海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は大人気法医学サスペンスドラマ『BONES』シーズン9・エピソード17から、日常会話で非常に役立つ「hold on for a second」の意味と使い方を解説します。
「ちょっと待って」って英語でどう言えばいい?と思ったことがある方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
実際にそのシーンを見てみよう!
ブースとブレナンが、娘クリスティーンの宗教教育や道徳観について白熱した議論をしている最中のこと。
ブレナンの理詰めの主張にブースがタジタジになっていると、タイミング良く仕事の連絡が入り、ブースが電話に出る場面です。
Booth: Whoever this is, thanks for saving me. Oh. Right, okay. J-Just hold on for a second.
(誰か知らないが、助かった。あ、はい。ちょっと待ってくれ。)Booth: We got to go to Virginia. They found a body in a septic tank.
(バージニア州へ行かないと。浄化槽で死体が見つかったそうだ。)Brennan: No reason to go. Bring it to the lab to avoid on-site contamination.
(行く理由はないわ。現場の汚染を防ぐためラボに運んで。)BONES Season9 Episode17(The Repo Man in the Septic Tank)
シーン解説と心理考察
ブレナンから「道徳心は目に見えない神から与えられるものではない」と熱弁を振るわれ、反論に困っていたブース。
そこへ鳴った電話は、まさに彼にとっての救いの鐘でした。
「助かった」と本音を漏らしながら電話に出たブースは、相手の報告を受けながらも、すぐ隣にいるブレナンにも状況を伝えなければなりません。
そこで電話の相手に「ちょっと待って」と一時停止をかけつつ、そのままブレナンに向かって「バージニア州へ行くぞ」と話しかける、見事な二刀流の場面です。
電話を繋いだまま視線だけ切り替えるこの動き自体が、「hold on」のニュアンスを体で示しているような、思わずにやりとしてしまうシーンですね。
「hold on for a second」の意味とニュアンス
hold on for a second
意味:ちょっと待って、少々お待ちください
「hold on」には「しっかり掴む」という意味のほかに、「電話を切らずに待つ」「ちょっと待つ」という意味があります。
そこに「for a second(1秒間=ほんの少しの間)」がつくことで、「ちょっとだけ待ってほしい」というニュアンスがより自然に強調されます。
電話応対だけでなく、対面での会話中に相手の発言を一旦止めたい時や、少しだけ別の作業をする時間を確保したい時など、幅広いシチュエーションで使われます。
ネイティブが毎日必ずと言っていいほど口にする、非常に実用性の高いフレーズです。
【ここがポイント!】
「Wait」が単に「待つ」という動作を相手に要求するのに対し、「Hold on」は「今の状態(会話の流れ、電話の繋がり)をそのまま保ってほしい」という意味を持ちます。
つまり、単なる「停止」ではなく「繋ぎ止める」イメージが核心です。
「Hold on」と言った瞬間、相手との関係は切れておらず、あくまでも「一時停止」にすぎない——この感覚が身につくと、このフレーズの使い方が格段にこなれてきます。
会話の糸を手放さずに、ほんの少しだけ間を作る。そのスマートさがこの表現の最大の魅力です。
実際に使ってみよう!
Hold on for a second. Did you just say you lost the tickets?
(ちょっと待って。今、チケットを無くしたって言った?)
相手の予想外の発言に思わず聞き返す時の表現です。「え、ちょっと待って?」というリアルなニュアンスがよく出ます。
Hold on for a second, let me double-check the schedule.
(ちょっと待ってね、スケジュールを再確認させて。)
相手への返答の前に手元の資料を確認したい時に使います。ビジネスシーンでも同僚同士なら自然に使える便利なつなぎ言葉です。
Hold on for a second! You forgot your umbrella!
(ちょっと待って!傘を忘れてるよ!)
立ち去ろうとする相手を呼び止める時にも大活躍します。「Wait!」よりも少し柔らかく相手の行動を一時停止させる響きがあります。
『BONES』流・覚え方のコツ
電話を耳に当てたまま「Hold on」と言い、そのままブレナンに顔を向けて「バージニアへ行くぞ」と話しかけるブースの姿を映像として頭に焼き付けてみましょう。
電話の相手との繋がりを保ちながら(hold on)、別の会話を同時進行させる——このマルチタスクな場面こそ、このフレーズが持つ「一時停止・でも切断ではない」というニュアンスの完璧なお手本です。
このシーンを思い出すたびに、「ああ、あの感じか」とフレーズの核心がよみがえってくるはずです。
似た表現・関連表現
Wait a minute
(ちょっと待って / 待ってください)
「Hold on」よりも少し直接的で、「待つ」という動作を相手に要求するニュアンスが強くなります。文脈によっては少しキツく聞こえることもあるため、相手にしっかり待機をお願いしたい場面に向いています。
Give me a second
(少し時間をください)
自分が何かをするための「時間」が欲しい時に使います。「Hold on」が「そのままの状態をキープして」というニュアンスなのに対し、こちらは「私に少しだけ時間をちょうだい」と明確に要求する表現です。
Hang on a sec
(ちょっと待ってて)
「Hold on for a second」をさらに短く、カジュアルにした表現です。友人同士の会話やリラックスした場面で頻繁に使われます。「sec」は「second」の略ですね。
深掘り知識:電話の「保留」から広がる英語の歴史
電話応対で「待つ」ことを「Hold」と言うのには、電話の歴史が深く関係しています。
初期の電話は交換手が手動でケーブルのプラグを差し替えて回線を繋いでいました。
その際、通話を切断せずに回線を一時的に物理的に保持しておく必要があったため、「Hold the line(回線を保持する)」という表現が生まれました。
現在では回線を手で「保持」することはなくなりましたが、言葉だけがそのまま残り、「Hold on」=「電話を切らずに待つ」という意味で広く使われるようになったのです。
言葉の裏に昔のアナログなアクションが隠れていると知ると、単語のイメージがより立体的になりますね。
まとめ|会話の糸を手放さない、スマートな一時停止
今回は『BONES』シーズン9・エピソード17から、日常会話の必須フレーズ「hold on for a second」をご紹介しました。
相手の言葉を遮ったり、少しだけ思考を整理する時間を作ったりする時に、角を立てずに会話のペースをコントロールできる、とても便利な表現です。
ブースが口論の最中でも電話の相手との繋がりを切らずに「Hold on」と言えたように、このフレーズには「会話を止めるのではなく、つなぎ止める」という温かいニュアンスが宿っています。
日常のふとした場面でこの感覚を思い出した時、このフレーズはすでにあなたのものになっていますよ。

