海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『メンタリスト』シーズン6第3話には、結婚式の話題から、昔の夢が打ち明けられる会話が出てきます。別の使い道を持ち出す言い方、昔の思いを切り出す言い方、今の目で振り返る言い方が、短いやりとりの中に並んでいます。
三つの表現が、それぞれどう働いているのか、聞き返しの言葉は何を受けているのか、そして過去と今の対比はどこに表れているのかを、会話の流れに沿って順番に整理します。
「I can think of better ways to spend good money」別の使い道を持ち出す言い方
会話の中で、結婚式についての感想と、それに対する一言が交わされます。
— Well, it’s gonna be a beautiful wedding.
(まあ、きっと素晴らしい結婚式になるでしょうね。)
— Eh, I can think of better ways to spend good money.
(うーん、そのお金なら、もっといい使い道が思いつくけれど。)
The Mentalist Season6 Episode3 (Wedding in Red)
最初の it’s gonna be ~ は、it is going to be ~ の話し言葉の形です。gonna は、会話の中で going to が縮んだ言い方として使われます。beautiful wedding は、素晴らしい結婚式、という感想を述べています。この発言が、誰の結婚式を指しているのかは、引用した範囲では示されていません。
それに対する発言の Eh, は、ためらいや気乗りしなさを示すときに使われることのある短い声です。次の I can think of ~ は、「〜なら思いつく」という意味で、ここでは better ways to spend good money が続きます。good money は「それなりにまとまったお金」、better ways to spend ~ は「〜をもっとよく使う方法」です。結婚式に使うお金とは別の使い道を、遠回しに持ち出しています。
この発言は、はっきりした反対ではなく、別の案があると匂わせる形です。続きを聞き返す余地も残っています。
続く発言は、その続きをうながすものです。
— Oh, yeah? Like what? A new leather sectional?
(へえ、そう? たとえば何? 新しい革のソファとか?)
— No.
(違う。)
— Okay, how’d you guess?
(まあ、どうして分かったの?)
The Mentalist Season6 Episode3 (Wedding in Red)
Oh, yeah? は、相手の言葉に興味を示して、先をうながす相づちです。Like what? は「たとえば何?」と具体例を求める形で、続く A new leather sectional? は、具体例を自分から挙げて確かめています。sectional は、組み合わせて使うソファを指す語です。
その次の No. は、短い否定です。続く発言は Okay, how’d you guess? で、how’d you guess? は how did you guess? の短縮です。台詞の順に読むと、No. のあとに、どうして分かったのかをたずねる言葉が続いています。
「I used to dream about ~」昔の思いを打ち明ける形
会話は、昔の思いを切り出す発言に移ります。
— I used to dream about having a Cinderella wedding.
(昔は、シンデレラのような結婚式を夢見ていた。)
— You did? You never said anything.
(そうなの? 今まで何も言っていなかったよね。)
The Mentalist Season6 Episode3 (Wedding in Red)
used to ~ は、「以前は〜していた」という意味です。今はそうではない、という対比が含まれます。dream about ~ing は「〜することを夢に見る」という形で、ここでは having a Cinderella wedding が続きます。Cinderella wedding は、ここでは台詞の中の言葉として読まれ、童話に出てくるような結婚式を思わせる表現として使われています。
used to は、過去の状態や習慣を表す形です。dream about ~ は、まだ実現していない思いを描くときに使われる形です。used to dream about ~ と並べると、昔の思いを打ち明ける形になります。
聞き返しの You did? は、直前の I used to ~ を did で受けた形です。同じ動詞を繰り返さずに、did で受けるのは、英語の会話で見られる短い返し方の一つです。続く You never said anything. は、never を使って、これまで一度も口にされていなかった点を指摘しています。
「I suppose it all seems silly now」今の目で振り返る言い方
最後は、打ち明けた内容を振り返る発言です。
— Ah. It was a long time ago. I suppose it all seems silly now.
(ああ。ずいぶん昔のことだ。今となっては、全部ばかばかしく思えるのでしょうね。)
The Mentalist Season6 Episode3 (Wedding in Red)
It was a long time ago. は、「ずいぶん昔のことだ」という意味です。a long time ago で、時間が離れていることを示しています。前の発言の used to と並べると、過去と今の距離が、二重に示されます。
次の I suppose ~ は、「〜だろうと思う」という意味で、断定を避けた言い方です。suppose は think よりも控えめな推測を表す、とされることがあります。it all seems silly now は、「今となっては、すべてがばかばかしく見える」という内容で、all は「全部」、silly は「ばかばかしい」、now は「今」を示します。seem が使われているため、断言ではなく、そう見える、という言い方になっています。
この発言は、昔の思いそのものではなく、現在の見え方を述べる内容です。now があることで、過去の思いと現在の見え方の対比が、はっきりします。
三つの発言を順にたどると、別の使い道を持ち出す、昔の思いを切り出す、今の目で振り返る、という流れになります。それぞれ I can think of ~、I used to ~、I suppose ~ という形が目印です。
まとめ|昔の夢を打ち明けて振り返る流れ
I can think of ~ で別の使い道を持ち出し、I used to dream about ~ で昔の思いを切り出し、I suppose ~ で振り返る流れでした。過去を表す used to と、控えめな推測の suppose を組み合わせると、昔の思いを控えめに語る形として並びます。
次回も『メンタリスト』と一緒に英語を学んでいきましょう。
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