海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は『ビッグバン★セオリー』シーズン12 第6話から、思い出が食い違ったときの英語を取り上げます。レナードとペニーが、2人の初めてのキスがいつだったかをめぐって、それぞれ違う記憶を口にし、やがて決着がつくまでの場面です。
記憶を確かめる問いかけから、話を引っ込める一言、相手の正しさを認める言い方まで、食い違いの始まりから落着までを順に見ていきます。
記憶を確かめる問いかけと、話の引っ込め方
ハロウィンの日、レナードとペニーの部屋での会話です。レナードは、ペニーに招かれた最初のハロウィンパーティーで何があったかを覚えているかと尋ね、答えを示します。
Leonard: We had our first kiss, on this very couch.
(僕たち、このソファで初めてキスしたんだよ。)Penny: No, no, our first kiss was at your birthday. Remember? I threw you a party, you didn’t make it, and I felt bad for you.
(違う違う、初キスはあんたの誕生日。覚えてる? パーティーを開いたのにあんたが来られなくて、かわいそうになったの。)Leonard: No, no, it was on Halloween and you felt bad for me.
(違う違う、ハロウィンで、そのときも君は僕に同情してたんだ。)TBBT Season12 Episode06
ペニーの Remember? は、Do you remember? を短くした確認の問いです。2人とも No, no で始めて相手の記憶を打ち消しており、どちらも自分の記憶に自信があることが分かります。
ペニーが冗談で返したあと、レナードは話を引っ込めます。
Leonard: Never mind.
(もういいよ。)Penny: What? You’re not mad at me, are you?
(何? 怒ってないよね?)Leonard: No, of course not. No, we just remember different things from that party.
(いや、もちろん怒ってない。あのパーティーのことを、僕たちが違うふうに覚えてるだけさ。)TBBT Season12 Episode06
Never mind. は「もういい」「気にしないで」と話題を打ち切る一言です。ペニーの You’re not mad at me, are you? は、否定文に付加疑問 are you? を付けて「怒ってないよね」と相手の機嫌を確かめる形になっています。we just remember different things は、どちらが正しいかを決めずに食い違いをまとめる言い方です。
「Does it ring any bells?」から落着まで
その後、パーティーの最中に、レナードがソファで同じ話を持ち出します。
Leonard: So, here we are. On Halloween. On this couch. Does it ring any bells?
(さて、僕たちは今ここにいる。ハロウィンに。このソファに。何か思い出さない?)Penny: Really? We’re still doing this.
(うそでしょ。まだその話してるんだ。)TBBT Season12 Episode06
ring a bell は「聞き覚えがある」「ピンとくる」という意味の言い回しです。疑問文で any bells とすると、「何か思い当たることはない?」と記憶を呼び起こす問いになります。
Penny: Fine, it was on Halloween.
(分かった、ハロウィンだった。)Leonard: Are you agreeing just to shut me up?
(僕を黙らせたくて同意してるだけじゃない?)Penny: You got another way, I’m all ears.
(ほかに方法があるなら、ぜひ聞かせて。)TBBT Season12 Episode06
shut someone up は「人を黙らせる」で、レナードは口先だけの同意ではないかと疑っています。I’m all ears. は「全身を耳にして聞く」という意味で、ここでは「ほかに黙らせる方法があるなら教えて」という切り返しになっています。
パーティーのあと、レナードが先ほどのことを謝ると、ペニーの答えが変わります。
Leonard: It was. And I’m sorry about earlier. I know it doesn’t matter.
(そうだね。それと、さっきはごめん。どうでもいいことなのは分かってる。)Penny: No, it does matter, okay? You were right, it was Halloween. I was dressed as a cat, you were a hobbit. It was right there on that couch.
(ううん、どうでもよくないよ。あんたの言う通り、ハロウィンだった。私は猫の仮装で、あんたはホビット。あのソファの上だった。)TBBT Season12 Episode06
it does matter は強調の does で、相手の「どうでもいい」をはっきり打ち消しています。You were right は、食い違いに決着をつけて相手の正しさを認める言い方です。ペニーが当時の事情を打ち明けたあと、レナードはこう提案します。
Leonard: I like that. We’ll make that our official first kiss.
(それ、いいね。そっちを僕たちの公式の初キスにしよう。)TBBT Season12 Episode06
ペニーが誕生日だと言った理由を受けて、誕生日のキスを「公式」とする収め方が見どころです。
まとめ|確かめて、引いて、認める
今回は、Remember? や Does it ring any bells? で記憶を確かめる問い、Never mind. と we just remember different things による引き方、it does matter と You were right で認める言い方を見てきました。
思い出の食い違いを、言葉を選びながら収めていく2人の会話が、『ビッグバン★セオリー』のこの回に描かれています。
この回のほかのコラムやフレーズ記事でも、別の角度から英語表現を取り上げています。


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