「What brings…?」と「Can I help you?」はどう違う?|『メンタリスト』S06E03で学ぶ英会話

『The Mentalist』コラム: 「What brings...?」と「Can I help you?」はどう違う?|『メンタリスト』S06E03で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『メンタリスト』シーズン6第3話には、訪ねてきた相手に声をかける場面が二つあります。どちらも「なぜ来たのか」「何の用なのか」を知りたい場面ですが、聞き方の形はまったく異なり、返ってくる内容も変わります。

What brings ~? と Can I help you? を取り上げ、それぞれ何を聞いているのか、返す側がどう受けているのかを、場面ごとに順を追って整理します。

目次

「What brings ~?」来訪の理由をたずねる形

一つ目の場面では、肩書きつきの呼びかけが続いたあとに、次の発言が出てきます。

— Sheriff McAllister.
(マカリスター保安官。)
— Agent Lisbon. What, uh…
(リズボン捜査官。それで、その…)
— What brings your crack team to our little slice of heaven?
(あなたの精鋭チームが、この小さな楽園までわざわざ来たのは何のためだ?)
The Mentalist Season6 Episode3 (Wedding in Red)

What brings A to B? は、直訳すると「何がAをBに連れてきたのか」です。主語は What、連れてこられる対象は your crack team、行き先は to our little slice of heaven にあたります。日本語の「なぜBに来たのか」に近い意味ですが、来た人ではなく「来させたもの」を主語に置くため、理由そのものを話題にする形になっています。

crack は「腕利きの」という意味の形容詞で、crack team は精鋭チームにあたる語です。our little slice of heaven は、直訳すると「私たちの小さな天国の一切れ」です。自分たちのいる場所を、楽しげに持ち上げた表現だと読めます。相手一行と自分たちの場所の両方が、一つの質問の中で、持ち上げるような言葉で表されています。

なお、直前の What, uh… は言いかけの形で終わっています。次の発言で、What brings ~? の形がそろいます。

続く二つの発言は、この質問のあとに出てきます。

— Oh, you know, any excuse to get up to wine country.
(ああ、ほら、ワインの産地に出かける口実なら何でもいいのさ。)
— Well, we always welcome the help, but I expect I can handle this one.
(まあ、手を貸してもらえるのはいつでも歓迎だが、今回のことは自分で対応できると思う。)
The Mentalist Season6 Episode3 (Wedding in Red)

最初の発言は、来た理由を述べる内容です。any excuse to ~ は「〜する口実ならどんなものでもよい」という意味で、get up to は、ここでは行き先へ向かう意味で使われています。wine country はワインの産地を指します。

次の発言では、we always welcome the help で手を貸してもらうことを歓迎し、but のあとで I expect I can handle this one と続けます。expect は「〜だろうと見込む」、handle は「うまく扱う」という意味です。this one は「今回のもの」を指す言い方で、引用した範囲では具体的な中身は出てきません。but をはさんで、歓迎と見込みが並んでいます。

「Can I help you?」用件をたずねる形

二つ目は、別の場面で出てくる Can I help you? です。

— Excuse me. Uh, uh, is this the Bonner-Salas wedding party?
(すみません。あの、こちらはボナー=サラス家の結婚式の関係者の方々ですか?)
Stacey: I’m Stacey Bonner. Can I help you?
(ステイシー・ボナーです。何かご用ですか?)
Lisbon: Yes, I’m Agent Teresa Lisbon with the CBI.
(ええ、CBIのテレサ・リズボン捜査官よ。)
— This is Patrick Jane.
(こちらはパトリック・ジェーン。)
The Mentalist Season6 Episode3 (Wedding in Red)

最初の発言は、Excuse me. で声をかけ、is this ~? で相手の集まりに間違いないかを確かめる質問です。wedding party は、結婚式に関わる人たちの集まりを指す言い方です。

次の発言では、I’m Stacey Bonner. と自分の名前を言ってから、Can I help you? と続けています。名乗りと用件の確認が、一続きになっている点が目を引きます。Can I help you? は、直訳すると「あなたを手伝えますか」です。相手の用件や望みをたずねるときに使われる形です。

これに対して、Yes, で受けたあとに名乗る発言が続きます。名乗りの末尾は with the CBI で、CBI(カリフォルニア州捜査局)を示す with ~ が所属を表しています。Agent は肩書きで、一つ目の場面の呼びかけにも見られた形が、ここでは名乗りの中に入っています。

最後の This is ~. は、別の人の名前を伝える紹介の形です。この発言の話し手は、引用した範囲では示されていません。

二つの言い方の違い

二つの場面を並べると、質問の中身が違うことが分かります。

言い方 形 聞いている中身
What brings A to B? 疑問詞 What で始まる質問 相手が来た理由
Can I help you? 助動詞 Can で始まる質問 自分が手伝えること、相手の用件

What brings ~? は、主語が What(来させたもの)です。話題の中心は、相手が来たことそのものと、その理由にあります。一方、Can I help you? は、主語が I です。話題の中心は、自分に何ができるかに移り、相手の用件を引き出す形になっています。

返し方にも違いが見えます。引用した範囲では、What brings ~? のあとには any excuse to ~ という理由を述べる発言が続きました。Can I help you? のあとには、Yes, に続く名乗りが出てきます。用件そのものは、引用した範囲には含まれていません。

形の面では、What brings ~? は What で始まる質問なので、Yes や No では答えられません。Can I help you? は助動詞で始まる質問ですが、答えは Yes や No に限らず、名乗りや用件が返ることもあります。二つ目の場面では、Yes, に名乗りが続いていました。

どちらが丁寧かは、決められません。聞いている中身と、場面の関係によって受け取られ方が変わる、と整理するのが安全です。訪ねてきた理由に関心を向けるなら What brings ~?、用件を聞いて手を貸す姿勢を示すなら Can I help you? という使い分けになります。

まとめ|来訪の理由と用件、聞き方の違い

What brings ~? は来た理由を、Can I help you? は用件を聞く形でした。主語が「来させたもの」か「自分」かで、質問の中身が変わります。場面ごとに、返ってくる内容も違っていました。

次回も『メンタリスト』と一緒に英語を学んでいきましょう。

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