海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『BONES』シーズン8エピソード11の序盤には、ブースとブレナンが赤ちゃんの娘と過ごす朝の場面があります。何度も「Peek-a-boo!」と声がかかるものの、赤ちゃんの反応はいまひとつです。スイーツも一緒になって声をかける、にぎやかな場面です。
日本の「いないいないばあ」にあたるこの遊びは、英語圏でも赤ちゃんとの定番の遊びとされています。作中の場面を手がかりに、掛け声の意味や遊びの背景を整理します。
英語の「いないいないばあ」は「Peek-a-boo!」
peek-a-boo(peekaboo ともつづる)は、「こっそりのぞく」という意味の peek と、人を驚かせるときの「わっ」にあたる boo を組み合わせた言葉とされています。手や布で顔を隠し、顔を出すタイミングで Peek-a-boo! と声をかけるのが一般的な遊び方とされます。顔を隠しながら Where’s Mommy?(ママはどこ?)と問いかけ、顔を出して There you are!(いた!)と続けることも多いようです。作中では、大人たちが次々にこの掛け声をかけます。
— Now you’re both scaring her.
(今度は2人して怖がらせてる。)Sweets: Peek-a-boo!
(いないいないばあ!)Brennan: Peek-a-boo! Peek-a-boo!
(いないいないばあ!いないいないばあ!)— Bones, it really is a ridiculous game.
(ボーンズ、本当にばかげた遊びだよ。)— I agree. It’s no hide-and-seek.
(同感。かくれんぼほどのものじゃない。)BONES Season8 Episode11 (The Archaeologist in the Cocoon)
「2人して怖がらせている」という声のあとも、スイーツとブレナンがそれぞれ Peek-a-boo! と声をかけます。hide-and-seek は「かくれんぼ」のことです。It’s no 〜 は「〜というほどのものではない」という言い方で、かくれんぼと比べると物足りない遊びだ、という軽口になっています。英語でこの遊びに誘うときは、Let’s play peekaboo! のように play と組み合わせて使えます。
作中で語られる「object permanence」
作中では、この遊びが何を示すのかについて、こんな説明が出てきます。
— It demonstrates an infant’s ability to understand object permanence.
(それは、赤ちゃんが物の永続性を理解する力を示すもの。)BONES Season8 Episode11 (The Archaeologist in the Cocoon)
object permanence(物の永続性)とは、見えなくなっても物はそこにあり続けると分かることです。発達心理学では、いないいないばあはこの理解をみる例としてよく挙げられ、赤ちゃんがまだこの理解を十分に持っていないことの表れと考えられることもあるようです。心理学者ピアジェは、この理解が生後8〜9か月ごろに現れると考えたとされています。作中の説明と一般的な見方は必ずしも同じではなく、ここは劇中の会話として受け取る場面と言えます。
別の場面では、こんな問いも出てきます。
— At what age does a kid master peek-a-boo?
(子どもって、何歳でいないいないばあができるようになるの?)BONES Season8 Episode11 (The Archaeologist in the Cocoon)
master は「身につける」「使いこなす」という意味です。赤ちゃんがこの遊びを喜ぶようになる時期には個人差があり、生後数か月から半年ごろとする紹介が多いようです。
反応がなくても続く「ばあ」
出かける前にも、もう一度声がかかります。
— I love you even if you can’t…
(できなくても大好き…)— Peek-a-boo. Peek-a-boo!
(いないいない…ばあ!)BONES Season8 Episode11 (The Archaeologist in the Cocoon)
できなくても大好き、と言いかけたところで、また Peek-a-boo! と続くのが印象的です。場面の最後にも、短い確認のやり取りがあります。
— Peek-a-boo!
(いないいないばあ!)— Nothing?
(反応なし?)— Nothing.
(なし。)BONES Season8 Episode11 (The Archaeologist in the Cocoon)
Nothing? と Nothing. は、1語の問いと答えで「反応は?」「なし」と確かめ合う言い方です。似た場面では、Any luck?(うまくいった?)と聞かれて No luck.(だめだった)と返す言い方もよく使われます。反応がなくても声をかけ続ける大人たちの様子が、ほほえましく描かれる場面です。
まとめ|英語でも定番の「Peek-a-boo!」
peek-a-boo は peek と boo を組み合わせた言葉とされ、顔を出すタイミングで声をかけるのが一般的な遊び方です。作中では object permanence と結びつけて語られ、hide-and-seek との比べ方からも、子どもの遊びの英語が見えてきます。
赤ちゃんとの何気ない遊びにも、英語圏ならではの言い回しが詰まっていることが分かります。
このエピソードの英語は、failing と flaw の違いを扱ったコラムや、「聞かなきゃよかった」と思ったときの英語のコラムでも取り上げています。


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