ドラマで学ぶ英会話|『Friends』S1E8に学ぶ「what with」の意味と使い方

what with

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

「あれやこれやの事情があって…」と理由を並べたいとき、英語ではどう言えばいいのでしょうか。
今回は、複数の事情をまとめて伝えられる「what with」を、『フレンズ』シーズン1エピソード8のシーンから学んでいきましょう。

目次

実際にそのシーンを見てみよう!

祖母(ナナ)の葬儀後の集まりでのシーンです。母親のジュディが「おばあちゃんはこれを嫌がったでしょうね」とこぼしたことをきっかけに、モニカが皮肉を込めた一言を返します。ところがジュディの言いたかったことは、モニカの予想とはまったく違う方向でした。

Mrs. Geller:Your grandmother would’ve hated this.
(おばあちゃんはこれを嫌がったでしょうね。)

Monica:Well, sure. What with it being her funeral and all.
(ええ、そりゃそうでしょ。何しろ自分のお葬式だったりするわけだし。)

Mrs. Geller:No, I’d be hearing about… why didn’t I get the honey-glazed ham?
(違うの、言われるってことよ…なんでハニーグレイズドハムにしなかったのって。)

Mrs. Geller:Or I didn’t spend enough on flowers. If I spent more, she’d say, “Why waste your money? I don’t need flowers, I’m dead.”
(それか、花にお金をかけなさすぎだって。かけすぎたら「もったいない、花なんかいらないわ、死んでるんだから」って言うでしょうし。)

Monica:That sounds like Nana.
(おばあちゃんらしいわね。)

Friends Season1 Episode8(The One Where Nana Dies Twice)

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シーン解説と心理考察

モニカの返しは、とても気の利いた皮肉です。
「そりゃそうでしょ、自分のお葬式なんだから楽しいわけないし」と、「what with 〜 and all(〜という事情もあるしね)」を使って軽い口調で切り返しています。

ところがジュディは真顔で「そうじゃなくて」と否定。
ナナが嫌がるのは「自分が死んだこと」ではなく、「ケータリングのハムが気に入らないこと」だと言うのです。
さらに「花にお金をかけすぎてもかけなくても文句を言う」というエピソードまで披露。

自分のお葬式という重大な事実よりも、料理のメニューや花の値段に文句をつけるであろう祖母の性格。
そしてそれを当然のように語るジュディ。
モニカの「That sounds like Nana.」という乾いた返しが、この家族の空気感を見事に表しています。

「what with」という軽い表現で葬儀という重いテーマを包み込むモニカのセンスと、それを完全にスルーするジュディの天然ぶり。
このコントラストが、悲しいシーンをどこか温かい笑いに変えています。

「what with」の意味とニュアンス

what with A (and B)
意味:Aやら(Bやら)の理由で、〜などの事情もあって

明確な一つの原因をビシッと示すのではなく、「いろんな状況が重なっている」「こういう事情も諸々あるから」と、複数の要因や周囲のゴタゴタした状況を説明する際に使われます。

少し「うんざりしている」「言い訳っぽい」というニュアンスが乗ることが多い表現です。

【ここがポイント!】

「what with」の後には、理由や事情を表す名詞や動名詞が続きます。
そして文末に「and all(〜など諸々)」をつけて、「そういう状況も全部含めてね」とぼかすのが、ネイティブの会話でよく見られる自然な使い方です。

モニカのように「What with it being her funeral and all.」と言えば、「何しろお葬式っていう事情もあるわけだし」と、皮肉や軽い嫌味を含ませることもできます。

このフレーズは「because of」のようにストレートに理由を言い切るのではなく、「まあ、こういう事情もありますからね…」と、少し遠回しに伝えるところがポイントです。

実際に使ってみよう!

What with the moving preparations and my daily work, I’m completely exhausted.
(引越しの準備やら日々の仕事やらで、完全に疲れ切っているよ。)
複数の負担が重なっている状況を、ため息まじりに伝えるフレーズ。「what with A and B」の基本形です。

I couldn’t focus on the meeting at all, what with the noise outside.
(外の騒音などの事情もあって、会議にまったく集中できなかった。)
文の後ろに「what with」を置くパターン。集中できなかった理由を、やや弁解めいた口調で説明しています。

She decided to postpone the event, what with the bad weather and all.
(悪天候などの諸々の事情もあって、彼女はイベントの延期を決めた。)
「and all」をつけることで、「天気以外にもいろいろあったんだけどね」というニュアンスが自然に加わります。

『フレンズ』流・覚え方のコツ

両手いっぱいに荷物(事情や理由)を抱え込んで、フラフラしている自分の姿をイメージしてみてください。

「what(何が何やら)」という混乱状態に、「with(〜と一緒に)」の後に続くさまざまな事情(仕事、天気、お金、家族…)が次々と積み重なっていく感覚。

モニカが「What with it being her funeral and all.」と言ったときの、あの「まあ当然でしょ」という乾いた表情。
そしてジュディに「そうじゃなくて、ハムの話よ」と完全にスルーされる展開。
あのシーンの空気感ごと覚えてしまうと、「あれこれ事情があってね」というニュアンスがスッと入ってくるはずです。

似た表現・関連表現

because of
(〜の理由で)
最も一般的で、理由を客観的・直接的に示す表現です。what withのような「うんざり感」や「言い訳っぽさ」はなく、事実をストレートに伝えたいときに使います。

due to
(〜が原因で)
because ofよりやや改まった響きがあり、公式な理由を示す際によく使われます。ビジネス文書やニュースの報道で目にすることが多い表現です。

partly because
(一つには〜という理由で)
他にも理由があることを示唆する表現です。what withと同じく「理由は一つじゃない」というニュアンスを持っていますが、what withほどの疲弊感や言い訳っぽさはありません。

深掘り知識:「because of」と「what with」の温度差

「because of」と「what with」は、どちらも理由を伝える表現ですが、伝わる温度感がかなり違います。

「because of」は「ズバリこれが原因です」と明確に一つの理由を指し示す表現。
客観的で、感情をあまり含みません。

一方、「what with」は「こういう状況が色々重なりまして…」と、複数の要素が絡み合っていることを強調します。
そのぶん、少し柔らかく(あるいは言い訳っぽく)相手に伝えたいときに適しているのです。

たとえば「I was late because of the traffic.」なら「渋滞のせいで遅刻した」とシンプル。
でも「I was late, what with the traffic and the rain and all.」なら「渋滞やら雨やら色々重なっちゃって遅刻した」と、ちょっと弁解めいた響きになります。

モニカがこのフレーズを使ったのも、「お葬式なんだから嫌がって当然でしょ」という皮肉を、ストレートに言い切るのではなく、少し遠回しに包んで伝えたかったから。
この温度差を意識して使い分けられると、英語の表現力がぐっと広がります。

まとめ|「あれもこれも」を一言で伝える

what with は、「〜やら〜やらの事情で」と、複数の理由をまとめて伝えられる便利なフレーズです。

一つの原因をピンポイントで示すのではなく、「いろんなことが重なって大変なんだよ」という空気感ごと伝えられるのがこの表現の魅力。
忙しさの言い訳、愚痴、ちょっとした皮肉など、日常のさまざまな場面で活躍します。

モニカの「What with it being her funeral and all.」という絶妙な皮肉が、ジュディの「ハムが気に入らないって話よ」で完全に無視されるあの展開。
あの温かい笑いを思い出しながら、日々の「あれこれ大変で…」という瞬間に、このフレーズを使ってみてください。

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※配信状況は変更される場合があります(2026年5月時点)

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