海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『モダンファミリー』シーズン9第18話では、あるコメディアンの芸をめぐって、ジェイとグロリアの笑いの好みがはっきり食い違います。「冗談が分からない」と言われたグロリアは、その場で言い返し、その後エイプリルフールのいたずらでやり返します。
笑いのセンスを否定されたときの返し方と、立場を逆転させる種明かしの一言。この二つを、夫婦のやり取りの順に見ていきます。どちらも日常会話でそのまま使える形です。
「He’s a bully.」笑いの好みが合わないとき
コメディアンの芸を見ながら、ジェイは昔の娯楽をこう懐かしみます。
Jay: Now see, this is when entertainment was classy.
(ほら見ろ、これが娯楽に品があった時代だ。)Modern Family Season9 Episode18 (Daddy Issues)
classy は「上品な、品のある」というくだけた形容詞です。this is when ~ は「これこそ〜だった時代だ」と、目の前のものを例に挙げて昔をたたえる言い方になります。ところが、グロリアの受け止め方は正反対です。
Gloria: I don’t understand why you guys like that man.
(あなたたちがどうしてあの人を好きなのか分からないわ。)Gloria: He’s a bully.
(ただのいじめっ子じゃない。)Jay: See, this is why we’re not bringing you to his show tonight.
(ほらな、だから今夜のあいつのショーにお前は連れて行かないんだ。)Modern Family Season9 Episode18 (Daddy Issues)
I don’t understand why you like ~ は、相手の好みが理解できないことを率直に伝える形です。bully は「弱い者をいじめる人」で、人をけなして笑いを取る芸風を、グロリアはこの一語で切り捨てています。
ジェイの this is why ~ は「だから〜なんだ」と、相手の言葉を自分の主張の証拠として使う返し方です。ジェイはこのあと、グロリアは冗談が分からず質問ばかりするので一緒に見ても楽しめない、という理由を続けます。ここで使われる get the joke(冗談が分かる)は、I didn’t get the joke.(今の冗談、分からなかった。)のように、冗談の意味やおかしさをつかむことを表す基本の表現です。
「This is not funny. This is mean.」で線を引く
冗談が分からないと言われたグロリアは、こう言い返します。
Gloria: I understand funny jokes.
(面白い冗談なら分かるわよ。)Gloria: This is not funny.
(これは面白くない。)Gloria: This is mean.
(意地悪なだけよ。)Modern Family Season9 Episode18 (Daddy Issues)
funny は「面白い、笑える」、mean は形容詞で「意地悪な、たちの悪い」です。グロリアの返しは、冗談が分からないのではなく、この芸は笑いではなく意地悪だという線引きになっています。短い文を2つ並べて対比させることで、言い分がはっきり伝わります。
日常会話でも、That’s not funny.(笑えないよ。)は相手の冗談が行き過ぎたときの定番の返しです。さらに一歩踏み込んで That was mean.(今のは意地悪だよ。)と言えば、冗談の形をとった攻撃だと指摘することになります。Don’t be mean.(意地悪しないで。)も、子ども同士から大人まで広く使われます。
「冗談が分からない」と言われたとき、黙って引き下がるのでもなく、相手の笑いを否定するだけでもなく、何が受け入れられないのかを言葉にする。グロリアの3つの短い文は、その組み立ての見本として読むことができます。
「Now who doesn’t understand a joke?!」で立場を逆転させる
その後、グロリアはジェイたちにエイプリルフールの大がかりないたずらを仕掛けていました。種明かしの瞬間、グロリアはこう言います。
Gloria: Ha! April Fool’s! Now who doesn’t understand a joke?!
(ハ! エイプリルフールよ! さあ、冗談が分からないのはどっち?!)Modern Family Season9 Episode18 (Daddy Issues)
April Fool’s! は、エイプリルフールのいたずらを明かすときの決まり文句です。Gotcha!(引っかかった!)も、いたずらの種明かしでよく聞かれる一言です。Now who ~? は「さあ、〜なのはどっち?」と、さっきまでの立場をひっくり返す問いかけで、Now who’s laughing?(さあ、笑ってるのはどっち?)のような形でも使われます。続くやり取りでは、いたずらの理由が明かされます。
Manny: Why would you do that?
(どうしてそんなことを?)Gloria: Because you said that I didn’t understand funny.
(だって、私には面白さが分からないって言ったじゃない。)Alex: I didn’t know you were going to take the prank this far.
(いたずらをここまでやるとは思わなかった。)Modern Family Season9 Episode18 (Daddy Issues)
Why would you do that? は would を入れることで、「いったいなぜ」と理解できない気持ちを強めた問いです。take ~ this far は「〜をここまで推し進める」で、take it too far(やりすぎる)と並べて覚えると使いやすくなります。
グロリアの Because you said that I didn’t understand funny. からは、このいたずらが、先の言い合いへのグロリアなりのお返しだったことが分かります。Because ~ で始まる答えは、「なぜ」と聞かれたときに理由だけを短く返す、会話でよく使われる形です。
まとめ|笑いのセンスを否定されたときの英語
He’s a bully. や This is not funny. This is mean. で何が笑えないのかを言葉にし、April Fool’s! と Now who doesn’t understand a joke?! で立場を逆転させる。冗談をめぐる夫婦のやり取りから、言い返し方の幅が見えてきます。
『モダンファミリー』の家族のやり取りを観ながら、冗談への返し方を英語で拾っていくと、会話の駆け引きまで楽しめます。
贈り物のアイデアに悩むフィルの話や、結婚記念日の贈り物の習慣は、同じ回のほかのコラムで取り上げています。


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