アメリカのハロウィンで子どもが「親と回る」を卒業するときの文化と英語|『モダンファミリー』S11E05で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: アメリカのハロウィンで子どもが「親と回る」を卒業するときの文化と英語|『モダンファミリー』S11E05で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン11第5話はハロウィンの回です。ジェイの幼い息子ジョーは、この年のハロウィンを父親とではなく友達と過ごします。なくしたキャンディーバーを探し回ったあと、ジェイの口から寂しさがこぼれます。

トリック・オア・トリートは、誰と回るかが子どもの成長とともに変わっていく行事でもあります。ジェイとマニーの会話を起点に、アメリカのハロウィンの回り方と、それを語る英語を見ていきます。

目次

親と回るか、友達と回るか

ジェイは、ジョーへのサプライズを用意していました。その中身をマニーに聞かれ、こう答えます。

Manny: So, what’s the surprise?
(それで、サプライズって何なんです?)
Jay: Well, it’s kind of a Joe thing.
(まあ、ジョー向けのもんでな。)
Jay: You know, he’s out trick-or-treating with his friends.
(ほら、あいつは友達とトリック・オア・トリートに出かけてる。)
Jay: I-I’ll wait till he comes home to show it to him.
(あ、あいつが帰ってきたら見せるつもりだ。)
Modern Family Season11 Episode5 (The Last Halloween)

トリック・オア・トリートは、仮装した子どもたちが近所の家を回り、「Trick or treat!」と声をかけてお菓子をもらう、ハロウィンの代表的な習慣です。英語では go trick-or-treating のように動名詞の形で使い、go shopping や go swimming と同じ組み立てになります。ジェイの be out trick-or-treating は「トリック・オア・トリートに出かけている」と、今まさに外を回っている最中であることを表します。

小さな子どもは親が付き添って回り、年齢が上がるにつれて友達同士で回るようになる、という流れはよく語られるものです。ただ、何歳から子どもだけで回るかに決まりがあるわけではなく、地域の事情や家庭の考え方によって大きく異なると言われます。親が少し離れて見守る形や、近所の数軒だけを回る形など、間のやり方もさまざまです。

この時点のジェイは、用意したサプライズをジョーが帰ってきてから見せるつもりでいます。友達と出かけたことへの寂しさは、まだ口にしていません。

「too grown up to ~」で子どもの成長を見送る

その晩、ジェイはマニーと一緒に、見当たらなくなったキャンディーバーを探し回ります。そのあと、ジェイの本音がこぼれます。

Jay: It just tasted like summer or something, I don’t know.
(なんというか、夏の味がしたんだよ。よく分からんが。)
Jay: But out with the old, in with the new.
(だが、古いものは去り、新しいものが来る。)
Jay: Candy bars come and go.
(キャンディーバーも出ては消える。)
Jay: No more record stores.
(レコード店もなくなった。)
Jay: 6-year-old sons too grown up to go trick-or-treating with their dads.
(6歳の息子は、もう親父とトリック・オア・トリートに行く年じゃないときた。)
Modern Family Season11 Episode5 (The Last Halloween)

out with the old, in with the new は「古いものは去り、新しいものを迎える」という決まり文句で、年の変わり目や物の入れ替えの場面でも聞かれます。come and go は「現れては消える」で、流行や商品の移り変わりを言うときによく使われます。ジェイはキャンディーバーやレコード店と同じ並びに息子のことを置き、時代とともに変わっていくものの一つとして語っています。

too grown up to ~ は「〜するには大きくなりすぎた」という too … to ~ の構文です。ハロウィンに限らず、He’s too grown up to hold my hand.(もう手をつないでくれる年じゃない)のように、子どもの成長を少し寂しく見送る親の言い方として使えます。

トリック・オア・トリートでは、子どもが親の付き添いから離れる時期が、成長の節目として意識されることもあるようです。ジェイが感じているのも、行事そのものより、息子と過ごす時間の形が変わり始めたことへの戸惑いと言えます。

「spend Halloween with ~」と、親を慰める言葉

続くマニーとの会話で、ジェイの気持ちがもう少しはっきり言葉になります。

Manny: Are you that bummed that Joe didn’t want to spend Halloween with you?
(ジョーがハロウィンを一緒に過ごしたがらなかったのが、そんなにショックなんですか?)
Jay: No! It’s just the beginning of the whole thing, ya know? When you When you break that seal
(違う! ただ、これが全部の始まりなんだよ。ほら、一度その封を切ると……)
Manny: Look, I know Joe wanted to be with his friends tonight, but he’ll definitely want to spend another Halloween with his dad.
(いいですか、ジョーは今夜は友達といたかったんでしょうけど、またお父さんとハロウィンを過ごしたくなるに決まってますよ。)
Jay: How do you know that?
(なんで分かる?)
Manny: Kids have a way of coming back.
(子どもってのは戻ってくるものなんです。)
Manny: Even if they have to make up a dumb reason to do it.
(たとえ、ばかばかしい口実をでっち上げてでもね。)
Modern Family Season11 Episode5 (The Last Halloween)

spend Halloween with ~ は「〜とハロウィンを過ごす」で、spend Christmas with my family のように行事を誰と過ごすかを言うときの基本の形です。bummed は「がっかりしている・へこんでいる」を表すくだけた形容詞で、親しい間柄の会話でよく使われます。

マニーの Kids have a way of coming back. の have a way of ~ing は、「〜するものだ」「〜しがちだ」と物事の自然な成り行きを表す言い方です。一度は親から離れて友達と回るようになっても、また親と過ごす時間に戻ってくる、という見方を示しています。続く make up a dumb reason は「ばかばかしい口実をでっち上げる」で、make up には「話や言い訳を作り上げる」という意味があります。

ハロウィンの夜の過ごし方は、子どもの年齢によって、近所を回る、友達と集まる、家でお菓子を配る側に回るなど、少しずつ変わっていくと言われます。ジェイとマニーの会話は、その変化を親の側から見た一場面として読むことができます。

まとめ|ハロウィンの回り方の変化と英語

トリック・オア・トリートは、親と回る時期から友達と回る時期へと移っていくと言われることの多い行事です。go trick-or-treating や too grown up to ~ などを押さえると、その変化を英語でも語れます。

息子の成長に戸惑うジェイと、言葉をかけるマニーのやりとりを観ながら、アメリカのハロウィンの一面に触れると、この回がより身近になります。

同じ回のほかのコラムでは、怖がらせる英語や、長い仕込みの種明かしの英語も取り上げています。

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