海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『BONES』シーズン5エピソード16は、ブースとブレナンが「本当の最初の事件」をスイーツに語る回想の回です。今回は、2004年当時の回想に出てくるエレベーターの場面を起点に、乗り降りのマナーと、その場で交わされる英語を紹介します。
毎日のように使うエレベーターにも、言葉にされない決まりごとがあります。劇中のちょっとした衝突から、その決まりごとが見えてくるのが面白いところです。
「降りる人が先」を言葉にしたブレナン
2004年の回想の場面です。当時ニューヨークの検視官だったカムは、FBI本部でブースに資料を渡し終え、帰ろうとエレベーターに乗り込みます。その瞬間、中から降りてきたブレナンと正面からぶつかってしまいます。
Cam: Oh, I’m sorry.
(あら、ごめんなさい。)Brennan: Traditionally, people disembark the elevator before reloading.
(慣習として、乗り込む前に、まず中の人が降りるものよ。)Cam: I’m gonna take that as an acceptance of my apology.
(今のは、謝罪を受け入れてくれたってことにしておくわ。)Brennan: But it wasn’t an acceptance. It was an observation of social mores.
(受け入れたわけじゃないわ。社会の慣習を観察して述べただけよ。)BONES Season5 Episode16 (The Parts in the Sum of the Whole)
ブレナンが口にしたのは、「降りる人が先、乗る人はその後」という乗り降りの順番です。disembarkはもともと船や飛行機から降りるときに使う硬い語で、日常会話ではget off the elevatorやget out of the elevatorと言うのが一般的とされています。荷物を積み直すときのようなreloadを人に使っているのも、人類学者として人の行動を観察しているブレナンらしい言い方です。
カムのI’m gonna take that as …は「〜と受け取っておくわ」という言い方で、相手の言葉を都合よく解釈して場を収める軽いユーモアになっています。ところがブレナンは、それを文字どおり否定して言い直します。当時はまだ初対面に近い二人の、かみ合わなさが伝わってきます。
扉の前では、降りる人の通り道をあけるために、扉の脇に寄って待つのがよいとされています。日本でもおなじみの考え方ですが、英語圏でもこの順番は広く共有されているマナーと言えます。ただし、混み具合や建物によって実際の動き方は変わるため、周りの様子に合わせるのが無難です。
閉まりかけた扉を止める、呼び止める
同じ回想の少し前には、ブースとカムがFBI本部のエレベーターで顔を合わせる場面があります。話を終えたカムがエレベーターに戻ると、ブースは後を追い、閉まりかけた扉を止めます。
Booth: Hey, hey, hey, hey.
(おい、ちょっと待った。)BONES Season5 Episode16 (The Parts in the Sum of the Whole)
そのあとブースは、カムが話していたある研究者の名前を聞き出します。
Booth: What’s that scientist’s name?
(その科学者の名前は?)BONES Season5 Episode16 (The Parts in the Sum of the Whole)
扉を止めて人を待つのは、エレベーターでよく見かける気づかいの一つです。一般には、駆け込んでくる人のために開ボタンを押して待つのが親切とされる一方で、閉まりかけた扉に手や体を差し入れるのは危ないので避けるよう呼びかけられることも多くあります。どこまで待つかは地域や場面によって感覚が分かれます。
エレベーターの中でよく交わされる短い英語をまとめておきます。
| 場面 | 英語 | 意味 |
|---|---|---|
| 待ってほしいとき | Hold the door, please! | 扉を押さえてください |
| 行き先を確かめるとき | Going up? / Going down? | 上に行きますか?/下に行きますか? |
| ボタンを頼むとき | Could you press five, please? | 5階を押してもらえますか? |
| 降りたいとき | Excuse me, this is my floor. | すみません、ここで降ります |
短い決まり文句ばかりなので、ひと言そえるだけで乗り合わせた人との空気がやわらぎやすくなります。
まとめ|小さな箱の中のマナーと英語
降りる人を先に通す順番、扉の脇で待つ立ち位置、開ボタンで人を待つ気づかいと、エレベーターには言葉にされないマナーがいくつもあります。get offやHold the doorといった短い英語を知っておくと、その場での振る舞いもぐっと落ち着いたものになることが分かります。
2004年のカムとブレナンの小さな衝突を思い出しながら、『BONES』の世界をこれからも楽しんでいきましょう。
この回の別のコラムでは、名乗り方や紹介の仕方、仕事を頼む理由の伝え方も扱っています。


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