海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『BONES』シーズン7エピソード11は、捜査の舞台となった森でトリュフが見つかり、会話のあちこちにトリュフの話題が顔を出す回です。研究所では、ホッジンスがトリュフの一生について語り出す場面もあります。今回は、作中のやり取りを手がかりに、トリュフという食材と、それを探す文化を英語とあわせて紹介します。
高級食材として名前は知られていても、どこでどう育ち、どうやって見つけるのかは意外と知られていないのが面白いところです。
「truffle」は地中で育つきのこ
研究所での話の途中で、ホッジンスはこう切り出します。
Hodgins: Did you know that the life cycle of a truffle relies on a complex chain of symbiotic relationships?
(知ってたか? トリュフの一生ってのは、複雑な共生関係の連鎖で成り立ってるんだよ。)BONES Season7 Episode11 (The Family in the Feud)
truffle は、土の中にできるきのこの仲間です。カシやハシバミ(ヘーゼルナッツの木)などの根と結びつき、互いに支え合いながら育つとされています。symbiotic は「共生の」という意味の形容詞で、名詞は symbiosis、life cycle は生き物の「一生」や「生活の周期」を表します。
食材としては黒トリュフ(black truffle)と白トリュフ(white truffle)がよく知られ、黒トリュフの代表格はフランスの地方名を冠したペリゴール・トリュフ(学名 Tuber melanosporum)とされます。作中でも、この学名で栽培の話が持ち出される場面があります。アメリカでも、ノースカロライナ州の大学の研究農園などで黒トリュフの栽培が試みられ、冬が収穫の時期とされています。なお、チョコレート菓子の truffle は、形がトリュフに似ていることからの呼び名とされています。
豚から犬へ、「truffle hog」と「truffle dog」
地中のトリュフは目では見つけにくく、香りを頼りに動物の鼻で探すのが一般的とされます。昔から知られているのが豚で、英語では truffle hog や truffle pig と呼ばれ、作中にも truffle hog という言葉が出てきます。
ただ、豚は見つけたトリュフを食べてしまうことがあり、掘り返すときに地中の菌糸を傷めることもあるため、今では訓練した犬、truffle dog が主流になっているとされます。イタリアでは1985年から、豚を使ったトリュフ探しが禁じられていると伝えられています。
作中でも、捜査の手伝いで森に駆り出されたやり取りの中で、トリュフが話題になります。
— I don’t even like truffles.
(トリュフなんて、好きでもないのに。)— What are you talking about?!
(何言ってるんだ!)— Have you ever had a fresh truffle?
(新鮮なトリュフを食べたことはあるのか?)— I mean, fresh?
(採れたてのやつだぞ?)Angela: Sorry to disturb you, but I found something, Truffle Man.
(お邪魔して悪いけど、何か見つけたわよ、トリュフ・マン。)BONES Season7 Episode11 (The Family in the Feud)
Have you ever had 〜? の had は「食べた」の意味で、fresh の念押しには、香りが大切とされるトリュフらしさが出ています。捜査に必要なものを見つけて知らせるアンジェラの Truffle Man は、夢中なものの名前に Man を付けた、からかい半分のあだ名です。
味と好みを伝える「taste awful」と「I am liking」
調べものに手を貸すことになった場面では、トリュフの味見が始まります。
— Fine. I will help you.
(分かった、手伝うよ。)— But don’t dis my truffles.
(でも、トリュフをけなすのはなしだ。)— Here, taste.
(ほら、味見して。)— Ew.
(うえっ。)— Are you out of your mind?
(正気?)— I love truffles but those… taste awful.
(トリュフは大好きだけど、これは……ひどい味。)BONES Season7 Episode11 (The Family in the Feud)
dis は「けなす、悪く言う」というくだけた言い方で、disrespect を縮めた形から広まったとされます。Here, taste. は食べ物を差し出して味見をすすめるひと言です。味の感想は taste awful(ひどい味がする)や taste great(すごくおいしい)のように taste + 形容詞、似た味をたとえるなら taste like + 名詞 で表せます。
研究所では、トリュフの知識が捜査の役に立つと分かると、こんなひと言も出てきます。
— Okay, now I am liking truffles.
(よし、トリュフが好きになってきた。)BONES Season7 Episode11 (The Family in the Feud)
like は「好きだ」という状態を表すため、ふつうは進行形にしません。ただ、くだけた会話では I’m liking 〜 の形で、「だんだん気に入ってきた」という気持ちの変化や今の気分を表すことがあります。森のやり取りの I don’t even like truffles. と並べると、同じ like でも言い方で響きが変わるのが分かります。
まとめ|地中のきのこと、それを探す人たち
今回は『BONES』シーズン7エピソード11から、木と支え合って地中で育つ truffle、豚から犬へ移ってきたトリュフ探し、そして taste awful や I’m liking のような味と好みの言い方を紹介しました。食材の背景を知ると、作中の会話の熱の入り方にも納得がいきます。
トリュフをめぐる研究所や森のやり取りを観返すと、身近な食べ物の話にも英語の面白さが詰まっていることが見えてきます。
同じエピソードの他のコラムでは、irritated と irritating の違いや、赤ちゃんを見たときのほめ言葉も扱っています。


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