「pick」と「handpick」はどう違う?「選ぶ」を言い分ける英語|『BONES』S09E13で学ぶ英会話

『BONES』コラム: 「pick」と「handpick」はどう違う?「選ぶ」を言い分ける英語|『BONES』S09E13で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『BONES』シーズン9エピソード13は、捜査の現場で「誰が何を選んだのか」をめぐる軽いやり取りから始まります。今回は、このやり取りに出てくる handpick と pick を手がかりに、「選ぶ」を表す英語の違いを読み解きます。

日本語ではどれも「選ぶ」で済みますが、英語では誰がどれだけ気をつかって選んだのかによって、使う語が変わります。短い会話の中で、その差がはっきり見える場面です。

目次

「自ら選び抜く」を表す handpick

冒頭、現場でブースは、この場所がどんな経緯で選ばれたのかをこう説明します。

Booth: So, last year the First Lady handpicked this location to kick off her Urban Green Thumb program.
(去年、大統領夫人がこの場所を自ら選んで、アーバン・グリーン・サム計画を始めたんだ。)

BONES Season9 Episode13 (Big in the Philippines)

ここでの the First Lady は作中の大統領夫人のことで、街なかの庭づくりを広める取り組みの場所として、この土地を選んだという設定です。

handpick は、もともと果物などを「手で摘む」という意味の語で、そこから「自分で一つずつ見て選び抜く」という意味で使われるようになったとされています。誰かに任せず、本人が直接選んだというニュアンスがあるため、選ばれた側にとっては名誉な響きになります。a handpicked team(えり抜きのチーム)のように、過去分詞を形容詞として使う形もよく見かけます。

受け身で He was handpicked for the job.(彼はその仕事に抜擢された)と言うと、日本語の「白羽の矢が立つ」「抜擢される」に近い響きになります。職場で誰かを紹介するときに She was handpicked by the director.(責任者自らが選んだ人です)のように添えると、その人への信頼の厚さまで伝えられます。

ブースの説明では、夫人本人が選んだ場所だという点が、handpicked の1語で伝わってきます。

handpick と pick、言い直しに見える違い

続いて「今度はあなたが選ばれたのね」という趣旨の言葉が返されると、すぐに訂正が入ります。

— No, no, no. She handpicked the FBI and then… they picked me.
(いやいや、夫人が選んだのはFBIで、そのFBIが選んだのが自分なんだ。)

— So the First Lady secondhand handpicked you.
(じゃあ、大統領夫人が間接的にあなたを選んだってことか。)

BONES Season9 Episode13 (Big in the Philippines)

1つ目の文では、夫人が直接選んだ相手には handpicked、組織が担当者を決めたことには picked が使われています。同じ「選ぶ」でも、特別に選び抜いたのか、ふつうに決めたのかで語を言い分けているのが分かります。

2つ目の文の secondhand は「中古の」「また聞きの」という意味で、secondhand information(また聞きの情報)のように使います。ここでは handpicked の前に置いて、「直接ではないけれど、間接的に選ばれた」という言葉遊びにしているのが面白いところです。

表現 ニュアンス 例
pick 気軽に選ぶ。会話で最もよく使う Pick a card.(カードを1枚選んで)
choose 複数の中から考えて決める I chose the blue one.(青いほうに決めた)
select 基準に沿って選ぶ。やや硬い You’ve been selected for the program.(プログラムに選ばれました)
handpick 本人が直接、えりすぐって選ぶ She handpicked her staff.(彼女はスタッフを自ら選んだ)

迷ったときは、日常会話なら pick か choose、書類や案内なら select、「特別に選ばれた」と強調したいときは handpick と覚えておくと使い分けやすくなります。

このやり取りは、次のような言葉で締めくくられます。

— Yeah, I guess so.
(まあ、そうなるかな。)

— And I’ll tell you what, I will take that.
(それに、それでよしとしておくよ。)

BONES Season9 Episode13 (Big in the Philippines)

I’ll take that. は、ほめ言葉や好意的な見方を「ありがたく受け取っておく」と返すときによく使われる言い方です。間接的にでも選ばれたことを、素直に受け取る締めくくりになっています。

まとめ|「選ぶ」の重みを言い分ける英語

今回は『BONES』シーズン9エピソード13の冒頭から、自ら選び抜く handpick、気軽に選ぶ pick、そして choose や select との違いを読み解きました。

どの語を選ぶかで、選ばれた側がどれだけ特別に扱われたかまで伝わることが見えてきます。

この回の英語は、すすめを断るひと言の英語や、アパートの管理人の文化を扱ったコラムでも読み解いています。

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