海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『モダンファミリー』シーズン9第8話では、クレアが参加している読書会が話題にのぼります。読んでいる本は何度読んでも内容がつかめず、メンバーが使う難しい単語を真似してみても、家族から使い方を指摘されてしまいます。
本の内容を短く説明したり、感想をひと言で述べたりするのは、英語でも意外と難しい場面です。クレアと家族のやりとりから、本について話すときの言い回しを拾っていきます。
「What’s that about?」と聞かれたら「It’s about ~」
クレアが読んでいる本について、アレックスが内容を尋ねます。
Alex: What’s that about?
(それ、どんな話?)Claire: It’s about three persecuted women in different time periods, or one time traveler with incredibly bad luck.
(別々の時代に迫害される3人の女性の話か、とんでもなく運の悪いタイムトラベラー1人の話。)Claire: I don’t know which.
(どっちなのか分からないの。)Modern Family Season9 Episode8 (Brushes with Celebrity)
What’s that about? は「それはどんな内容?」と、本や映画のあらすじを尋ねる基本の質問です。答える側は It’s about ~(〜についての話です)で始めると、主題をひと言で示せます。It’s about a family who moves to a small town.(小さな町に引っ越してきた家族の話です。)のように、登場人物と状況を一文に収めるのがコツです。
クレアの答えが面白いのは、A, or B と二つの解釈を並べたあとで、I don’t know which.(どっちなのか分からない)と正直に付け加えている点です。which のあとには「どちらの話なのか」が省略されています。内容に自信がないときでも、I’m not sure, but I think it’s about ~(よく分からないけど、〜の話だと思う)のように前置きを添えれば、無理に言い切らずに説明を始められます。
本の内容をすぐにまとめられないことは、珍しくありません。主題を It’s about ~ で示し、分からない部分は分からないと言う。その二つを組み合わせるだけでも、本の話題に加わりやすくなります。
読んでも分からないときと「hold a mirror up to society」
クレアは、本の内容がつかめない悩みを家族にこぼします。
Claire: I’ve read the same chapter eight times still don’t get it.
(同じ章を8回読んだけど、まだ分からない。)Modern Family Season9 Episode8 (Brushes with Celebrity)
read the same chapter eight times は「同じ章を8回読む」で、回数を具体的に言うことで苦戦ぶりが伝わります。don’t get it は「(意味が)分からない」という口語で、I don’t understand it. よりくだけた響きです。I still don’t get the ending.(結末がいまだに分からない。)のように、作品の一部分を目的語にすることもできます。
これを聞いたルークは、感想を求められたら「社会を映す鏡になっている」と言えばいい、と助言します。英語の hold a mirror up to society は、作品が社会のありのままの姿を映し出している、という意味の言い回しです。書評や作品の感想で使われることがある表現で、具体的な中身に触れなくても、それらしく聞こえるのが特徴と言えます。
ルークはさらに、それで成績の「C」をもらって切り抜けられる、と冗談まじりに付け加えます。本を読み込めていないときの「逃げ道」として決まり文句を勧める、ルークらしい助言です。実際の会話では、決まり文句のあとに because ~ と理由を一つ添えると、感想に中身が加わります。
背伸びした単語「sanguine」と「You’re not using it right.」
クレアは、読書会のメンバーについてこう話します。
Claire: Somehow, I was able to join a very exclusive book club filled with the most intelligent women.
(どういうわけか、すごく頭のいい女性ばかりの、なかなか入れない読書会に入れたの。)Claire: I can never seem to impress them.
(なのに、どうしても感心してもらえないのよ。)Modern Family Season9 Episode8 (Brushes with Celebrity)
exclusive は「限られた人しか入れない」という意味で、会員制のクラブや店にも使われます。I can never seem to ~ は「どうしても〜できないようだ」と、うまくいかない状態が続いていることを表します。
メンバーが使う sanguine という単語を、クレアも真似して使っていると話し、実際に使ってみせます。
Claire: I don’t want to look like an idiot, so I use it, too.
(バカだと思われたくないから、私も使ってるの。)Claire: Isn’t that the most sanguine thing you ever heard?
(これ以上 sanguine な話、聞いたことある?)Alex: You’re not using it right.
(使い方が違うよ。)Modern Family Season9 Episode8 (Brushes with Celebrity)
sanguine は辞書では「楽観的な、自信に満ちた」といった意味で載っている、やや硬い単語です。アレックスの You’re not using it right. は「使い方が正しくない」と、単語の用法を指摘する言い方です。このあとの会話でも、クレアはもう一度この単語を使います。
Claire: Yes, his music is so sanguine.
(ええ、彼の音楽ってほんとに sanguine よね。)Alex: Eh, closer.
(うーん、さっきよりは近い。)Modern Family Season9 Episode8 (Brushes with Celebrity)
closer は「(正解に)近づいた」という比較級で、クイズの答えに対する「惜しい」に近い返し方です。背伸びした単語選びを、相手が軽く正していくやりとりです。
まとめ|本について話すときの英語
What’s that about? と It’s about ~ で内容をやりとりし、don’t get it で分からなさを伝え、hold a mirror up to society のような感想の言い回しを知っておく。You’re not using it right. と closer の掛け合いからは、単語を正しく使う大切さも見えてきます。
クレアの奮闘を観ながら、本を語る英語を少しずつ増やしていくのもひとつの楽しみ方です。
有名人を見かけた話をする英語や、陪審員の制度をめぐる英語は、同じ回のほかのコラムで扱っています。


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