頼んだ作業員の手が止まっているとき、仕事をうながす英語|『モダンファミリー』S11E16で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: 頼んだ作業員の手が止まっているとき、仕事をうながす英語|『モダンファミリー』S11E16で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン11第16話では、ミッチェルとキャメロンの引っ越しの日、作業員たちがなかなか動いてくれません。その様子を見たグロリアが、声をかける役を買って出ます。

お金を払って頼んだ相手に「そろそろ手を動かして」と伝えるのは、どの言語でも気をつかう場面です。引き受ける一言から、催促、言い分への返し方まで、グロリアの言葉を3つの場面に分けて見ていきます。

目次

「I’ll handle them」:声をかける役を引き受ける

荷物を運び出すはずの家で、ミッチェルが外の様子に気づきます。

Mitchell: And… And why are the movers just sitting out there?
(そ……それに、なんで業者の人たち、外で座ってるだけなんだ?)
Gloria: Don’t worry about them. I’ll handle them.
(あの人たちのことは心配しないで。私がなんとかするわ。)
Gloria: I used to be a mover.
(私、前は引っ越し屋をやってたのよ。)
Modern Family Season11 Episode16 (I’m Going to Miss This)

movers は引っ越し業者、またはその作業員を指す言葉です。ミッチェルの just sitting out there の just は「ただ〜しているだけ」で、本来するべき作業をしていないことへの不満がにじみます。

グロリアの Don’t worry about them. は「あの人たちのことは気にしないで」と、相手の心配を引き取る一言です。続く I’ll handle them. の handle は「対処する」「うまくさばく」という意味で、人を目的語にすると「その人たちの相手は自分がする」という宣言になります。職場で I’ll handle it. と言えば「その件は私が引き受けます」という申し出になります。

I used to be ~ は「以前は〜だった」と過去の経歴を示す形です。グロリアは、自分が前に引っ越し業者をしていたと言い、声をかける資格があることを先に示しています。経歴を添えると、「任せて」という言葉に説得力が加わります。

「We’re paying you by the hour」:時間給を根拠にうながす

グロリアは作業員たちに向かって、こう声を上げます。

Gloria: We’re paying you by the hour!
(時間給で払ってるのよ!)
Man: We’re on a coffee break, lady.
(コーヒー休憩中なんだよ、ねえさん。)
Modern Family Season11 Episode16 (I’m Going to Miss This)

by the hour は「1時間単位で」という意味で、pay ~ by the hour で「時間給で払う」になります。グロリアは、休んでいる時間にもお金がかかっていることを根拠に、手を動かしてほしいと伝えています。料金のしくみを持ち出すことで、ただの文句ではなく筋の通った催促になっています。

作業員の We’re on a coffee break. は「休憩中だ」という言い分です。be on a break は「休憩中である」を表す基本の形で、coffee break は仕事の合間の短い休憩を指します。呼びかけの lady は、知らない女性に向けるとぶっきらぼうに響くことがあり、ここでもけんか腰の空気を作っています。

ただし、グロリアの言い方はかなり強い部類です。実際に業者へ声をかけるなら、Is everything okay? We’re on a tight schedule today.(何か問題でも? 今日は予定が詰まっているんです)のように、状況を尋ねる形から入るほうが角が立ちにくいと言えます。

「Don’t give me that」:言い分をはねつける

休憩中だと言われても、グロリアは引き下がりません。

Gloria: Oh, don’t give me that.
(あら、そんな言い訳は通らないわよ。)
Gloria: I used to do your job.
(私もその仕事をしてたんだから。)
Gloria: And this attitude, this is why people hate movers.
(それにその態度、だから引っ越し屋は嫌われるのよ。)
Modern Family Season11 Episode16 (I’m Going to Miss This)

Don’t give me that. は直訳すると「それを私によこさないで」ですが、「そんな言い訳は聞きたくない」と相手の言い分をはねつける決まった言い方です。言い訳や見え透いた説明に対して使われ、かなりきっぱりした響きになります。

I used to do your job. は、先ほどの I used to be a mover. を相手に向けて言い直した形です。「あなたの仕事は私もやっていた」と言うことで、休憩の言い分が通用しないことを示しています。this attitude は「その態度」で、作業の遅さよりも向き合い方そのものを問題にしています。

Man: Whoa! You think you can do better?
(おっと! じゃあ、あんたならもっとうまくやれるってのか?)
Modern Family Season11 Episode16 (I’m Going to Miss This)

注意された作業員は You think you can do better? と返します。「それなら自分でやってみろ」という反発の決まり文句で、グロリアは自分ならできると言い返します。Whoa! は「おっと」「ちょっと待て」と、思いがけないことを言われて身構える声です。You think ~? の形は、相手の自信を疑ってみせる問いかけとして使われます。仕事ぶりを指摘すると、こうした言葉が返ってくることもあると分かる場面です。

まとめ|引き受けて、うながして、はねつける英語

I’ll handle them で声をかける役を引き受け、We’re paying you by the hour で催促し、Don’t give me that で言い分をはねつける流れを見てきました。強い言い方と穏やかな言い方の両方を知っておくと、場面に合わせて選べます。

グロリアの迫力あるやりとりを観ながら、頼んだ相手への声のかけ方を英語で確かめてみるのも一つの楽しみ方です。

この回のほかのコラムでは、住み慣れた家に別れを告げる英語や、勝負を受けて立つ・降りる英語も紹介しています。

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