚の話のことだ。)
— You opened my eyes to some ugly truths that I’ve been avoiding.
(君のおかげで、避けてきた不愉快な真実に目が開いた。)
The Mentalist Season3 Episode10 (Jolly Red Elf)
I’d like to convey my gratitude. の I’d like to ~ は、「〜したいのですが」と控えめに切り出す形です。convey は「伝える」、gratitude は「感謝の気持ち」を表す名詞です。Thank you. が感謝の言葉そのものなのに対して、convey my gratitude は「感謝を伝える」という動作を言葉にしています。改まった場面で使われることもある、硬めの表現です。
そこに入る Easy, cowboy. は、勢いづいた相手を落ち着かせるくだけた呼びかけです。You just met her. と、会ったばかりの相手の話に引きつけた、茶化すようにも読める返しが続きます。
切り出した側は、I’m not talking about that. と、そのことではないと言い直します。What you said about that fish. と、前の場面での魚の話に触れ、お礼の中身が示されます。You opened my eyes to ~ は、「〜に目を開かせてくれた」という言い方で、ugly truths は「見たくない現実」に近い意味です。that I’ve been avoiding で、避け続けてきたものだったと添えています。お礼の言葉に、何に感謝しているのかを続ける形です。
「Could you extend my apologies to May?」謝意を人づてに伝える
立ち去る前に、頼みごとが出ます。
— You need anything else, let me know.
(ほかに必要なことがあれば、知らせてくれ。)
— I will. I have to go. Uh, could you do me a favor?
(そうする。もう行かなくては。えーと、頼みを一つ聞いてもらえるか?)
— Could you extend my apologies to May?
(メイに、私の謝罪を伝えてもらえないか?)
— Perhaps you’ll sit with her and have some lunch?
(よければ彼女と一緒に座って、昼食でもどうだろう?)
— I can do that, I think.
(それはできると思う。)
The Mentalist Season3 Episode10 (Jolly Red Elf)
Could you do me a favor? は、「お願いを聞いてもらえますか」と、頼みごとの前に置いて使われることもある切り出しです。favor は「親切な行為」で、頼む中身はこの後ろに続けます。
その中身が extend my apologies to ~ です。extend は「差し出す、広げる」で、手や好意を相手に差し出すときにも使われる動詞です。apologies と複数形で見られる点も、この表現の特徴です。convey my gratitude が「感謝を伝える」動作を言葉にしていたのと同じで、こちらは「謝意を差し出す」動作を言葉にしています。ここでは立ち去る前に、その謝意を相手に託す形になっています。
頼みごとには、Perhaps you’ll ~? という提案が続きます。「〜してはどうでしょう」と控えめに勧める形です。最後の I can do that, I think. は、承諾に I think を付けて、少し含みを残しています。Thank you. や I’m sorry. で済む場面でも、動詞を選び替えると、丁寧さの度合いが変わります。
まとめ|お礼と謝意を改まって伝える英語
I hope you don’t mind ~ で前置きし、convey my gratitude でお礼を伝え、extend my apologies で謝意を託す流れを見てきました。どれも Thank you. や I’m sorry. より硬い、改まった言い方です。
感謝の中身を続ける形に注目して観ると、短い会話の運びが見えてきます。次回も『メンタリスト』と一緒に英語を学んでいきましょう。
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